紙の本
誰もが知っている歴史の裏のヒューマニズムとは?
2013/08/21 08:40
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投稿者:ウルルン - この投稿者のレビュー一覧を見る
敵中突破、前進退却という世界唯一の方法で生還した島津義弘の論理連関を面白く読み解ける最高傑作でした。
不可能を可能にするような薩摩人の思考が現代日本においても参考となるテキストである。
桐野先生と立命館史学に萬歳!
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関ケ原での島津の有名すぎるあの退陣と、その時・その前・その後が詳細に解析されています。
チェストォォォーーー!!
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関ヶ原の謎に、島津はなぜ西軍にはいって、なぜ戦わなかったか?知りたいと思ってこの本を読んだ。読んでいく途中で、島津はどのようにして退却して、どこを通って鹿児島まで帰ったか?どうしてこんなことになったか?ますますい知りたくなった。
この本はこの辺の謎を、事実から分析しつつ説明をしている。すべては、家康が行った島津への対応で答えが出ていると思われる。
もういひとつ興味深いのは、戦国時代の退却ということ。ドラマなどで非常に難しいのは理解しているが、実際どのようにやったのかわからなかった。その辺りについては、関ヶ原から大阪までの退却記によく書いてある。
非常に知りたかった欲求を満たしてくれる本です。島津は決して、恨みつらみで戦わなかったわけではなく、徳川家康に反旗を翻したのでもない。ただ、情報に疎く、時勢をよめなかっただけであり、そのために250年後明治維新を成し、太平洋戦争の海軍の元を作った。すべてがつながっている。歴史から学ぶことはたくさんある。
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さらっとした文体で大変読みやすいです。全体的に薄めなので情報量が多くて整理が追いつかないということもありません。
島津義弘の関ヶ原合戦におけるいわゆる「中央突破」が本の論題ですが、どうして中央突破をするにいたったのか、また中央突破後どのように薩摩に帰ったのか、という一連の流れがまとめてあります。最後には中央突破の際活躍した諸将のだいたいの略歴と活躍が書いてあり、これも重宝します。
一日あれば充分読みきれるので、中央突破に興味のある方にはお薦めの一冊です。
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島津家文書等の一級史料に基づく「退き口」の決定版。
戦場を離脱した島津軍のその後の運命は。生き残った
兵士の手記で綴る迫真の戦国ドキュメント。
本書を読むと、関ヶ原前夜から戦後の撤退行までの流れ
が良くわかる。家康と懇意にしていた島津義弘がなぜ西
軍についたのか、島津家家中の事情により、説明されて
いるが、理由が面白く納得いく。
島津傍観説というものがある。西軍についたものの、石
田三成と不仲になった義弘は、関ヶ原の戦い当日、戦に
加わることなく、傍観していたというものである。
著書は、史料の記述から島津勢は後陣であったという。
(つまり予備兵力として待機していた。)
また、三成自身の参陣要請を断ったのは、小早川の裏切
りにより、勝敗が決した後のことと推定している。
なかなか、面白い見方である。
土地勘も無い中部地方から、本領である鹿児島を目指した撤退行。本書を読むと、その労苦がしのばれる。
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[誤記訂正]
P102 3行目 「白川口」→「白河口」
P228 2行目 「義久が立腹して義久を厳しくたしなめた」
→「義久が立腹して義弘を厳しくたしなめた」
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島津兄弟がなんやかんやモメていて情勢についていくことままならず西軍に参加するはめになり、関ヶ原では超やる気なくて撤退戦で尋常じゃない敵中突破した。豊 久かっこいい。関ヶ原前後の島津についてはそんな感じの大体通説どうりの知識しかなかったので腑に落ちないこともあり、なるほどこんな事情があったのかとため になった。しかし義久目線で見ると、は?家康に味方するねって出かけていったのに、何してくれちゃってんのもう吐きそう、って感じだと思うから同情する。やっ ぱり男前だった豊久の関ヶ原後の活躍はドリフターズでどうぞ!
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2010年刊行。関ヶ原合戦における最終局面での光輝、島津義弘による関ヶ原撤退戦。本書は、各種日記、合戦参加の足軽小者らによる書上、書状、覚書等から撤退戦の実相を検討。関ヶ原前段階(太守義久、秀吉・三成の引きある義弘、義久婿・義弘嫡男・宗家世子忠恒らの合従連衡、内訌)から義弘の薩摩帰還までを詳細に。特に義弘の西軍加担の根拠、①義弘嫡男かつ島津宗家の世子たる忠恒の妻、義久三女亀寿が大阪城下にて西軍の人質、②忠恒援助のためには亀寿保護が最優先、③家康指示の書付なく、伏見城の入城叶わず等の事情も明快に。
なお、文禄・慶長の役における戦友・主従関係が、関ヶ原にも影響しているというのは、彼らの人間模様を感じさせる。
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関ケ原での西軍の敗戦。
島津義弘率いる軍勢は、いかにして敵中突破し、薩摩へ帰還したか。
かの島津退き口を、多数の史料から解き明かしていく。
その壮絶な十九日間!
敵は東軍だけでなく、飢え、村人が襲い掛かってくる。
大坂城から親族の女性たちの奪還、海上での戦闘・・・危機連発!
島津家内での事情、家来たちの目からの撤退の様子等、
まるでドキュメンタリーのようでした。