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神秘の伝統をすらすらっと並べたエッセイ(?)集。うんちく好きの人間は素直にほーっと感心出きるはず。解説の野ばらの「知の贅沢」といのがとてもうまい表現だと。
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最終章のジル・ド・レエは興味がない上に長かったので飛ばしたが、全体的に非常に興味深かった。占星学についてはもっと深く知りたい。
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評価4.0
100年戦争終結時は「救国の英雄」と言われて男、ジル・ド・レイ。 青髭のモデル。
オカルトわーーーぃ! ってメッチャ面白いんですけど
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なぜか家にあった本。
今は真鍮の本立ての中に収蔵されています。
たまに読み返してみては異文化に浸ります。
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2009/9/5図書館で借りる
2009/9/19返却
ヤコブスの豚
カバラ的宇宙
薔薇十字の象徴
夜行妖鬼篇
古代カルタの謎
サバト幻影
黒ミサ玄義
自然魔法もろもろ
星位と予言
ホムンクルス誕生
蠟人形の呪い:
ジュール・ボワによれば、呪いとは「ある人間の意志が他人の意志を包み込むこと」である。
ジル・ド・レエ候の肖像
?.聖女と青髭男爵
?.水銀伝説の城
?.地獄譜
悪魔というものは、いつでもどこにでも姿をあらわすことができ、何にでも化けることができると信じられていた。
?.幼児殺戮者
悪魔礼拝とサディズム、あるいは男色とのあいだには切っても切れない関係があるらしい。
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「黒魔術」という言葉をここに書いたりしただけでも、(この人怪しい人物なんじゃないだろうか…)なんて不安がられるかもしれないので、こういう書籍を記事にする時には、私は柄にもなく、そこそこの注意を払ったりするんである。それだけ「黒魔術」の語には、はかり知れない吸引力があって人の目を釘付けにする。この三文字に惹き付けられて本書を手に取ったり通読した方もいらっしゃることであろう。
私は、詳しくはないもののオカルティズムには常に関心をもっている。しかし安心して頂きたい。私は人から「山田さんて魔女みたい」と言われたことはないし、実際に黒ミサを主宰してもいないし、蝋燭の灯りのもとで得体の知れないものをグラグラ煮込んだりもしていない。魔女っ子世代ではあり、『魔女の宅急便』も『金曜ロードショー』で放映されるたびに見てしまうくらい好きだが、きちんと蛍光灯の光で生活している人間である。加えて云うなら、私が調理するものは<最終的に>得体の知れないものになってしまうだけだ。
この『黒魔術の手帖』は、「魔法サークルの描き順を知りたいんですぅ」とか、「バフォメットを召喚したいんですぅ」とかいう風に黒魔術に対する具体的な要求を持つ人々には不向きな本である。なぜなら、この本の中には、魔法サークルの描き方も、種々の階級の悪魔を呼ぶ呪文も、ホムンクルスの製造方法も、何一つ具体的で実践的なことは書かれていないからだ。ところどころで、「興味のある方は○○○のようにすると良かろう」みたいな一文がそっと添えられていたりするが、それを実行に移すにはラテン語に堪能でなければならなかったり、マンドラゴラの木を採ってくる必要があったりするので、結局のところ、実行不可能なようになっているのである。マンドラゴラがどこに生えているかなど、肝心のマル秘情報は載っていないのだ。
本書の性質としては、黒魔術についての諸相・歴史・考え方における入門篇、もしくは導入篇といった方が正しいような気がする。では黒魔術に関する知識が全くない読者にとっても読みやすい本かというと、これもまた違う。澁澤龍彦氏の著作については大概云えることだが、彼の知識はあまりにも深遠にすぎて、ごく普通の読書量しかこなしていない一般人には到底ついて行けないほどの専門性の高い語句がズラズラと出てくるのである。特に本書の場合は、聞いたこともないような人名や書籍名が次から次へと出てきて、脳髄がパンクしそうになる。
錬金術師ニコラ・フラメル、同じく錬金術師パラケルスス、大魔術哲学者コルネリウス・アグリッパ、スコラ哲学者アルベルツス・マグヌス…、まぁ、この辺の人名は幻想文学や伝奇小説なんかを読んだ時、ごくたまに目にすることもあるのでさほどストレスは感じないが、古くから伝わる魔法書『赤龍』、ジュール・ボワの記した『悪魔学と魔術』、十九世紀の大魔術学者エリファス・レヴィがまとめた『高等魔術の教理および儀式』…なんてことになってくると、もう(…知らん…)としか云いようがない。澁澤氏はこれら人名・書名・その他の専門用語に関して、平易な解説を加えてくれているわけではないから、読者はいかに入門書といっても、「せめてそれくらいの予備知識は持っていないとハナシにならないよ、君ィ」と教授に注意されているような気分になってくるのである。
