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日常的に創造するための手順が書かれている。創造するには、まず「何をしたいか」という『要求機能』を言葉にする。次に、要求機能を実現するために、「何を作るのか」という『設計解』を決める。あとは、設計解から具体的アクションプランを作り、そのプランを実行すれば、創造は完成する。この創造の手順はシンプルで無駄がなく、とても納得できた。うまく創造できるようになるために、普段からこの手順を実践していくことにした。
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サブタイトル
失敗学から創造学へ
理系の先生が書いた本です
きっちりしているところが 理系という感じでした
何をつくりたいのか という創造の目的をハッキリさせることの意義
さらに
相互干渉 という切り口から
日本人 欧米人 それぞれの特徴 に触れられているところは 新鮮でした。
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正に創造のデザインパターンです。本書では、ワンパターンの思考手順に従って目的から手段を抽出する「思考演算」や要求機能から設計解を算出する「設計方程式」などの工学的なロジックが挙げられていましたが、仮説と立証を繰り返すからこそ新しい創造的な技術が作られるのだと気づかされました。
適切なプロセスによって思考の整理を進めていければ、誰にだって創造が可能であることを、より身近に感じさせてくれる一冊です。
http://d.hatena.ne.jp/separate-ks/20091211/1260537223
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[ 内容 ]
誰でも繰り返し創造ができる思考の過程をシステム化。
東京大学で実践されている最先端講義をすべて公開。
[ 目次 ]
第1章 創造は要求から(試しに創造してみよう 思いを言葉にしよう ほか)
第2章 思考方法はワンパターン(簡単な思考演算を用いると、新たな設計解が導ける 「凍結させる」の思考演算子を使う ほか)
第3章 システムは可視化できる(要求機能を整理しないと、創造したいものの全体像がわからない ジャガイモ皮剥き器の要求機能をあげよう ほか)
第4章 真似ができない創造化(干渉設計よりもわかりにくい複雑設計が続々と生まれた 人智を超えるような複雑な設計で失敗する ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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失敗学の権威 畑村先生の弟子による創造学への本。
機械設計が専門で、建築に比べると機械設計は精度が高く求められる。
また、日本人は課題設定に慣れておらず、how to doは得意だが、what to do は苦手である。
目的と手段は別であるので、今後は目的思考(要求機能)を高めるようにしなくてはならない。その意味で、日本に足りないのは、リサーチ(コンサルタント)する人間が足りないとなっている。
日本人が創造するためには、苦手な部分についても挑戦して行かなくてはならないだろうということ。
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困ったことを乗り切ること、それこそ創造である。著者が本書の最後で述べるこの一言にすべてがあるような気がする。乗り切るための良い材料として、過去の失敗例を集めて分析し、システムの中でどこが失敗の原因になったのかをこれでもかと真剣に取り組んでいるのがこの本の特徴だと思う。これから対処しなければならない問題が発生した時に、システムで考えて楽しみながら乗り越えられる力を身につけたいと思う。
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これは良書!システム構築にかかわる人全員に読んで欲しい本。ここ数年、「深く考えるための具体的方法」を探っていますが、これは非常にいい指南書です。
思いを言葉に、言葉を形に、形をモノに
すなわち、
願望を目的に、目的を手段に、手段をアクションプランに
というように、非常に漠然とした「願望」を、最終的なTODOであるアクションプランに落とし込むためのプロセスが記載されています。他にも日米比較、あるいは大企業と中小企業を対比した仕事の進め方の特徴から生じる失敗の傾向など、実にためになる本です。
この非常に漠然とした「願望」は、システム構築においてはお客様の漠然としたシステム化要望だったり、あるいは情報化戦略の目標だったり、プロジェクト目標だったりします。これを、うまく機能要件化及び非機能要件化していくプロセスについて指南してくれます。
考えるときに使う図や手法は、ピラミッドストラクチャーとかKJ法とかいろいろありますが、この本に書いてある方法が一番現実的だと思いました(今のところ)。実践はまだしていないので、とりあえず今の感想です。明日から実践してみます。
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(自分用メモ)
システム設計の考え方を咀嚼したくて手にとってみた。
