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<あらすじ>
前作から3ケ月後―
先の事件の罪に問われることなく開放された葉月・歩未・美緒・雛子。
少女達の自宅周辺には彼女達を監視するためのカメラが設置されていた。
そんな中
先の事件で殺されかけた律子は雛子と出会い
毒薬が入った小瓶を託される。
雛子と別れた律子は何も言わずに託された薬の正体を知るため
美緒を尋ね調査を依頼。
美緒は薬を解析するため製造場所である神崎ケミカルコーポレーションへ侵入し
その薬の正体が
神埼家の人間のみを殺害する薬だったことが明らかとなる。
それは雛子の祖父が研究していた薬の失敗作で
祖父が死の直前にその薬を雛子に遺したものだった。
そして神崎ケミカルコーポレーションの研究主任である雛子の兄は
その薬を改良研究し「寿命を10倍にする」薬を開発していたのだった。
薬を開発するため雛子の兄はマッドサイエンティストと化していた。
美緒家の爆発、橡の元同僚・霧島の家族虐殺事件、麗猫の仲間達の拉致事件、
律子と雛子の両親の死の真相、歩未が所持するナイフの謎、
雛子の祖父が雛子に毒薬を遺した本当の理由・・・
各々のキャラが別れ出会いすべての情報が収束し真実が明かされる。
そして元凶である雛子兄の元にいる橡・麗猫・歩未・雛子を救うべく
美緒・葉月・律子は立ち上がった!
<感想>
ミステリというよりも、ラノベよりのサクサク読める近未来物語で
前作と違って変な縛りがなかったからか
前作のほとんどを忘れていたけどとても面白かった。
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あの事件から三ヶ月後、前回の事件の被害者・来生律子は佐倉雛子から”毒”が入っているという小瓶を託されるのだが……。
ミステリと云うよりはキャラクター小説の色合いがより強まった印象もあるものの、少女たちが遭遇する新たな事件を描きつつ、前作で積み残した謎もキッチリと片付ける手際はさすが。
ルー=ガルー・シリーズの第2作であると同時に京極堂シリーズの某作ともリンクする仕様がファンには嬉しい。続編も期待できるのかな。
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さすが京極夏彦.安定して面白い.
美緒視点で,つまり,未来の視点で語られる現代はとても不自然で異常だ.それどころか,この近未来が自然に思える.SFの皮を被った現代社会への皮肉なのかも.
でも,歩未の異常性にもう少し触れてほしいなあ.あれじゃ便利な殺人鬼だ.
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まず、前作未読の方は必ず前作を読んでおいた方が良いでしょう。前作の終わりからそのままスタートします。ついでに同作者の「邪魅の雫」も読んでおくと、繋がりが分かってなお楽しめます。
感想としては、とても楽しめました。前作でキャラクタの説明は済ませてあるからか、キャラクタが最初から動きまわるので、飽きも来なかったです。京極さんの作品は中盤で飽きるのが多いのですが、今作はそれもなくすらすら読めました。
もともと三部作予定で、今作は三部目にあたる話を繰り上げて書いたらしいので、もしかしたら続編かあるかもしれませんね。
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2011/10/19読了。楽しめたけど結局前作と同じくらいの完成度だったような。あまり覚えてないけれど。やはりSF設定ではキャラクタの思考や性格や言動にどこか違和感がある。特にこの作品は少女ばっかりだし尚更。
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10年前刊行の前作での事件後3ヵ月から始まる本当の続編。
サスペンス、ミステリー、アクション折り込みという感じでクライマックスでの盛り上がりはさすが。ラストにかけての収束感が爽快で後日談的な最終章で読後感を整えるすばらしさは京極作品ならでは。
ぜひ前作を読み返してから続けて読んでほしい。
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感想はブログでどうぞ
http://takotakora.at.webry.info/201110/article_7.html
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バイオハザードで仮面ライダーV3。というかいつの間にこのシリーズはこんな表紙に・・・裏びっくりしたよ。色々な形態で出すんなら、前のと揃えたバージョンも出して欲しかったなー。まぁ前巻が見当たらなくて、前の話をすっかり見失った私が言うことはないですが!
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近未来を舞台に少女たちが難事件に巻き込まれ解決するシリーズ第二弾。
ん~・・・・おもしろかったけど、思ったほどではなかったというか。ちょっと期待が大きすぎたかもしれない。
なんというか、構成が「よくわからないこと」がどんどんどんどん出てきてなんだかよくわからない陰謀みたいなものを感じつつ巻き込まれるものの、それらが明らかになるのが後半一気に、という印象だったため読んでいて少し混乱したりとか。もうちょっと小出しにしてくれたほうが頭の中が整理できたような・・まあ自分の読解力のなさゆえかもしれませんけども。
あとは前作に比べて、少女たちがいろんな意味で万能にすぎるというか。なんでもありすぎやしないだろうか?
