剥き出しの搾取が繰り返されている!
2007/10/29 19:45
11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る
多喜二の「蟹工船」が藤生ゴオの作画で白樺文学館多喜二ライブラリーから発行されたのが昨年の11月。「蟹工船」が初めて漫画化されて話題になったが、1年も経たないうちに、別のところからまんが「蟹工船」が発売された。
「老いた体操教師」の発見やその文庫本化など、多喜二ブームがひそかに続いている。多喜二ファンにとって嬉しいことである。
さて、このまんがは原作を再現しながらも、主人公的人物に名前を持たせたり、展開を少しだけ変えている。最初に搾取の仕組みを暴露しているところは、多喜二が現象から本質を描こうとした視点とは少し異なるが、それを除けば、ある程度原作を踏まえたものとして読ませてくれる。
この漫画の数ページを開くと、人物の顔のどぎつさに圧倒され、これはえぐい描写になるのかと思われるが、読んでいくうちに少しずつ人物の描写が変わっていく様子が、過酷な労働条件のもとで知らず知らずのうちに団結していく労働者の姿として現われてくる。まんがならではの表現だろう。
剥き出しの搾取が横行する現代、過酷な労働条件や人間を人間として扱わない資本家の本質が現われている。生活保護以下の賃金しか得られない労働者が増え続け、格差問題は社会的問題となってきている。
「蟹工船」で描かれた世界は、現代とは違うようでありながらその本質は変わってはいない。巧妙に労働者を騙し、人間扱いしない本質は同じである。偽装請負など、労働者が騙されて低賃金で働かされている実態は、まるで「蟹工船」の時代へ逆戻りしているようである。
航海法も工場法も守らず、船医にさえ実態を覆い隠させるやり方などは、今日違法を承知で不払い残業や偽装請負を行う資本家と同じではないか。
冒頭で紹介した多喜二ライブラリーが「Upto25『蟹工船』読書エッセーコンテスト」を、なんと懸賞総額200万円で行っている。小林多喜二「蟹工船」を読んで応募してみようかな。
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投稿者:とうふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
蟹工船読み終わった。だけど、少しスッキリしない。問題が解決しつくしていないからかな。
あっという間に読み終えれる
2017/03/18 15:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しいと感じることなくあっという間に読み終わりました。ストーリーの流れが掴みやすいので、蟹工船の小説が難しく感じた私にはぴったりでした
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インターネットニュースで、マンガで読める蟹工船が人気というのを見たので、読んでみました。蟹工船、私も気になってましたので。
ニュースでは、ワーキングプア世代が共感するらしい、と書いてありましたが、全然違うじゃないですか。一緒にしては行けない気がします。一応労働基準法やら男女雇用機会均等法やら整備されているこの時代と、かつての海上無法地帯の時代とじゃ全然比較にならないでしょう。ま、これらが正しく守られてないからこその不平等の時代なんでしょうけど。
最後、一応ハッピーエンド風になってますが、原作もそうなんでしょうか?
