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紙の本
どうしてこうなっちゃうんだろう、に。
2008/10/13 22:08
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうしてこうなっちゃうんだろう、ということがある。
どうして別れてしまうんだろう、
どうしてやりたいことができないんだろう、
どうしてこんな嫌なことが続くんだろう、
どうして好きになったんだろう。
そういう、どうしてこうなっちゃうんだろう、のど真ん中にいる人々の、
話が多かったと思います。
だれでも、なんらかの「どうして~」があるわけですが。
素敵なこともそうでないことも含めて。
わたしの好きな「どうして」の話は、
「誕生日休暇」と「花畑」でした。
どうして誕生日休暇をハワイで1人で過す羽目になったのか、
そしてそこで新たにであう「どうして」な人の話。
「花畑」はどうしてこんな嫌なことが続くのか、という話。
文庫本なので解説の解説。
解説は枡野浩一。
この書き手の解説は、常に、結局自分の話になってしまっていると思います。
この小説と作家は素敵!という話ではなく、
こんな素敵な小説と作家が好きな自分はとても素敵!
という感じ。
自分の書いた本(しかも出版社も違う!)の宣伝らしきことまでしてます。
私の好みの解説ではありませんでした。
小説+角田光代自身のあとがきが決まってるので、そこでやめといてもいいと思います。
紙の本
女性のさみしさが伝わってきます。
2008/11/04 22:09
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
だれかのいとしいひと 角田光代 文春文庫
閉門時間に間に合わず、京都二条城を見学できなくなってがっかり。他に見たいところもなかったので、時間を早めて帰路につきました。京都駅構内の本屋さんにて、とあるホームページのインタビュー記事で見た角田光代さんの文庫が並んでいたので、これも縁かとタイトルにある本を購入しました。
帯には「どんなに好きでももう二度と会えない」のキャッチコピー。恋愛ものか。わたしには似合わない。これから先、もう一生、わたしは恋をすることはないだろう。
長編だろうと思って読み始めたら短編集でした。最初のお話は「転校」をテーマに集まる老若男女のグループについてです。わたし自身転校が多かったので興味を惹かれて読みました。わたしの体験から思い出して、共感する点よりも、そうかなあと疑問のほうが多かったです。
タイトルをテーマとして、8つのショートストーリーが展開されています。若い女性の淋しさが、ひしひしと伝わってきます。友達の恋人と寝たら誰とでも寝る女と評判がたったとか、恋愛から遠ざかるために規則正しい生活を送るとか。私は「誕生日休暇」が心に残りました。
前半にある登場人物が男性なのか女性なのかわからない中性化、幼児なのか若者なのかわからない年齢不詳、色彩を文章で表すなどは、私はちょっとついていけませんでした。後半の話になるにつれて、内容を理解できるようになりました。
紙の本
解説が長すぎ
2022/08/26 21:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
角田光代は短編の名手だ。この中には9編の短編が収められている。どれもちょっと残念でちょっと不思議な恋愛の成り行きが描かれている。描写が非常に細かい。視点が女であれ男であれ、違和感がない。最後によく知らない人の解説が載っているが、長すぎる。こんな長い解説なんか読みたくない。作者とは関係ないところで減点です。