- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |
紙の本
この修羅場をなかったことにしたい!
2015/09/14 14:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
モチェの資料館で起きた出来事のせいで一週間の記憶を失い、なぜ自分が生徒会長・神谷日向や魔術に傾倒する幡ヶ谷月夜と親しくなっているのかをあっさり忘れてしまった仁庄助は、クラスメイトの文学少女・藤森文子の助言もあり、再び彼女たちとの関係を構築し直すことに成功した。
しかしそれは、恋愛に長けているわけでもない仁庄助にとっては結構辛い状況にもなってしまった。日向と月夜が庄助を奪い合い反目しあう様な状況が、日常のあちこちに出現することになったからだ。そしてその状況をなかったことにしたいと、藤森文子に愚痴ってしまう。
それにプチっと来たらしい文子は、自身が編纂したという言霊を備えた「浦島太郎」を手渡し、これを使えば願いが叶うかもしれないが、何が起こるか分からないから使わない方が良いといって手渡す。だが庄助は彼女の話が理解できなかったので半ば聞き流し、軽い気持ちでそれを使ってしまった。
その結果訪れた世界は、確かに彼の周りで争いのないものとなった。それもそのはず、月夜や日向どころか、学校中の人間が彼の存在を忘れてしまったのだ。事情を知っているはずの文子とは連絡が取れず、月夜や日向に近づけば不審人物扱い。どうしてこんなことになったのか…。
唇、掌、後頭部と、各部位をヒロインが分け合った様な展開に向かうわけだが、そのきっかけは、割かしリアルなハーレム系ラブコメで起きる修羅場から逃れるため、またもや怪しげな現象を使ってしまったことだろう。そんなあっさり他力本願で片付くならば、人間関係に苦労する人なんていない。
散々叩きのめされながら、ようやく自分のどこがまずかったのか、どうすれば良いのかに気づく庄助。歴史に学ぶのが賢者とはいえ、自分でイタい目に合わなければ理解できないのが凡人の宿命でもあろう。
次巻はもっとリアルな修羅場になったら怖いな。そういう意味では「オーディナリー・ワールド」と似たリアルさがある。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |