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サムスンの常務だったということで、最近出番が多い吉川良三氏の本。内容は悪くはないが、「サムスン」というキーワードで同じような話をあちこちで読まされるようなことになると、印象を悪くするのではと心配してしまう。常務というのはどういうポジションか不明だが、サムスンでは役員は800人以上いる。読者が、日本の大企業の肩書きの感覚で読む事を期待する売る側の営業策が、垣間見えてしまう。
サムスン経験者の発言はこれまで少なかったが、今後はどうなっていくだろうか。
P124
戦略を明確化する事は本来タブー・・・戦略を戦略と気づかせずに、兵や部下を動かす
P156
日本人の三つの驕り「経営者の傲慢」、「技術者の傲慢」、「消費者の傲慢」
P158
不景気のときに守備的姿勢に偏重しすぎていることが、景気回復期における競争力の喪失につながる
P176
卵の殻は自分で割らなければならない
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■サムスン
1.企業間の競争は、リーグ戦からトーナメント戦へ舞台が移っている。
2.日本では石橋をたたいて渡る風潮があるが、韓国は石橋を渡らない。それを渡ったとしても、二番手、三番手が追随してくるくるから。
3.今日と明日とでは何もかも違うという考え方をするのが韓国人ですが、日本の発想はそれと逆です。明日も明後日も、今日と変わらないでいてほしい。そんな願いを抱いてしまうほど変化を嫌がる保守的な部分を日本人は持っています。
4.日本の企業はいまでも「良いものをつくればどこでも売れる」と考えている部分が大きいようです。しかし「相手の文化を知らずに物は売れない」というサムスンの考え方の方が、グローバル化が進んだ時代において、はるかに現実的です。
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サムソンの強み。ひとつは強力なトップが、いるにも関わらず、絶対的なボトムアップ経営。「トップなら、9割こう判断する」と現場レベルで即判断し、即実行する強さ。そして、もう一つは多品種を少量生産を可能にしたバリューチェーン。人件費が安いでとかではなく、本物の強さをうかがえる。日本企業危うし??
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著者は否定してるけど、ただの日本企業の批判としか読めない。
「日本の企業にサムスンの真似をしろとは言っているのではありません」って連呼しすぎかと。
サムスンが世界一になった経緯、社内システムについての説明が多いけど、どれも表面的なことで、evaluationが足りないのか説得力がない。
同じ点を繰り返していることも多い。
確かに日本企業は決断を下すのにあまりにも時間をかけていると思う。
それは政治や法律にも言えたことで、この点を見直すべきであると思う。
ただ、サムスンのボトムアップの仕組みはそれはそれで弱点があるだろうし、必ずしも早い決断が良いとは限らない。
個人的には、企業を海外に売り込む際にもっと国のブランドとしてプッシュするべきだと思う。韓国政府がサムスンをサポートし、サムスンブランドを新興国のインフラ設備に売り込むみたいに。
日本を代表するブランドは?って議論が起こるだろうけど、それが企業間の競争になるし、これからは日本のブランドとして企業を育てていかないと。
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2011/08/20 No.13
•意思決定の遅さが致命的な弱点になる。トップダウンよりボトムアップ。
•ものづくり。『もの』の世界と『つくり』の世界。『もの』とは理の世界。人工物でなく考え方を指す。『つくり』に傾注するのではなく、『もの』にシフトしなければならない。
•現地、原材、現人のグローバル企業。R&Dは本社でなく現地で行うのが当然。
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スピードに関する1ケースとして。
日本のメーカーは、世界のどこに出しても恥ずかしくない「日本品質」を追求。
そういう姿勢は気高くてステキ。ただ、グローバル時代には、ローカル化されていない過剰品質の追求では、競争優位は保てない。
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大前さんの本を読んで、「なぜ、日本の総合電機はサムスンをベンチマークしないのか?そもそも得るところがないと日本の企業は思っている」というようなことがかいてあったので読んでみた。
世界の電機産業の動向をみるなかで、出てこない時はないといっても過言ではない超巨大企業「サムスン」。
本書の冒頭でもあるが、日本の大手電機メーカの営業利益を合計しても、
このサムスンの営業利益には勝てない。
日本の視点でいうなれば、サムスンは驚異の営業利益をたたき出しているのだ。
そこでキーワードとなるのが、「スピード」。
それも重要となるのが、トップダウンの決断ではなく、ボトムアップの決断の速さが鍵を握っているということだ。
そして、何よりもグローバル視点で物事を考えている。日本企業でも、「グローバル」を行うと数十年前から言っているが、思うように出来ていないのも現状多い。
グローバル要員の活用が非常にうまいのがサムスンのようだ。
驚いたことに、1年、2年のスパンで要員を現地にいかせ(ここまではほかの企業と一緒だが)、営業等を行うわけではなく、現地に滞在するだけということだ。
この「だけ」というどころが実際にだけではないのだけど、現地に溶け込み生活を行う、そこで気づいたこと、ニーズなどを拾い製品化に結びつけるのだそうだ。
現地にあった製品をつくるとは言うけれど、日本の海外マーケティングではここまでやっているのだろうか?
