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紙の本

悲しみをじっくり味わいたい詩集

2010/08/27 20:33

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「永遠の詩」全八巻の最終巻八巻めは、八木重吉。八十篇の詩が収められている。短詩詩人であった八木重吉ゆえの多さである。
 巻末のエッセイは、作家の江國香織が担当している。

 詩は悲しみだけをうたうのではない。
 怒りも喜びも絶望も切なさも希望も勇気もうたうのが詩である。しかし、どこかで悲しみがひそんでいるのも詩の特長ではないだろうか。
 本書の扉に八木のこんな言葉が記されている。「この貧しい詩を、これを読んでくださる方の胸に捧げます。そして、私を、あなたの友にしてください」。
 私には「貧しい」が「悲しい」に見える。「私」は「悲しみ」に思える。

 わずか29年の生涯であった八木重吉だが、こうして何年にもわたり多くの読者を魅了してきたものは、透きとおるような重吉の悲しみの表現ではないだろうか。
 「雲」という、わずか四行の短詩がある。「くものある日/くもは かなしい//くものない日/そらはさびしい」
 小学生にも書けるような語彙のつらなりながら、長い生涯を生きえても表現できない、研ぎ澄まされた感性がうかがえる。それは悲しさをしった人間だけのものである。
 あるいは「春」という短詩。「桃子」と幼きわが子に呼びかけたあとで、「お父ちゃんはね/早く快くなってお前と遊びたいよ」とつづく。たったこれだけの詩に、重吉の万感の悲しみが満ち、あふれだしている。

 詩は悲しみだけをうたうのではないだろう。
 しかし、悲しみから逃れられない人間を救うのも、また詩である。
 八木重吉の詩はそんなことを教えてくれる。

 ちなみに、表紙の「雨があがるようにしずかに死んでゆこう」は「雨」という詩の一節である。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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