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紙の本

安政の大獄が展開していくくだりの井伊直弼は何だかやたら悪人にされているように見えてしまう

2011/01/03 17:43

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る

時代が変わる時には単調に粛々と変化していくのではなく、一斉にいくつもの波が怒涛のように押し寄せて変えていくのではないかと、この『風雲児たち』を読んでいていつも思う。いろいろな背景から語っているこの作品なので、何十年もの話を何十年にもわたって描いているから、もともとそのようなものだと思ってしまいがちだが、いわゆる幕末というのは最後の最後は本当に数年でしかなく、そんな短い時間になぜこれだけの人物が日本に現れたのかと思ってしまうわけだ。
なので、1冊1冊を読んでいると、いろいろな話が同時並行的に起きていることに目を奪われてしまいがちだ。
それでもこの『幕末編18巻』は、主に安政の大獄での幕府・井伊直弼らと水戸家のかけひきと、それに関連して浮上してくる吉田松陰の話がメインとなっていて、比較的読みやすかった。
もっともその中でも、シーボルトが日本に戻ってきた話や、攘夷のもと外人が殺傷される事件や佐賀藩の動向をフォローしているあたりが、この『風雲児たち』の『風雲児たち』たる所以か。
まだ、徳川幕府は完全な終わりを迎えてはいないが、一歩一歩近づいていることを既に私たちは知っているのだが、そうわかっていてもいかにして幕末にいろいろな人たちが活躍し、日本が大きな変換点を迎えたということを改めて感じながら、次巻を待ちたい。
次巻は吉田松陰の死がメインになるのだろうか。

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2010/12/28 15:56

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2011/01/02 12:27

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2010/12/29 23:57

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2011/04/19 07:38

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2013/01/28 16:29

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