ジュブナイル小説にしてはあんまり迷いがないように思えて・・・今回のストーリーテラーが物おじしない性格であったためかもしれませんけども。根っこのところであんまり緊迫感がないためどうもなんとなく話を追う感じになってしまった。
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登場人物たちにもなじんで、好きになってきました。前作より楽しく読めたかな。
今後に続きそうな終わり方でした。
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近未来ミステリ第2弾。
前作をほとんど覚えていないけれど、これはこれで楽しめた。
相変わらず少女たちがカッコイイ◎
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章の番号が「032」から始まっていることから前作の「ルー=ガルー 忌避すべき狼」と区切られていない地続きの物語なのだなと思わせられました。
今回は来生律子と橡兜次の2人の視点で交互に物語が進んでいきましたが、前作で謎として捉えてられなかったことが今作に根深く繋がっていたことに物語の構成はどこまで考えていたのだろうかと驚きましたが、どうやら「ルー=ガルー 忌避すべき狼」の時点で考えていたことのようだと知り納得しました。
今作は少女たちの距離が既に縮まっていたことから物語の進展が前作よりは早く感じられました。
また、少女たち個々の変化や関係性も今回の事件でいっそうじわじわと深まり、最後のあの人の発言から今後どうなっていくのだろうかとわくわくしました。
SFとしても冒険ものとしてもアクションものとしても読めますが、なによりミステリーとして楽しく読むことができました。厚さもボリューム満点でした。
そして、今作は「邪魅の雫」と繋がっているそうですが、「邪魅の雫」はほぼ忘れているのでまた読み返そうかと思いました。
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アイコンはカメからバッタへー。近未来の少女たちの物語、続編。今作では前の「事件」で被害者となった2人の少女が中心で展開される。どんな時代でも人間は同じくらい愚かだったり、何かを考えたり、人との関わりを求める。京極さんはどの作品でもとにかく「にんげん」を色濃く、どこまでも深く、醜いところもどろどろしたところも描こうとしているように感じる。その中で軽やかに生きる少女たちもまた同じように愚かな存在ではあるのだけれど、潔いのだ。潔く悩み、悲しみ、笑い、考える。同じように潔く生きようとする大人たちは社会からはややはみ出したところでくすぶっている。その大人たちのひとりである元刑事、この作品はまた彼の物語でもある。榎木津をイメージさせる天才破天荒少女、美緒のめちゃくちゃさも健在で嬉しい。今回は仮面ライダーネタだし。V3!とか言っちゃってくれてるのが密かに嬉しいのだった。
前作は企画物だったと思うのであれ一作で完結かと思っていたのだが、2作目が出るのは予定のうちだったのかな?と考えるといろいろ伏線らしきものが残されていたことに納得が行く。
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「狼」を読み返してから読み始めた。
けど京極堂シリーズも読み返したい。
近未来が未来すぎる。
覚えている範囲を過去にするのは(特に雰囲気の差別なんかは)もっと難しいし、慣用句の古さにいちいち突っ込みを入れる「未来っぽさ」に嘘くささを感じる。
未登録住民にしても、パスする気ゼロで異人すぎてハリウッド映画のオリエンタリズムみたい。
初めて読んだころは気にならなかったけれど、今は無国籍に重ねたりディアスポラとして読んでしまう。
外れて生きるならなおさら、メインストリートの物事を知っておかなければ生き残るのは難しい。
この未登録住民たちは端末やら薬やらの「現代の知識」を都合よくしらなすぎる。
落ちというか動機も都合が良すぎる。
今現在の一般人だって簡単に調べられるんだから、未来のあの立場の、しかもあそこまで気にしてる人ならまず調べるだろう。
しかし久しぶりに京極夏彦のでかい話が読めるのは嬉しい。
一度目はストーリーを追うから矛盾に気が行ってしまうけれど、もう一度読んだら面白いかもしれない。
p386が何回読んでも意味不明。あのくだりは必要か?
子供の頃GID(MtF)だった→男(同性愛者)に襲われた→「カウンセリングで捻じ曲げ」て「矯正」して今は男(しかも男らしい)
意味わかんねえ。
子供の頃は女の子(ジェンダー)だった”から”男に襲われた?
でも襲ったのは「同性愛者」。
なら男の子だったから男に襲われた?
男に襲われたから男になることにした?
カウンセリングで「矯正」できるGID?
なんのためにこのエピソードを入れたのか本気で意味が分からない。
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ルー・ガルーの2作目。
最初に1作目を読んだ時は京極氏作品の中ではちょっと異色・・・と思ったのだけど、世界観というか、作品の持ってる雰囲気が京極氏らしくて、こんな話も書いちゃうんだなぁ~とびっくりした。
2作目はまた更に面白かった。
設定となっている未来の環境ってのも面白いけど、何より登場人物の少女たちが逞しくてカッコイイ。
気取らない、等身大のカッコよさというか。
これはなかなかオススメ!