なるべく専門外の人にもわかるように…と、一般的日常的な事例をもとに解説されているので、取っ付き易い。が、私自身はもっと突っ込みたかった、というか、ここでさらっと流されている、要件定義/設計について学びたいというのが第一の目的だったので、もう少し別の本を読んでみたほうがいいかな、という印象。
家事を事例として多用しているところは良いとして、出せば出すほど、この人は家事を日常的にしない人なんだろうなぁ、、とバレてしまうところはご愛嬌。目の付け所はさすがプロなんだけど、現場にいないことがバレてるよ。おじさんやししょうがないな(笑)
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畑村先生本をいくつか読んでいたためか、すんなりと読めて、良い復習ができた。説明図をどう作ったのか、という説明がもっと丁寧であれば、より良い。
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・問題解決にはシステム的に決められた方法が存在すると主張
・TRIZ(問題解決理論)を用いた問題解決の方法を紹介
自分の課題
↓(抽象化)
体系化された一般課題
↓(思考演算子)…挿入付加、分割、変形など
体系化された一般解
↓(具体化)
自分の特殊解
・日本人は干渉設計(インテグレイテッド)が大好きで、アメリカ人は独立設計(モジュール)が大好きという話は説得力があり面白い
・著者は「JST失敗知識データベース」の作成に関わった1人
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さらっと流し読みに近いですが、分かりやすかったです。
表面的なことだけの内容とも言えますが、確かに自分にも言えることでもあり、また、創る者として部下に教えるならこういう方法で伝えれば良いのではないかというヒントになった。
失敗の理由と観点が大変ありがたく、今後気を付けようと思いました。
当たり前のことですが、気付かされてくれたといえことに評価4。
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創造するという行為は私たちが想像するよりももっと簡単なこと、というのがこの本のとりあえずの出発点。
著者は「創造」を「自分で目的を設定して、自分にとっての新しい作品や作業を、新たに造ること」と定義し、その「創造」を行うために助けになる考え方、思考アプローチ方を紹介している。
キーワードは要求機能、思考演算、モジュラー、インテグレイテッドなどになるだろうか。
ただし、「何を考えたらよいのかわからない」という状態の手助けにはならない。何からの実現したいものが定義されていた場合にそれをいかに実現していくのかというアプローチの紹介である。「何を考えたらよいかわからない」という方は別の本をあたったほうがよいだろう。
文体は軽く読みやすい本である。個人的には若干無理なカタカナ表記(キッカケ・ナントカなど)が目に触るが気にならない人は問題ないだろう。
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なにげなく手にとったが、とても斬新な経営学の教科書に思える。技術経営のキーワード。要求仕様を意識して設計すること。これすなわち目的を明確に意識して方策を考えること。ソフトでもハードでも一緒。
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失敗学の畑村洋太郎の門下生
「失敗は予測できる 中尾政之」
新作ででたとのことで、アマゾン・クリック。
【ポイント】
3/創造とは、「自分で目的を設定して、自分にとって新しい作品や作業を新たに造ること」
31/創造の思考過程は、「思いを言葉に、言葉を形に、形を物に」
57/ソフトウェア業界では、「思いを言葉に」がリサーチ、「言葉を形に」がソリューション
78/先ず「目的を列挙する必要性」そして、その目的を満足する手段の創出
能動的に「理想解」を求める
174/「いつもと違うことを何かやってやろう」と勇んで創造するために、
?「その"何"とは何なのか」を考えるために要求性能を列記する。
?「その"何"を実現するための設計解を「いつもの思考演算」を使って創出
?干渉が生ずる要求機能を整理して、互いに独立な最少の数の要求機能群を設定。
181/商品の企画や開発では、ニーズ(要求機能)が存在して初めてスタート
186/モジュラーとインテグレーテッド
210/日本の製造業の生きる道は、個々の顧客の要望に全て応えた「高級レストラン」
要求機能の数が膨大で、見かけは干渉だらけのインテグレーテッドな創造に見えるが
実はコンピュータ化して干渉を軽減させたモジュラーな加工手段を用いている。
軍隊のようなモジュラー組織の大企業に見えながら、運営主体の個々のチームは情報
武装していて組織内の知識を自由に扱え、組織の壁が低くなったインテグレーテッド
組織に化している。
222/困ったことを乗り切ること、それこそ創造である。自分で問題点に向き合って、
生きる力を存分に出さないと、そう簡単には設計解に行き着かない。
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久しぶりに再読。創造を才能と考えずに、システマティックなアプローチで捉える考え方は、面白いです。後は、面倒と思わずに実践できるか❓がキーですね