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みんなのレビュー17件

みんなの評価3.5

評価内訳

14 件中 1 件~ 14 件を表示

紙の本

読み手は、著者のスケベ心に圧倒される

2006/01/21 23:36

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本は、「東電OL殺人事件」にかこつけて、著者のルサンチマンとスケベ心を発露した過ぎない。前作『東電OL殺人事件』の書評にも書いたが、これはノンフィクションとはいえない。妄想がいっぱいで、トンデモ本と紙一重である。少なくともノンフィクションに次のような表現が似つかわしいとは思えない。

 「裁判長が読みあげる判決理由のなかで、私の耳が一瞬勃起したのは、…」

 著者は、そのことで頭の中がいっぱいなのだろう。

 「代々木練兵場に近い円山町で起きたOL殺人事件に私が激しく発情したのは、二.二六事件の青年将校たちを処刑する銃声や、大杉一家が最後にあげた断末魔の声が、その事件の底からかすかに聞こえてくるような気がしたからかもしれない。」

 関係ない。二.二六事件とこの事件とは絶対に関係ない。

 「豊かなブロンドの髪に青い目をした彼女は、ハリウッド女優のファラ・フォーセットそっくりの美人だった。」

 前作同様、なぜか著者の意に添う女性は、みんな美人だ。 などなど

 著者は『あとがき』で「この事件に関する女性読者の感染、わが国のメディアの劣化、そしてますます広がる司法の闇というのが、三本柱となっている。」と書いているが、

 まず、女性読者の感染について言えば、「おびただしいほどの」手紙と書いてあるのでどれくらいかと思えば、「百通を優に超す」となっている。「斎藤学と対話する、ある医療機関主催のシンポジウム」には、「百人あまりの聴衆」だし、斎藤学、田口ランディとの三人の鼎談で、「八百人ほど」である。これを感染と呼べるだろうか。潜在感応者がその数倍いたとしても、それは感染というより以前から同じ心性を持っていた人がカミングアウトしたにすぎない。そして、そのような女性に著者のスケベ心が、「発情」しているにすぎない。

 次に「わが国のメディアの劣化」について述べると、この著者に人のことが言えるのかと問いたい。私は、この著者の人権感覚を疑いたくなる表現に気分が滅入った。例えば、

 「車が二台は楽に入りそうな大きなガレージを前に張り出したその家には、イタリア人の指揮者とソプラノ歌手の日本人妻が住んでいる。だが、音楽家夫婦が住む家というイメージから、連想される文化の香りはまったくなく、自分の権勢をこれみよがしにひけらかすチンケなヤクザの豪邸のようだった。…」

 事件と無関係な人の家をこんなふうに表現する権利が著者にあるのだろうか。

 「住人が裁判官で占められたこのうっとうしい環境…」

 まるで裁判官全員が悪人であるかのように語る根拠は?

 そして、判事の妻の実名や学校名までを暴く必要があったのか。などなど

 「司法の闇」について、どんな世界にも闇の部分はあるだろう。そして、それを暴き出し正すことがメディアの役割であることは、言うまでもない。しかし、前回被害者の心の闇を解き明かすことに失敗したように、今回も司法の闇を暴いたと言うにはほど遠い。警察、検察、司法みな筋の通らない行動、そして判断をした。事実を追えば私もそう思う。しかし、それがなぜなのかは何ら解明されていない。

 最後に、私には「売春OL」と「買春判事」の心の闇は同根だと思えるのだが、著者が「売春OL」には同情し、「買春判事」には敵意を抱く理由が分からない。著者の論理で言えば、ふたりとも現代社会の犠牲者ではないのか。

 彼らの心の闇に迫りたければ、鷲田清一の『悲鳴をあげる身体』や斎藤学の『「家族」はこわい』を読むのがよい。

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2006/07/08 23:58

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2006/11/27 15:50

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2007/07/14 00:15

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2007/11/07 20:36

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2008/04/17 00:53

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2012/02/12 18:02

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2012/03/24 00:06

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2012/05/24 14:30

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2013/06/30 00:55

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2013/11/17 17:46

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2015/02/15 18:00

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2017/04/16 19:50

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2017/07/15 19:49

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