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小林多喜二の代表作
「蟹工船」がよくわかるように、漫画で表現
蟹工船は、ロシア海域の遠洋で水揚げして、陸に運んでは鮮度が落ちる
だから、遠洋でそのまま加工をしてしまえ
というわけです
舟に工場をのせて、加工員ものせて缶詰作り♪
労働者から搾取する問題を絵外たこの作品は「アカ」になると国ににらまれ
哀れ作者は投獄されました
しかし、そのため、不朽の名作になりましたとさ
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本屋さんでばばばっと立ち読みできるレベルに漫画です。でもディティールもかなり取り込んでいるので原文でぼんやりしていたイメージが補強できました。
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本屋で立ち読みした。
あらすじは・・・ウィキで調べて(逃
プロレタリア文学(の代日本文学では、大正時代末期から昭和時代初期にかけて、個人主義的な文学を否定し、社会主義、共産主義思想と結びついた文学表作)。・・・らしい(曖昧3センチ♪
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まん読。こちらも原作読まずに読みました。
奇麗ですが迫力ある絵で、テンポもよく面白かったです。蟹工船の悲惨さが恐ろしい。
短いのですぐ読めるんですがたくさんの内容が詰まっていて読んだあと色々考えてしまいました。
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は〜。ネクラな性格なもんで、明るい話が好きなんです...。一生読まない本リストに入ってたのに、手元にきたから読んじゃった..。救いのある話なんですが、ダメです。暗くなってしまう...。主人公の末路とか考えると...恐ろしくて...。というのも、作者の小林多喜二の最期を知ってるからだろうな〜。(特高に捕まって拷問死...)言論の自由って本当に大切です。
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この頃よく耳にする「蟹工船」、いつか読もうと思っていた本ですがなかなか読めず…と思っていたら、この(まんがで読破)シリーズならばオイラでも。
なるほどなるほど!という感想です。
でも、ただ今ちょっとしたブームの「蟹工船」ですが、実のところ私は「母:三浦綾子(著)」を読みたかったんです。
なので、コレで「母」を心おきなく読めます。
今こそ考える労働者の人権!
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このご時世、読んでみたい内容ではあったので、とりあえずマンガで。うまく締めくくってるけど、その後も不安です。
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軍閥支配の進む昭和初期。北洋オホーツクで蟹を獲り缶詰に加工する工場船「博光丸」では、貧しい労働者たちが働いている。不衛生な環境、長時間労働を強制する監督浅川。過酷な環境に耐えきれず、やがて労働者たちは一致団結し、ストライキを起こすが…。「資本と労働」の普遍的テーマを描いたプロレタリア文学の代表作を漫画化。
世界同時不況・派遣切りなどで再び話題となった『蟹工船』。いつか読もうと思っていたら、たまたままんが版を発見したので即購入即読破。
難しい昔の名作(原作読んだことがないが)をマンガで描くというスタンスがまず素敵。名作は読んでみたいが、文体のハードルが高く読みづらいので、こういう作品が世に出てくるのは本当にすばらしいと思う。
内容は、「労働者よ、団結して資本家・権力に立ち上がれ」という話。共産主義が是か非かという議論はともかく、人権など全くなく労働者が酷使・搾取されまくった時代がつい100年前に日本であったという事実、そしてそれに対し小説という形で決死の覚悟で立ち向かった作者の姿勢というものが非常に興味深かった。こうした時代を乗り越えて今の日本があるということは誰もが見直すべきだと思う。
労働問題や資本主義などについて改めて考えさせられるきっかけになった作品でした。
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漫画なので読みやすくすんなり頭に入る。
本屋に出てたので読んでみたかったので購入。
小説はなかなか読めないけどまんがならすいすい。
暗くて寒々した嫌な話だったけど、話に引き込まれて読み進めていくと最後はよかった。
希望が無いとね。
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前から気になっていた蟹工船を漫画で見つけたので読んでみました。
この作品は1929年小林多喜二によって書かれた小説を漫画で書き直した作品です。
この作品は国際的にも評価が高く、いくつかの言語でも翻訳されている。
舞台は蟹工船「博光丸」。船では高価な商品を生み出しているが、資本家に搾取されてしまう。
耐えかねた労働者たちは人間的待遇を求め、ストライキを起こす。しかし、資本家のいいなりの軍に鎮圧されてしまう。
しかし、労働者たちはあきらめず、またストライキを起こす。
読んでいると、80年も前の作品とは思えないぐらい面白かった。
映画化もされているので今度見てみたいです。
みなさんもぜひ見てみてください。
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最近話題となり見直されている「蟹工船」の筋を手っ取り早く知るために読んでみた。目的は達せられたが、小説も読んでみたいとは思わなかった。自分には、どうもこの手の話は合わないみたい。