クロサギ　6 みんなのレビュー

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投稿者：ダブルディ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　黒崎が、“クロサギ”になるきっかけとなる
フランチャイズ・チェーン開業詐欺が、
描かれているということで、本作品における
ターニングポイントとなる巻。
　また、黒崎が、“クロサギ”として
何としても叩きのめしたい男が、登場するという
ことからも重要な巻。
　内容的には、黒崎の父親が、この詐欺の
被害に遭い、家庭が崩壊したということで、
黒崎の行なう詐欺よりも彼の心情を描いていて、
シロサギと相対するところが、あまりなく、
物足りないような今回は、しょうがないような
複雑な感想をもつ展開。
　そんななか、フィクサーである桂木の存在の
大きさを上手く描いたところはさすが。
　本作品は、単行本化される際、表題作以外の
話が、いかにも単行本一冊分になるように
合わしている感じで、若干の物足りなさが
あった。だが、この巻においては、もう一つの
詐欺において、重要なキャラクターの一人
である吉川氷柱と黒崎の関係に、変化を
生じさせたり、連載誌の「ヤングサンデー」の
増刊号に掲載された読切があったりと、
なかなか充実している。
　さらに、本作品においては、絶対に描かれない
おれおれ詐欺に対する原案者の夏原武氏の見解が
書かれているところも内容が濃い。