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読み終えたとき、しみじみ表紙の絵を眺めてしまいました。確かにこの犬なら―――哲学者染みた妙に鋭く少し暗い、この目を持つ犬ならば―――とか少し思う。
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ある土曜日下北沢で出会った青年は、彼女とそっくりなビーグル犬(名前も同じ「スパイク」)をつれていた。互いに好感を抱いた二人は一週間後の再会を約して別れるが、彼は現れない。いぶかしむ彼女に、そのときスパイクが……という犬のスパイクと彼女の一週間の物語。前に読んだこの著者の数冊はちょっと苦手だったけれど、これは読みやすくて恋愛小説としても読後感も悪くない。犬好きな人にオススメ。
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世にも珍しい探偵役の『彼』の存在が大きい。キャラクターでぐいぐい引っ張っていってくれる。ラストの後始末は、そんなに大きな驚きも感動も無いけど、うまい具合に纏まってはいるかな?
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むこうの世界とこちらの世界。平行世界。
同じような犬「スパイク」を連れた男女が出会う。
互いに惹かれあうが、実はお互い別世界の人。
ちょっと探偵小説っぽいところもあるが、もっと早めに調べることだろうと思ったり・・・^^;
なんとなく男女の関係も読めた・・・。
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2008/10/21
バルーンタウンのシリーズとは趣の異なったお話。
『雨恋』に近いか・・・
ミステリよりもファンタジーとして読めば楽しめる。
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「恋愛ミステリー」と銘打ってあるけれど……これは微妙だなあ。ま、面白いんだけれど。ファンタジックSFな要素が強くて、「恋愛ミステリー」を念頭に置いて読み始めるとちょっと予想外。でも最後に明かされる「謎」には、なるほど納得。
なるほど、これをビーグルにしたのは巧いな、と思った。たしかに他の犬種だと、いまいちだなあ。犬好き必読。そうじゃない人でもお薦め。微笑ましくて、読後感もほんわかする一作。
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瓜二つのビーグル犬を連れた林幹夫と、江添緑。
初対面から惹かれ合う二人の飼い犬の名はスパイクだった。
意気投合し、次の約束を交わした二人だったが・・・。
スパイクと緑が贈る、切なく愛おしい恋愛ミステリ。
読後に沸き起こる感情に溺れてください。
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パラレルワールド的話は好きではないが松尾由美はやっぱりすごい。ビーグル犬スパイクの愛らしさと口の聞き方でぐんぐん引き込まれて行く。棘のように私の心に刺さった指先の思い出。棘=スパイク。
前回読んだ雨恋同様ダブルミーニングもさすがです。
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最初は偶然が生んだ、ただのベタな恋愛話かと思いきや、パラレルワールドが絡むちょいと複雑なストーリーになっていく。
途中、中だるみしたものの、意外性のあるラストで一気に締め括ってくれた。もっと安易な展開を予想していただけに、意表をつかれた。まさかそうくるとは思わなかった。
最後のあの壁際のシーンはすごく切なくて、良かった。
同じ世界に存在出来ない、触れ合う事さえ叶わない。それって究極の切なさなのかもしれない。
「だから指先にありったけの思いをこめて、見えない壁に押しつける。少しだけやわらかい壁がゆがみ、おたがいの指先のとがった感触をぼんやりと伝えてくる。
幹夫の指がわたしの心に、わたしの指が幹夫の心に、棘のように刺さる。悲しかった。さびしかった。けれどどこか嬉しく、かすかに満足でもあった。」
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やはりスパイクの存在が良くも悪くもポイントです。
松尾ワールド全開で、
読み終わると爽やかさと切なさが感じられます。