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2011.10.25刊行
【収録作品 - 初出】
「心はいつもそばにいる」 (「野性時代」2005年10月号)
「舞い降りて重なる木の葉」 (「マリ・クレール」1991年3月号)
「冬の海を泳ぐ人魚」 (『街の物語』収録の「アジール」を改題/2001年 角川書店)
「新宿の果実」 (『東京小説』収録/2000年 紀伊國屋書店)
「有希子の場合」 (「野性時代」2004年9月号)
「卒業」 (書き下ろし)
「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」 (『そういうものだろ、仕事っていうのは』収録/2011年 日本経済新聞出版社)
# 初出が1991年から2011年の20年にわたる短篇集。単行本刊行を経ない文庫オリジナルです
# 「舞い降りて重なる木の葉」は、『夜の果てまで』(角川文庫)の原型となった短篇です
# 「新宿の果実」は、2006年に英訳され、IBC Publishingより 『Fruits of Shinjuku』として刊行されました
# 解説:中江有里(女優・脚本家)
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表題作以外は全て恋愛を中心に人の誰かとの関係性における孤独を描いた?短編集。
表題作が「仕事」が主題の短編集に掲載されていたのに興味を持って手にとったのでかなり思っていた内容とは違った感じ。こうまとまると表題作も熟年?夫婦という関係が主題と思えるのだけど。
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様々な形の男女の出会いや触れあいを描いた7つの短編。どの作品の女性も心に哀しみや傷を抱えながらしなやかに生きている。そして、関わる男逹のヘタレっぷりに共感してしまう。どれも先を読みたいと感じさせるラストがまたいい。
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7編の短編集。タイトルに惹かれて手にした一冊は、期待とは裏腹。でも、最後の2編はジーンときた。最後の解説の中で、「人間は生まれる前から、あらゆる困難や悲しみ、辛さに対峙することを知っていて、その時をなんとかやり過ごすための準備をしながらいきているかもしれません」「辛さの原因は、自分の心にある」の言葉が残ったかな。
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漠然と想像していた内容とは違い、微妙な関係性の男女を描いた作品集。
悪くはないけど、特筆すべきポイントもなかった。
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・・・想像していたのと違ってました。
女性・・・孤独・孤独・・・絶望?・・・といってもいいような・・・仕事や人生、といったものではなく「熟年夫婦」がテーマなのかな????
「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」
この題名でワタシは、「孤独の先にあるひとすじの光明」みたいなのを想像していたんですよう。書いていてテレるけど。
でも、そういった作品ではないです。
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13歳の娼婦、DV癖(ドツく側)のあるセミナー講師、子育てに苦悩する怪しげ健康アドバイザー…タフに生きる女性と彼女らに関わる男たち。彼らの風景を切って貼っつけトリミングすると、彼らの生き様がグイっと心に入ってくる。そのテクニックが抜群に美味いなぁと思った。
特に気に入ったのが「有希子の場合」と表題作
「有希子の場合」、風俗嬢なら不幸なのか?家庭に収まっている主婦や表の仕事をバリバリこなしている人より不幸なのか?道徳観念の根底に疑問符をなげかけておいて…
表題作「きみがつらいのは…」でバブル崩壊期の銀行に勤める主人公がウツに悩む。銀行員というしごくまっとうな仕事だが、組織を生き延びさせるため顧客の生活をぶった斬るような人に不幸をもたらす生き様を描写
道徳観念とか法令とかを守るか否かは、幸福と不幸の分かれ道に決定的な振り分け要素にならないのかも知れないなぁ
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辛さを一人抱え込んで闇夜を彷徨うよう。多少、ほのかに希望の見えるときもあるけど、全体に寂しさや辛さ、切なさが覆いつくしている。2作目の「舞い降りて重なる木の葉」はどっかで同じようなものを読んだ気がする...。