また、企業に所属する従業員の意識も重要だ。
「危機感」をもつということ。ここが大きく違うというのも本書に述べられていた。
たしかに、電機だけに限らず、大手の企業では「近い将来、自分の会社がつぶれる」といったような危機感のないような認識でいることが多い。
結局自分から動くという体制ではなく、かつ、トップからの支持待ちという形になり(そもそも、トップダウンが強いとも感じていないけど。)、機会損失を被る。
本書でのメッセージで好きな言葉があった。
「卵の殻を自分から破らなければならない。でなければ、目玉焼きにされる」
やはり、ボトムアップを行う前提としても、ひとりひとりの意識・行動が必要となる。そういった組織作りも必要になることだろう。
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トップダウンよりボトムアップ
立ち食いそば方式の世界戦略
妻と子ども以外は全て取り替えろ
戦略とオペレーション
卵の殻は自分で割らなければならない
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日本企業を真似していたサムスンが、どうやって日本企業を追い抜き世界で一番になってきたかがわかる本。学ばないといけないですね。
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サムスンがいかに意思決定スピードを上げることができるのか、日本を追随するのをやめ、どのようなビジネス路線を歩んでいるのか、詳しく説明されている。
日本人(一般消費者も含め)は、日本のメーカーは世界的に見ても最新技術がすごいと思っている人も多いように思うが、現に世界で1番売れているメーカーは韓国勢である。そのことを、メーカーで働く人だけでなく、一般消費者も意識することが大事なように感じた。
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サムソンが李会長のフランクフルト宣言から、戦略、ポジショニングを変えてどうやって大きくなったかが書いてある。フランクフルト宣言は、妻と子供以外はすべて変えろという過激なもの。現場への権限移譲が早さの要因であることは理解できた。話が大上段過ぎて、サムソンの宣伝のような内容。もう少し、具体的にそれを支える仕組みや、取り組みについて書いてあれば良かった。
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書いてあることはシンプル。
サムスンのやり方が今の世界に、あっているから日本の企業より業績がいいんだと。
ものづくりというけど
じゃあ、どんなものを作るの?
という部分が圧倒的にサムスンのが
社会に合わせてきている。
この部分のリサーチにもものすごくお金を使っている。
機能が沢山ついてて、それが高い基準だったらいいんでしょ?
よくない。
求めてないもの作っても自己満足。
で、
つまり決定力が大事だよと。
変えていくことを恐れず、決定していくことが大事だよ。と。
石橋を叩いて渡る
ではなく
腐った橋をわたって壊す。
このぐらいの覚悟と勇気を持って
決断せよ。
そうしなければおいてかれるよと。
ただし日本の技術はまだまだ貯金があり
サムスンより上である。
舵取りを間違えなければ巻き返せる。
電化製品メーカーに務めたいという願望はないけれど、
非常に参考になりました。
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気がつけばサムスンも世界的な企業になっていた。
日本企業のやり方を模倣するのをやめたところから躍進がはじまるというのがなんともあれ。
意思決定をボトムアップにすることで決定が速くなるというのは興味深い。
GoogleやAppleといった企業のとりあえずやってみたという戦略と日本企業の石橋を叩いていたら置いて行かれたという状況は既に語りつくされた感はあるが日本企業なんとかならないものだろうか。
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企業のグローバル化のために必要なものは何か?
「壊れかけた橋を渡って壊す」、品質に対する考え方、危機感と危機意識の違いなど、参考になる事項が多かった。
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久しぶりに最後のページまで読めたビジネス書。
意思決定のスピードを上げること、危機意識の徹底等々個人的にタイムリーな話題が満載
方法論としては出来そうだけど、人の意識改革が最も難しいだろな…
だけど、チャレンジする価値あり!