目次
東電原発裁判-福島原発事故の責任を問う
- 添田孝史著
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目 次
はじめに
第1章 始まった裁判
初公判/全面否認の東電幹部/冒頭陳述とメールから新たにわかったこと/ 「単なる試算」「職務権限はなかった」被告弁護側の主張/被告三人の横顔/凄腕刑事弁護士vsヤメ検/初公判まで六年 長い道のり/不十分だった事故調の空白を埋められるか
第2章 2008年の「衝撃」
刑事裁判の争点/二〇〇二年七月三一日 地震本部の長期評価 日本海溝の巨大津波/二〇〇六年五月一一日 溢水勉強会 津波は全電源喪失を引き起こす/二〇〇六年九月一九日 耐震指針改訂 バックチェック開始/二〇〇七年七月一六日 新潟県中越沖地震 東電の二期連続赤字/二〇〇七年一一月一日 いったんは進み始めた津波対策/二〇〇八年三月一八日 一五・七〇七メートルの衝撃/二〇〇八年八月以降 延期されたバックチェック/二〇一一年三月七日
第3章 消された報告書
調査が進んだ津波堆積物/バックチェック中間報告/女川原発で進んでいた津波バックチェック/政府も計算済みだった貞観地震と津波地震/JNES報告書からわかる三つのこと/隠されていた二つの報告書/プルサーマル推進の陰で/どこで情報は滞ったのか/検察は東電をかばったのか
第4章 前橋地裁判決
画期的な判決/判決のポイント/時代をさかのぼって責任検証/官僚の証言/国の責任/被害の実態を浮かび上がらせる/救済の線引きを変える 政策転換への動き/民事訴訟の限界
第5章 科学の「不確実さ」、司法は裁けるか
トップ科学者三人の応酬/ 「安全側」か「工学的判断」か 不確実さの取り扱いの変遷/ 「不確実さ」を取り扱う難しさ/東北電力と東電 不確実さへの対応の違い/不確実さへの余裕の違い 揺れと津波/不確実さを数値で扱う安全目標/確率論的リスク評価/中央防災会議 不確実さの扱いの差/専門家たちの事実誤認/科学は中立か 利益相反の問題
第6章 残された課題
2号機、3号機の炉心溶融は防げた 事故後の対処ミス/甲状腺がんの増加/福島県の検証/企業の罪を問う難しさ/事故調調書の開示/消されていく文書/危うい電子化/教訓をどう伝えるか
おわりに
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