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紙の本
社会との接点
2011/05/21 23:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くるまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
この物語は、大工職人である主人公のラブコメディーです。かなり笑える。ボケとか突っ込みとかはない。
普通、大工職人は男性を想像するが、この漫画では女性。
仕事は順調に進み、30坪の敷地に5階建ての洋風ビルが建とうとしている。しかも、墓場の隣に。依頼主は少女漫画家。なので、塩森さん自身のことだろう。
主人公がつぶやく。「この仕事が終わったら、どうすんだよ。」もう会えなくなる。
竹中平蔵さんが、「仕事とは何か?」という質問で「仕事とは社会との接点である。」と答えていた。はじめは何のことかよくわからなかったが、この物語の中で、大工職人と建築士が恋愛するところを見て、なるほどと思った。もちろん職場恋愛だけが接点というわけではなく、社会とどう接していくかを考えれば、働き方は変わってくるということ。株を売買して生計を立てているネットトレーダーの「接点」はパソコンという事になる。良くも悪くもデジタル世代だ。
偶然の縁をくっつけてくれるのが仕事。仕事イコールお金儲けなんていう考え方は空しい。働いていると、嫌な客もいるし、赤字が出る事もある。しかし、うまく接していけばお金に代えられないようなものも得られるんだよ、という事を竹中さんは言いたかったんだろう。
ところで、建築士のことを設計士と呼んだり、先生と呼んだりしている。建築士と設計士はどう違うのか?
「建築士」というのは国家資格を持つ人、「設計士」は建築以外の仕事もする人で、資格を持たない人もいる。だから、設計士の人というのは建築士に比べてかなり多い。「設計士」の上司が「建築士」と解釈することもできる。ちなみに、「建築家」というのは独立して事務所を抱えていて、施工はしない人。資格を持たない人もいる。いわゆる芸術家。
登場人物の中の誰が国家資格を持っていて、誰が持っていないのか、見分けながら読むのも面白いかもね。
家作りも恋愛も、その過程で様々な困難にぶつかる。その共通点をストーリー仕立てに重ね合わせている所が素晴らしい。
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