目次
徳政令 中世の法と慣習
- 笠松 宏至
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一 無名の法、有名の法
民衆にとっての法
史料としての鎌倉幕府法
書きのこされた徳政令
二 徳政令の出現
中世法の世界
すでに幕はあがっていた
永仁徳政令を読む
今さら改変に及ばず
三 なぜ徳政なのか
徳政令の評判
徳政の起源
四 天下の大法
仏物・僧物・人物
仏陀、人に帰らず
寄進の物、悔返すべからず
五 贈与と譲与
他人和与の物
タダほど高いものはない
本主へもどす
六 消された法令
徳政の風聞
安達泰盛の改革
甲乙人とは何か
七 前代未聞の御徳政
理屈から事実へ
所領もどし政策の法理
永代の職、遷代の職
弘安礼節
八 人の煩い、国の利
実基奏状の精神
沙汰を寄せる者、請取る者
弘安徳政の目ざしたもの
九 徳政の思想
田舎の習
起請文の法
彗星あらわる
一〇 新しい中世法の誕生
実際の効力
法への参加
あとがき
解 説(小瀬玄士)