幕末諸藩の動向をはじめ、新選組、さらに孝明天皇毒殺説まで歴史の奥深さが味わえる一冊です!
2020/10/08 09:19
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『風船ガムの海』(文學界新人賞)、『明治新選組』(エンタテインメント小説大賞)、『五左衛門坂の敵討』(中山義秀文学賞)、『二つの山河』(直木賞)、『落花は枝に還らずとも』(新田次郎文学賞)などの数々の名作を発表されてきた中村彰彦氏の作品です。同書は、尊王・佐幕、攘夷・開国、攻守所を変え、二転三転する複雑怪奇な動乱の時代を描いた書です。混迷をきわめた幕末の政情をわかりやくす読み解いた格好の入門書としてから多くの読者から大好評を得ている一冊でもあります。間口は広く敷居は低く、しかし、幕末諸藩、新選組さらに孝明天皇毒殺説まで、奥深い歴史の醍醐味が堪能できる書です。
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歴史に詳しくない者にとって、とてもわかり易い一冊です!例えば「攘夷」だの「佐幕」だの何となくわかっているような気がしているだけで、結構曖昧なことも明瞭に説明されていて親切。
歴史資料からの抜粋でも、わかりやすいよう現代語訳してくれているのでありがたい。
まさに『入門』とあるように、幕末初心者にはおススメの一冊です。
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江戸から明治への転換期について、史実に基づいて解かりやすく説明しており、ちょうど八重の桜を見るのに参考になります。
会津藩は難しい立場だったんですね。振り返って見れば江戸時代は260年続いたのに権力抗争に明け暮れた明治の民主化はたった70年で大戦で幕を閉じました。
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それぞれの組織の立場からの行動を
わかりやすく記載していると思う。
ただ司馬遼太郎の幕末物の小説のファンとしては
もう少し突っ込んで欲しい部分もあった。
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2013年04月 01/15
kindleで買ってiPhoneで読みました。
それぞれの藩の立場から捉えるというのは興味深かったです。でも、やはり薩摩は苦手。
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Kindleにて。
幕末維新史を多角的に、複眼的に解説している本。
様々な思惑、立場、思想の対立があるんだな、ということは目の当たりにできます。この時代のファンが多いのにも納得。刀を伴ったり、そうでなかったりする戦い。
自分の勉強不足を痛感。軸となるであろう教科書的な知識が浅いせいか、入門とある割には難しかったなあ。
入門とは言え、一冊丸ごと幕末を取り扱うわけだからまあ、当然かな。かなりのデータ量。
門扉の前に連れてこられたような感覚がある。
そうか、これが入門書か!
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入門とあるがかなり奥深い一冊かと思う。各藩がどういう歴史を経て幕末に至り佐幕・尊皇になったのか、政治的駆け引きがこの時代にこんなに激しかったとは、知らないことが沢山あって興味深かった。一般的なイメージだけで人物や出来事をみているだけではだめだなぁと実感。
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手に取ったきっかけ。
・るろうに剣心 -京都大火編- を観て、もう少しその時期について知ったらもっと楽しめるのか?と思った
・歴史は得意じゃない&幕末前後は特にわからないのでチャレンジ
だいたいこの2点。
本書は講演ベースのリライト本のせいか読みやすかったです。全体を俯瞰で解説するのではなくて、会津藩、新撰組、長州藩、薩摩藩、土佐藩、のそれぞれの視点で解説されており、最後に「幕末史4つの謎に迫る」という話しで締めている。
幕末前後がわかりにくいのは登場人物とそれぞの思惑や思想が色々であることが1つの理由と認識した。それぞれの立場で解説があっておそらくとてもわかりやすいのだと思うのですが、視点が沢山あるので結果的にはやはり混乱…。思想についても微妙な違いでアクションが違ったりするし…。
これを読んで、新撰組って殺戮集団みたいじゃんか…と思ったんだけど、そういう認識でいいのかな?(全般的に武力が動いてるので殺しが当たり前だったようでもありますが)
これは浅はかな発言かもだけど、幕末の混乱と今の時代って少し似てるのかなと思った。根本的に時代が違うのでもちろん全然違うのだけど、思想感でゆれ動く感じとか。。
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幕末といえば、私は単に吉田松陰すげーって思っていた。
極端に言えば、幕末の頃の幕府は落ちぶれてしまっており、倒幕やむなしだったんだろうと思っていた。
必ずしもそうではない。
いろんな立場の人間がいて、
いろんな思惑で動いており、
それらのパズルのピースが偶然(必然?)同時期にはまった結果としての新政府誕生だったんだ、と感じた。
幕末を知る上では教科書的に何度も読み直したい基本書。
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幕末の動きを、幕府側、維新側で5つの視点から解説。できるだけ客観的に、平易に書いてあるので、とても読みやすい。
個人的には、佐幕派の会津や、新選組の成り立ち、なんかがわかりやすく書いてあって、とても視野が広がったかなと思った。
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会津、新選組、長州、薩摩、土佐それぞれの視点から見た幕末史。
勝者となった薩長土肥だけではなく、会津藩や新撰組、幕府の動きがわかりやすく書かれている点が特徴的だった。
こうであったと考えられる、など著者の推定が交じる部分もあるものの、各勢力の思惑に対してどのような出来事が起きたか俯瞰的に見るよい書籍だと思う。
明治維新というのは旧態依然とした幕府を新政府が打倒した日本の夜明け、という漠然としたイメージがあったが、血生臭い戦いと謀略の上で成り立っていたものだと認識することができた。
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入門と書いてあるように、非常にわかりやすく書かれています。かと言ってレベルを落とすわけじゃありません。幕末のダイナミックな時代の変貌を、複数の立場から書かれていることで、非常に惹きつけられました。著者には、多くの作品がありますので、読んでいきたいです。
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入門のための読み物としてベストだと思う。
会津藩、新撰組、土佐藩の視点は自分の勉強不足でだいぶ抜けていたので、新鮮に、なるほどそうだったのかとおもしろく読めた。やっぱり個人的には佐幕派の藩特有の義侠心とか忠義心が好みであり、明治維新を全面肯定はしがたい。
一方で、直近で花神を読んだばかりだったのでついつい大村益次郎を贔屓目に見てしまうところがあり、改めて、世間的には西郷隆盛が過大評価されすぎ、というかもう個人的にめちゃめちゃ嫌いなタイプだと感じた。西郷どん観ればもう少し別の視点も生まれるかもしれない?