紙の本
理解はできますが...距離感はある
2012/07/12 08:58
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
社内の公用語を英語に、という楽天の取り組みが話題になっています。「外」から見れば、興味のある人もヒトゴトの人も。三木谷社長とはもちろん面識はありませんが、楽天さんとはお付き合いのある自分としては、「ヒトゴトながら興味がある」という感じです。
著者の言うところの「英語化」は、社内での会議、文書等をすべて英語にする、というもの。そもそも英語圏において情報発信がなされるケースの多い業界でもあること、何よりも楽天という日本発のサービスが今後「世界」を舞台に活動することへのメリットをあげています。
縮小するであろう日本の市場を飛び出し、世界を意識する。既に、海外企業の買収、提携を進めている楽天のアクティビティを見ても、そのスピード感や拡大のスケール、「英語化」することでますます広がっていくのでしょう。
そんな展開のために、トップが英断した「社内英語化」は、本書を読む限りでは、トップ主導で行われているようです。当然にいろいろ障壁はあったと思われますが、トップが先頭を切って自ら信じて発信し、実践する姿に、役員、従業員も意識が変わっていることと思われます。普段お話するような楽天の社員の方は、当然日本語なので、対するこちらとしてはあまり意識しませんけれど...
個人的には、母国語あっての英語だと思っています。自分だって流暢に話せるわけではありませんが、子どもに対しても、「まずは日本語を」という方針でいます。著者が言うように、英語が話せることが最終目標ではなく、あくまでコミュニケーションツールであり「たかが英語」なんですね。
コミュニケーションを取るには当然に「話題」がなければなりません。言語は別にしても「伝えたいことがある。それを適格に伝えられる」というテクニックを持たなければ、英語も日本語もありません。
あまりいい話ではありませんが、本書の中で紹介されている「社員の声」を見ても、また通常接する社員の方の話しを聞いても、「伝えたいメッセージ」が日本語としてできているか、微妙な点があるのは事実なんですね。この問題と英語化は無関係なのかもしれませんが、この取り組みについて若干の違和感があるとすれば、そのあたりなんです。
社長のリーダーシップはまさに感銘をうけるものであり、信念を貫いて(信念不抜)突き進む姿には力強さと信じるに足る尊敬の念を感じます。ただ、本書の「社内英語化」プロジェクトの「理由づけ」という内容が、誰に対してのメッセージなのか、今一つつかめなかった点はあります。
楽天という企業が海外市場で戦うために今必要なプロジェクトであり、社員の英語習熟度のKPI(指標)を見える化する、という手法も、経営的には有効な手段なのだと思います。ただ、著者自身は思っていることだと思いますが、本書の中には「英語を学習、習得することによる社員の人間としての成長、その結果としての企業の成長」という流れが見えにくい。
「さすが楽天!」と思いつつも、「今はヒトゴト」という意識が抜けないし、それはそれで「今は」いいのかもしれませんが...社長が意欲持って進んでいくように、数年後には「やっぱり楽天!」となっているのでしょうね。
【ことば】思春期以前にバイリンガルになるということは、コンピュータ用語で言うとデュアルCPUを持つようなイメージだ。
小学校での英語授業開始に対しての著者の意見。「始める時期」に関しては諸説あるので、あくまで意見としては受け入れますが、置き換えがコンピュータなのは「いかにも」という感じで、(僭越ながら)ほほえましい...
