紙の本
生物と女性
2016/07/06 16:15
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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものすごく単純化すると生き物好きな男性が出てきて、さらに訳ありな女性が男性と結ばれるようになるという同じようなストーリーが多い小説である。
闇にひらめくは映画うなぎの原作だが、映画が原作とかなり異なっているのに驚いた。
紙の本
厳しい自然の中で
2020/07/05 13:25
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
武骨に生きる男たちの横顔がストイックです。寄り添うような女性たちへの、言葉にできない思いも伝わってきました。
紙の本
迫力ある筆致が感じられる一冊
2016/03/11 10:12
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたまブックオフでみつけた絶版本。こういう出会いがあるから古本屋巡りはやめられない。表題「海馬(トド)」他、動物、昆虫にまつわる仕事をしている人間の生活を描いた作品計7編。鰻、蛍、鯉などといった静かな生き物から、熊、海馬など躍動感溢れる動物まで様々だ。各生き物の生態へ迫った筆致もさることながら、そこで織りなされる男女の心模様がまた素晴らしい。男はいつも寡黙で仕事に打ち込み、女はその背中を見つめ、ある時を待っている。まるで陳腐なメロドラマのようだが、吉村氏が描くとそれがなんともしんみりしていて趣きが出る。
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たしか、役所さんの映画『うなぎ』の原作短編収録だと思います。(かなり前ですねぇ)動物をテーマにした短編集で、切れ味がよかった記憶。このあと、吉村氏のエッセイを図書館で借りて読みました。
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2011.7.8(金)¥157。
2011.8.11(木)。
短編集
闇にひらめく、研がれた角、蛍の舞い、鴨、銃を置く、凍った眼、海馬、あとがき、解説―吉村昭の自然と人事と 石堂俊朗
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動物が登場する短編全7編
通勤電車の中で1話ずつ読んだ。一気に読んでしまうと登場人物がごちゃごちゃになるというか、区切りをつけながら読まないと気持ちの切り替えができなかったから。
どれも「ふ~ん」ってな感じで、特にねっとりした読後感があるわけではないんだが、淡々と語られるストーリーの中に登場人物の心が潜んでおり、味わいがある作品集だと思う。
作品は以下のとおり。
・闇にひらめく<鰻>
・研がれた角<闘牛>
・蛍の舞い<蛍>
・鴨<鴨>
・銃を置く<羆>
・凍った眼<錦鯉>
・海馬<トド>
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鰻、牛、蛍、鴨、ヒグマ、鯉、トド・・・動物が登場する短編集。しかし、主人公はあくまでも人間で、人間同士の心の触れ合い、人生を立ち止まってふと考えてしまいたくなる動物との接点などを巧みに描いています。闘牛の牛の恐怖心?、蛍を育てる主人公と女性の愛の芽生え、鴨、トドの物語も似ています。また、ヒグマ狩に情熱を燃やした男の目標達成後の快い充実感と疲労感。さりげなく書いている物語の中に、人生・自然に対する愛情が滲み出ているような読後感があります。
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吉村昭の動物ものです。どのテーマを見てもそうですが、上手いですね。何処から拾ってきたんだ、と唸るテーマが多いです。
ただサブテーマに男女の感情を横糸としつにいれてきますが、個人的に感情移入ができません…。
なんでなんですかねぇ。
「銃をおく」が一番すきです。あ、男女の話がない奴だ。
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著者没後10年記念復刊。「羆」と共に発売。動物と関わる人の生活を著した短編7つ。表題作「海馬」が良かった。2016.7.30
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2017.08.26
さすがにこの著者の作品は奥が深いというか、観察も研究もし尽くされている感じがする。全て男女がもう少しで一緒になると思わせるところで終わってる。職人を書き上げるのは大変なことだと感心した。
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くくりは「動物小説集」だそうで。
吉村昭に期待するのは、こういうのではないんだけどなあ・・・、というのが率直な感想(苦笑)。
けれどもいつものごとく、自然の描写の美しさには脱帽。
印象に残ったのは、鴨撃ちの父子の話。
★3つ、7ポイント。
2018.03.24.新。
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7作の短編集で、1作品を除いてはフィクション。
吉村昭の作品は毎回違った驚きがあるが、長編ばかり読んでいたので短編集も良いものだと読了して思いました。
作品はどれも「もう少し先が読みたい」と思わせるもの。
自然や季節の描写がスッと入ってきます。
女性との恋心の表現は、吉村昭でありながら渡辺淳一の香りも感じたり。
どれも良い作品だった。
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久しぶりに吉村昭の作品を読む。
やっぱり上手い。
漁や飼育などで生物と対峙する主人公たちが
織りなす人生を描く。
吉村氏の取材した人々の生物に対する観察がするどく
そこに人間性が立ち上がる。
風邪で熱がでたときにベッドでよみましたが、
ちょうどよかった。
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動物と人間を扱った短編集
「闇にひらめく」「研がれた角」はそれぞれ吉田町と宇和島市での経験を人にした作品、愛媛県人としては読んでおりねば
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感情を一切、排除したような記録小説とは違い、魂が込められているような気がした。
自然の雄大さ、恐怖がまざまざと感じられる。
そして、動物を通じ人間の感情の機微、愛情がきめ細かに描かれている。