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高福祉、高負担がどうして、どうやって成り立っているのか。
22歳でデンマークに渡り、その12年後にデンマーク国籍を取得した、元日本人の筆者。
デンマークは消費税高い、でも幸せな国、という説は良く耳にするが、その実態やいかに?と思って手にとってみた。
単純な感想としては、医療、育児、教育、年金、介護等々の様々なサービスは想像以上に充実しているんだなぁ〜と。
「共生」という精神、国家と国民の距離の近さなど、高福祉、高負担が成り立つ要因は様々あるけど、国と国民の信頼関係が素晴らしい。日本とは比べ物にならない。
若干共産主義的な感じも見受けられるが、かといって向上心や競争がないわけでもなく。いや、むしろそういうのは強い方なのかも。でも凄くフェアな競争。全て自分次第だから。
あとがきにもあったけど、凄く小さな国で人口も少ないからこそ為せる業なのではあろうけど、問題点も含め、その仕組みから学べるものは多いと思う。
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…大学に限らずデンマークの学校教育においては、小学校から「キリスト教を学ぶ」科目が必須になっています。この科目をとおして倫理曲教育も受けているのです。
…デンマーク人は人と人との信頼関係において、とても素直で実直です。それが国民と政府の信頼関係にも通じていると思えるのです。
初等教育から大学教育まで必須となっている「倫理や哲学」教育が根底にあるからこそ「共生」精神は育まれるのではないかーー私は常々そう感じています。
(160p)
・システム構築へ至った考え方に興味があった
・九州並みの国土・兵庫県並みの国民 機動性小回り
・より個々の生活実感、問題点に興味
→自殺率、離婚率、自由あり?
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デンマークは、国民負担率が、75%(日本39.5)にもかかわらず、世界一幸せな国である。
無駄をなくし、格差をなくし、みんなが協力して社会をつくる。
仕組みでいくと、かかり医と種別の大さにはビックリ。種別は、ベット記載さす
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デンマークの高福祉・高負担の社会福祉制度とその仕組みと成り立ち、それを支えるバックグラウンドが説明されている。
この本を読み、日本の社会制度と比較したとき、人々の暮らしに対する満足とは何か、幸せとは何かを考えるきっかけとなった。
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【ポイント】高福祉のデンマーク、反面国民の負担も大きい。しかし何故納得しているのか、その考え方を解説しています。今後の日本を考えるに参考になると想います
◆医療制度
全ての医療費が無料。しかし、医療費を抑える努力もしている。病気になっても大病院には行けない。まず決められた家庭医が診て判断をする、必要のある人のみ大きな病院に行く。
(コメント)
病院を選べないという不安があるが、国・県・市が役割分担を明確にして医療に関わっている。国は法律・ガイドラインの制定・医療従事者の監督、県は病院の運営、市は訪問看護・学校保険など地域密着の医療など。色々な面で、高負担の税金の配分の仕方
に工夫があります!
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本屋さんの新書コーナーでジャケ買いしてしまった一冊。以前にフィンランドの教育に関して書かれた新書を読んで北欧社会にとても興味そそられたので北欧つながりで読んでみた。高福祉高負担の国「デンマーク」の社会の仕組みが大変分かりやすく書かれていた。自分の国と比べると大きく異なる部分が数多くあって驚くことばかり。またよく出来た社会の仕組みは本当に素晴らしいなと思う反面、どんなによく出来た仕組みの中でも新たな問題が出現している点はどこまで行っても問題はつきまとうんだな、と変に感心してしまった。それからデンマーク人の職業観やものの考え方についても触れられていたが、日本人のそれとは大きく異なっていて寒さの厳しい土地柄や歴史的背景からとても思慮深くて大人度の高い国民性だな〜と感じた。やはり過酷な環境が人を成長させるのだろうか。我々日本人ももっと大人にならねばな〜と思いつつ、平和な環境が我々をダメにしてるのか?等と考えてしまった。
いずれにしても一読の価値は十二分あったな〜と大満足の一冊でした。著者、出版の方々に感謝。
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「高福祉」が何でも良いのではなく、その裏には高負担があり、それが出来る文化・国民性がある。だから、ただ真似して日本でも〜というわけにはいかないだろう。社会保障など狭い意味での福祉ではなく、生活全部が福祉なんだ。
いろんな外国のをいいとこ取りして日本バージョンを作っていかなくちゃだ。
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どちらがいい・悪いではなく、高負担でもまわっている国もある。出産費用無料はステキだなぁ。それでも自殺率は低くない。安心して暮らせる国が、即ち孤独を感じない国ではないという切なさ。
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TOPPOINT 2011年2月号より。
高福祉のデンマークはその分、国民の負担も大きい。
国民はなぜ高い負担を納得しているのか?