電子書籍
モバイル事業で
2023/08/03 09:56
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投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る
モバイル事業で企業の倒産まで噂されている代表者が何をほざいているのか。三木谷さん、あんたの先を見る目の無さが、子供の教育、更には日本の将来に禍根を残す結果になった責任を取れよ。自分の私財でな。
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楽天という企業を一種の実験台にした英語化プロジェクト。
三木谷さんのポリシーは、納得できるものだと感じる。
私は長年、外資系企業にいたのだが、1980年代から外国人の参加する会議は全て英語が公用語だった。
日本人同士の会議中のひそひそ話も、日本語厳禁だった。
だから、楽天社員の苦労もよく分かる。
6章に書かれている、日本の「言語鎖国政策」も、分かる気がする。
というか、同意見である。
多くの企業人にお勧めしたい一冊である。
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全社を挙げての英語学習実験。
どうすれば英語が話せるかについては、過去に読んだ本同様、王道を歩まないとダメなんだなというのがよくわかった。
ほほーと思ったのが、英語をパソコンと同等ツールと表現していた点。
英語だけ話せてもねーなんてよく言っていたけど、たしかにその通り。Excelの操作がわかっても、じゃあExcelで何やるんですかと同じ事で、英語で何を伝えますかって話。それを再認識した。
一番面白かったのは、日本人もっと英語がしゃべれるようになろうよって部分。どうしたらいいかを色々挙げてくれてるんだけど、英語がしゃべれない英語教師はクビなんてあたりは大いに賛成。
ここまでやらないといけないのかーなんて思ったけど、やれば出来るんだなというのはよくわかった。結局は、やるかやらないかだ。
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「楽天英語公用化」の記事を最初に見たとき、もし私の職場が英語を公用語となったときのことを考えました。仕事上、英語の必要性をひしひしと感じています。ぜひ読んでみたい本だと思いました。
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デジタルデバイドと同じです。ランゲージデバイド。
英語についてブツブツ言ってる人こそ、読んでほしいですね。
別にものすごいことやってるわけではないです。
英語に苦手意識を植え付けた日本の教育をどうかしたほうがいいとも思うけど。
コミュニケーションツールの一つとして、と考えれば持ってるにこしたことはない。そういうものだと私も思います。
http://blog.nishi3.net/acchi/archives/003428.php
===
ブクログの書評もプラスのコメントがあったので、わかる人にはわかるんだろうなーと思いました。
うちの会社の英語公用語化に関する全容を明らかにした本です。
社長の言葉もですが、社内報に載ってるコメントとかもそのまま掲載されていたり、社内のアンケートの言葉もそのまま掲載されてるので、結構赤裸々に書かれています。
社内では英語が公用語、というのだけが先走りして、メディアの悪いところでもあるんですが、それ単体で取り上げられることも多く賛否両論の意見があちこちで勃発、うちの会社の社員は飲み会とかに行くと決まって「英語化ってどうなん?」「普段の会話も英語なん?」「TOEIC何点なん?」「降格とかもあるの?」などなど…必ずと言っていい程聞かれます。その都度英語化について説明、そのタイミングで日経アソシエなんかが特集してると読んでおいて「アレに書いてることはだいたい正しいよ」的発言等をし…の繰り返し。
でも、この本に書いてある意図がちゃんと伝わってないからなんだろうなーってつくづく感じました。
デバイスデバイドとランゲージデバイドは同じです。
コミュニケーションを1つのツールとして考えたら、社内で使う表計算ツールはExcelです、って言われてるのと、社内で使う言語は英語です、って言われるのは同じなんですよね。って考えれば別になんてことはないと思うのです。
そして、英語を流暢に話せと言われてるわけではなく、グロービッシュでいいわけなので、そんなに堅苦しくならなくてもいい。そして日本文化を捨てろと言ってるわけでもなく、外国籍の方には積極的に日本文化を教え込んでます(おもてなしの思想とか)。
ってことを考えればこれが本当の日本初のグローバル企業になる道なのではないかなと思うのです。理論として間違ってるとこはないから。
言っておきますが、うちの会社は周りが思っているほど軍隊的ではないですよ、念のため。
私も右にならえではないです。
でも、これに関しては共感できるなーと思うので、従っているのです。
一度この本を読んで、日本が世界で生き残って行くためには英語が必要だという事実を、実感してもらいたいなーって思います。
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Englishnization.....著者が作った造語。
この2年かなり世間の話題になりましたね。
日本人同士でも英語で会話??そんな状態がいよいよ正式に全社で始まります。
「かつて行われたことのない実験」そう著者は表現しています。
タイトルの「たかが英語」・・・たしかに。されど英語。
英語なんてツールに過ぎない。
・・・・わかっちゃいるのだけど、僕のTOEIC点数はxxx
人口が減少し、国際的な存在価値が低下する現在、そして、これから・・・
「グローバル化は日本の生命線」だということ、そのためには英語が必要だということ。納得です。
ネイティブにならなくてもいい、グロービッシュでいいのだと筆者は言います。
