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「奇妙な味」の小説の名手が趣向をこらしたブラック・ユーモアの秀作集ということだ
2006/06/18 19:05
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
「壜詰の恋」壜のエピソードと夕海子のエピソードが、私の中ではうまく嵌らなかった。
「姉妹抄」よく出来た短編というのは、こういう話をいうのだろうと、少し距離をおいて読んでしまった。
「追われる男」誰もが少なからず恐怖を感じる状況から、こんな話を作り上げてしまうなんて、という話だった。
「冷たい関係」・・・、怖い。
「長距離ランナー」・・・?最後に収められている「著者自身から」を読んで初めてこの話の意図するところがわかった。ということは、やっぱり話としては「?」ということか。
「夫婦の休日」哀しい話だ。自分自身ではないけれども、仕事柄こんな人たちに接する機会も多いので、スルッと読むことはできない。
「セールスマン講座」これも、怖いと言えば怖い。「笑うせーるすまん」の怖さと言えばいいのか。話そのものは同じテイストではないのだけれど。
「夢の街」怖いと言えば、この話の方がホラーっぽいかもしれない。淡々とした文章が余計怖くさせる。
「灰色の声」怖さから言うと、この話の方がよっぽど怖いかもしれない。しかし、ここまで8話も読んでくるとネタが最後の少し前でわかってしまったので、怖さが3割減だった。
「賢者の贈り物」これはすごい!最後の1文はいらないような気もするけれど、これがあるからもっと「すごい!」と思うのだろうなあ。
「魔除け」怖い一辺倒ではなく、最後で落としているところからすると、これこそブラック・ユーモアと言っていいのかもしれない。
阿刀田高の短編集を一言で表すのはむずかしい。1つ1つの話の趣がかなり異なるからだ。それでいてちゃんとどれも阿刀田ワールドになっているから、余計表す言葉を見つけるのに困ってしまう。それで短編を1つずつ語るしかなくなってしまうが、そこでもまた困ってしまう。ネタバレをしないで語るのがむずかしいのだ。
で、こんな中途半端な書評になってしまった。これでどれくらい『壜詰の恋』の阿刀田ワールドを感じてもらうことができるのだろうか。
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