デンマークの福祉の仕組み、背後にある考え方を解説。
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チェック項目29箇所。1911、デンマークを評価している。第2次社会改革として福祉国家への道を歩み始めている。医療費無料、教育費無料、大学まで無料。18歳以上の学生生活費として月額約77000円支給。育児支援、障害者支援制度の充実。年収100万まで全額支給。国民一人ひとりが主治医(家庭医)を持つ。単なる風邪くらいでは治療なし。必要以上の医療をしない。歯医者は高い・・・虫歯予防を心がける。合計特殊出生率1.38からの上昇・・・・育児制度の充実。保育ママ、ベビーシッター制度の充実。必ず子どもを預けられる。就職にはすべて資格が必要。どの会社に勤めても業界が同じであれば給料は同じ。年齢は関係ない。給料アップ=転職・・・新たな学校に入って学びなおす。入学試験、授業料なし。どの学校に行っても変わらない。資格を取得するために学校に行く。定年はないが国民年金支給が65歳以上だから大体そのあたりで退職する。幼いときからの共生。高負担の税金は高齢者になると返ってくる仕組み。IT関連を無料で高齢者に教える。個人登録番号制度・・・番号一元化。デンマークはお金の使い道の自由度低いが格差を生みにくい。食料自給率100%を超える。働く女性多い。76%(16-64歳まで)働く。離婚率も高い。理由は夫の家事の不参加。自殺の問題。年間650人(人口550万)。お金や生活に不安が無くても幸せにならない。精神的支えが人間には必要。
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デンマークは高福祉を実現していても、すべての国民に幸せを提供できるものではないことの表れとして、離婚問題・自殺問題がある。
一方で、家族との生活が少ない社会は、いつ孤独になるかわからないので、その為の予防策が社会に浸透している。例えば、デンマークの高齢者は家を空けていることが多い。
議員が庶民であるから、国民の意識に近い判断が出来ており、汚職も少ない。
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資本主義と共産主義が混じり合ったような仕組みのようだ。保持する資格により職業が決まり、学校卒業時点で、学校で得た資格により、職種ごとの単一労組に加入する。そのため、就職できなくても失業給付が開始される。国民総背番号がかなり機能しており、アルバイトをするにも背番号をアルバイト先に登録しなければならない。しなければ、事業者の給与支払による損金算入が認められない。貧富の差は極端に小さく、大金を稼いでもそのほとんどが税金として徴収される。逆に、国民全体がそれを許容している。政治家は、ほとんどがボランティアで、副業として政治家をしている。
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デンマークの国民負担率は約71%(日本は40%弱)。医療も教育も全て国費負担で無料で、世界一幸福感が高い国だと。しかし、理想の国として全面礼賛するのではなく、学歴により就ける職業がはっきりと異なり、競争が激しくて所得格差が大きく、離婚や自殺も多いなど問題点もしっかり指摘されています。
デンマークは人口わずか500万ちょっとの小国で、すべての国民が「共生」するという価値観がしっかり歴史的に根付いている、と。
日本ではそのままは到底、真似できませんが200頁もない小著で手軽に読めますのでお勧めです。
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幸福度調査で一位のデンマーク。日本は90位。消費税25%のデンマークに見習うことは?当然、増税の視点ではなく社会の仕組みの改革が必要である。18歳からは国が保護者になる、なんて日本でも試してみたい。(親の意識改革も必要かも)
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2010年刊。
高福祉・高負担の国デンマークというが、定住者から見ると実際どうなの?という視点で書かれている。
かなりぶったまげた。
本当に御伽話の国みたいだ。
「自立」「共生」の精神のもと、徹底的に格差をなくそうという試み。職業訓練を軸にした教育体制がすごく魅力的。
食糧エネルギーが豊富、北欧の一国という立ち位置にあって、国の規模は小さく小回りがきく、さらには哲学必修という特異なお国柄ゆえに成り立つところは多いと思うけど、無駄を省いた重点的税投入策や超実践的な教育制度は見習えるんじゃないか…見習え!と切実に思った。