紙の本
過去をめぐる物語
2011/05/05 22:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こぶた - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編ホラー映画の主演女優としてロケ現場にやってきたマリア。
そこで監督から意味ありげに言われる「きみ、羅針盤にいた子だよね」
伝説の女子高生演劇ユニット「羅針盤」
4年前メンバーの一人が亡くなり活動を停止した。
マリアはメンバーを殺した
過去と現在を交互に描き
「羅針盤」の誕生とその栄光ある活動と
メンバーの死の謎に
話は進んでいく
女子高校生たちのはじけるような若さと
眩しいようなひたむきさ
そして手につかんだと思ったものが
するりと抜けて手の届かないところにいってしまった喪失感
彼女たちの友情と誠実さ
そして犯人マリアの狡猾さや自己中心的な考えが
メンバーを死に追いやったと知った時の彼女たちの憎しみと赦し
ミステリーであり
青春小説であり
心に残る一冊だった
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女子高校生四人組の演劇ユニット「羅針盤」。ストーリーとコンクールでその名を知らしめたが、メンバーの突然の死によって活動を停止する。それから四年の月日を経て、―復讐は始まる。島田荘司選第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞作。
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2009年に発売されたソフトカバーの新装版。とある映画撮影現場での現在と、4年前の女子高生劇団「羅針盤」についてが交互に描かれる。誰かが殺され、誰かが殺した。読みながら徐々に絞り込んでいく。動機は?目的は?10代の少女たちの明るく楽しげな日常生活と、そのすぐ裏にある繊細で不安定な感情の対比に引き込まれる。タイトルがすごくいい。
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主人公となる4人のそれぞれの心情、考え方が分かりやすく書かれていて物語にすっと入れました。私も演劇部に入っているからか多々共感できるところがありました。バタ・瑠美・蘭・かなめの何でも言い合えて、いつのまにかお互いの持つ傷や悩みを少しずつ癒していくのが心地良かったです。
現代と四年前が交互に書かれていましたが、分かりやすくすんなり読めました。かなめを殺した犯人や殺した理由が以外で驚きました…。
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誰が誰を殺したのかが最後の方までわからないという展開。
途中までは誰が誰を殺すのかを推理しながら楽しめる。
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劇団を立ち上げた少女たちの物語と4年後である現在が輻輳して事件が進展していく青春ミステリー。謎はイマイチ、意外性はもう一歩ほしいところ。設定なんかは悪くないけれど、少女たちが作り出す物語の空気感の描き方など、もうちょっとうまく描かれていればよかったのに。
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ゆるふわ演劇版けいおん!みたいな感じかと思いきや鬱展開、そんなアンバランスさが斬新さに思えるほどは洗練されていない感。文章は平易で妙な気どりがないのはよいけど平易すぎて深みや情緒がないので物足りず残念でした。
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表紙を見て気になって購入。序盤は現在と4年前が交互で現在の私が誰かもわからない展開で面白かったが、途中からは少し尻すぼみ気味かな。犯人(私)も途中ででわかってしまった。また4人の現在の状況もちょっと強引かも。確かに映画化するには面白いかも。DVDは一度見てみようと思う。
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最後迄読むと、予想外なオチではあるんです けど。
これはちょっとなー。
騙しが入って居る、というか。
そこで騙したらいけないんじゃないのかな、というか。
は?となってしまいました。
もうちょっとしっかりとした何かが欲しかったですね(´・ω・`)
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4年前に少女達がたちあげた劇団「羅針盤」は
ストリート演劇で次第に知名度をあげ、演劇コンテストにも出場する。
少女達は学校、家庭、妨害、演劇にとさまざまな悩みを抱えながらも、
仲間と自分の力を信じていた。
しかし1人の少女が転落死してしまう。
事故?自殺?・・・本当に?
そして現代、映画ロケで地元へ戻った女優「舞利亜」に脅迫状が届く。
今、舞利亜は過去に殺されようとしていた・・・。
最後の謎解きは急にあっさりしてた。
アンフェアに感じる人もいるかも?
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メンバーの死によって活動を停止した、伝説の女子高生演劇ユニット“羅針盤”。殺したのは若手女優のマリア。短編ホラー映画の主演女優としてロケ現場にきたマリアは、監督に“羅針盤”にいたことを指摘され動揺する。
相次いで起こる不可解な出来事。私が犯人だと知っている人間がいるーー?マリアの疑心はふくらむ。
四年前、何が起こり、誰が死んだのか。
“羅針盤”が誕生し活躍していく様子と、マリアが追い詰められていく様子が交互に書かれていて、誰が死ぬのか、誰が殺す(マリア)なのか、ドキドキハラハラしながら読みました。
誰が誰を殺してもおかしくないと思っていたけど、まさかの犯人の愕然。盲点だった…。
マリアの気持ちもわからないでもないし同情する部分もあるけど、あまりにも陰湿なやり方と身勝手な言い分には吐き気がした。
「ムーンウォーク」
おまけの瑠美とバタの出会い。
こんな風にいきなり馴れ馴れしくされたら、私ならちょっと引く…。バタは受け止め方が上手。