オカルティズムというものは、キリスト教に限らず神学・宗教・信仰・天文・権威・政治・恋愛など、人間生活のありとあらゆる相と密接に関わりあっている。考え方の中には、それが生まれた当時の偏見や、今では通用しなくなった社会通念・時代精神に基づくものもあったりして、現代人から見れば非常にプリミティヴ、かつ、噴飯ものの思想も当然含まれているわけだが、だからと云ってそれを理由に即座にオカルティズムを排除していいかというと、そうではない。科学が未発達であった時代においては、オカルティズムはこの世界を分析し理解する上での重要な手段であったからだ。簡単に比較してはならないが、古代中国において周易や、そこから発展していった陰陽五行説が、科学の代りに天文の運行から個々人の運命に至るまでを合理的に解明しようとしたものであったように、オカルティズムもまた、そういった性格を有しているのである。
そして、科学がこれだけ発達した現代にあっても、この世の全ての現象が、その科学によって完璧に説明できうるわけではない。また科学によって合理的に解析しうる現象であっても、その科学的思考をあえて採用しないという態度をとることも、じつは我々には可能なことなのである。例えばダーウィンの進化論は、生物の多様性を説明するのにある一定の合理性を持っていて、それを何の疑いもなく支持する人も多いわけだが、反対に、そのダーウィンの進化論を採用せずに、神が土をこねて生物を造ったと熱烈に信じる人も意外に多い。これは「科学を人類最高の叡智として信奉する人」と「信仰上の理由から、あえて科学を排除する人」という真逆の立場である。勿論、どちらの考え方も非難されることではない。
なおかつ、どちらか一方に偏るのではなくて、科学的なアプローチの仕方を身に付けながら、更に、いまだ科学の力の及ばない領域についてはオカルティズムに、もしくは神学的アプローチにゆだねてみるというバランスの取り方もあるのだ。科学とオカルティズム(あるいは神学)はお互いに競合するものではなくて、お互いの足りない部分を補完しあう存在であり、それゆえに、どんなに科学的なものの見方が主流となった現在においても、オカルティズムを野蛮なもの・洗練されていないもの・怪しげで胡散臭いものとして捨て去ることは我々には出来ないことなのである。その証拠の一つとして、不可解な噂や説明のつかない現象が起こるたびに、新たな都市伝説という形でまことしやかにオカルティックに、我々はいまだに囁くことをやめないではないか。
本書には主として、「カバラ数秘学」「薔薇十字団」「古代カルタ」「サバト」「黒ミサ」「占星学」「ホムンクルス」などが取り上げられているが、本文頁の約三分の一弱は「青髭公ジル・ド・レ」についての考察となっている。中世フランスの若き元帥ジル・ド・レは、オルレアンの少女ことジャンヌ・ダルクと共に百年戦争を戦った大貴族であり、当時の貴族社会には珍しい知識人である。だが、ジャンヌを火刑により失った頃からなのだろうか、ジルは急速に嬰児や美��年を苛(さいな)んでは次々に殺害するという狂気に目覚め、彼が居住するチフォージュの城には、幼い子供達の無残な遺骸が積み上げられていたとも言われる。そして彼はイタリア人魔道士フランソア・プラレチと共に錬金術にも血道をあげていたらしい。ジルの、美少年の殺戮方法なども章内で少し触れられているので、そういった内容が苦手な方は注意した方がいいだろうと思う。
黒魔術というのは、畢竟、人間の抑圧された暗部であるのかもしれない。何かを所有したい、何かを達成したい、何かを振り向かせたい、何かを理解したい、何かを信じたい。
何かを…、何かを…何かを………。
その欲望が密やかなものであればあるほど、今も昔も人間は黒魔術の虜となって絡めとられていき、自分の暗部に沈み込んでいくのだ…。
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うーん。。。
期待しすぎてたかなぁ~?
はっきり言ってつまらなかったです。
もっとダークなよく映画とかに出てくる黒魔術の話かなぁ~って思ってた。
読んでみたら、タロットカードのこととか占星学のこととか、青髭男爵のこととかばっかり。
え? こういうのも黒魔術って言うの~? みたいな地味な話だったわ。
『秘密結社の手帖』の方が、黒魔術っぽかったよ。
それに、この人の作品ってなんだか又聞きを本にしたような感じでつまらないんだよね~。
こういう本はこう書いてあったとか、こういう話があったとか、そんな感じ。
同じような感じの本でも、桐生操さんの作品は著者がちゃんと研究して描かれてるから面白いんだと思う。
澁澤作品はもうこれでいいかなぁ~。って感じ。飽きたわ。
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中世、権力者達が密やかに繰り返していた黒魔術。
その歴史の中、dのような黒魔術が存在したのか。
サバトや黒ミサはそれに属する、と思っていましたが
まさかタロットもここに属するとは…。
よく考えれば、キリスト以外がそれに属するので
当然といえば当然なのですが。
黒魔術に興味がある人なら、楽しい内容です。
興味がない人は…途中疲れてくるかと。
奥が深いのは確かです。
というか、歴史がありすぎる。