・・・英語頑張ってみるかな。
でも、この本で、日本のためには、英語が必要なような気がしてきました。
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色々と物議をかもした、楽天の英語公用語化。
その三木谷さんが楽天の英語公用語化についての背景・取り組みを著した本。
内容的には難しくなく、量も少ないので、すぐに読み終えられる。
三木谷さんの楽天を世界のインターネット企業にするという意気込みと覚悟を感じられる本。
批判されようが何しようが、実現まで持っていこうとする愚直さが読み取れる。
三木谷さんが卒業している、ハーバードのビジネススクールで、楽天の英語公用語化がケーススタディーとして、扱われているというエピソードには驚いた。
英語を母国語としない外国人のリアクションというのが非常に興味深かった。
興味深かったのは、英語公用語化を前向きにとらえ、果敢に挑む人もいれば、それを、社員をクビにするための口実だととらえる人もいたということ。
あらゆる事象を「機会」ととらえられる能力はやはり非常に重要だと感じた。
強いものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残るのだから。
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明日は我が身と思いながら読み進めていました。
マーケットが縮小する日本は海外に進出しなければならないというのは大いに賛同です。
自分も危機感をもって取り組みたい。
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素直に読んでみたい。
英語を通して、社員の本気を試しているような気がする。
現状に甘んじず、数十年先をみて、挑戦する三木谷社長。
たかが英語。オリンピック選手になれと無茶を言っている訳じゃない。
アメリカ人になれっていうわけじゃない。
日本人としての英語を求めている。
のだと思う。まだ読んでないけどね^_^;
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話題となった同グループの取組みについて当人の考えが知りたかった。それ自体はよく理解出来た。これからも積極的な取組みに期待。書籍としてはイマイチ。
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社内公用語を英語にする。2年前の三木谷社長の発言は経済界を驚かせた。
あれから二年、楽天はどう変わったのか?
多くの人がその必要性があるのかと思ったに違いない。自分もニュースを見てそう思った一人だ。
しかし彼本人によるこの本を読み終えた今、その決断は少なくともIT関係の企業にとっては当然の選択だった、と思わせられる。
少子高齢化する日本。企業が世界に打って出なければ生き残れない時代が、すぐそこまで来ている。
グローバル化した世界では、より優秀な人材を手に入れなければあっという間に淘汰されてしまうだろう。
そして優秀な人材が日本語を話すとは限らない。
三木谷氏のその考えのもと改革は進んでいく。
退路を断たれた社員達は英語の猛勉強を開始するが、2年でその多くが英語を使えるようになったその事実に驚いた。
サムスンの躍進の理由の一つとして社員の高い英語力が挙げられるが、楽天でもその成果が出始めているようだ。
楽天の今後の展開次第によっては、これに見習う企業も出てくるだろう。
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すべてが成功 ってわけじゃないんだろうけれど
前向きに! って勉強になる。
英語、もっと勉強したい ような気になってきた。。。
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今頃、楽天社内では目標達成できなかった人とそうでない人の明暗がはっきりしているのでしょうか。
「英語公用語化」ってものすごいインパクトがあるけれども、やみくもに英語を話せ!といっているわけではなく、楽天が目指す場所はどこなのか、それを実現させる手段としての英語公用語のプロセスはどうあるべきなのか、が考えつくされているのがよくわかる。これは「英語」に焦点があたっているものの、やはり楽天流の仕事論として読める本。KPI設定の方法や、検証、オープンな社風でこそのトップへの情報のあがり方と、それを受け入れる度量のある経営陣。会社が全面的にバックアップして、英語の勉強が出来る、なんてとってもうらやましい話。
次にめざすのが、プログラミング、と宣言していて、これまた深く共感。これだけITが不可欠になっている中で、プログラミングのプの字も知らないでは済まされない。プログラミングを学ぶことは、たとえそれがどんな言語であったとしても、1文字間違ってもプログラムは動かない、とか、書いたようにした振舞わない、とかが体感でき、システム化にあたっての要件定義におけるMECEの重要性の理解につながるのだ。
TOEIC受験者にとっても、どのぐらいのスコアの人が、どのぐらい勉強すれば750点のバーが超えられるのかの事例があり、参考になります。
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楽天(株)の社内公用語英語化のニュースを聞いたときは驚きました。オフィス内での会話はもちろん会議や書類・メールもすべて英語で行うということ、またTOEIC750点ないと部課長になれないとのことですが、もし自分の会社がそうなったら自分はついていけるのでしょうか?三木谷社長が何故、社内公用語の英語化を考えたのか?社員の反応はどうだったのか?実際にどうやって英語化を推し進めたのか?そこに興味をもちこの本を手にしました。社内報で紹介された社員の方の声も載っておりとても興味深い内容でしたが、何より三木谷社長の先見の明と明快なリーダーシップが強く印象に残りました。思わず一気に読んでしまいました。