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当初、岩波書店『陽気な黙示録』や四谷ラウンドから発刊されたエッセイ集の再録集かと思っていたのですが。
読んでみて「おおおっ!」その後、新聞や雑誌に寄せた文章が初収録されている!!
これは購入した甲斐がありました!(嬉)
内容は相変わらずといおうか、なかなか辛辣で、時々ふっっと考え込んでしまったり落ち込んでしまったりするんですが。
それでも、こうして読む事ができるのはやはり嬉しいものです。ふふ。
という訳で、…まぁ、多分佐藤亜紀が好きな人は絶対購入済だとは思うんですけど。当初のワタシのように、「ああ、書籍でもう持ってるよな」なんて思った人は、ぜひ購入してみてください。
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この方の刺し方えぐり方、素晴らしいですね。われもまたいずれかくありたし。中でも「ある老人の死」「言葉を使って何ができるか」「物書きの業」お気に入りです。
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佐藤亜紀の小説はとても面白いし好きだけど、エッセイは苦手だ。読んでいる間ずっと怒られているような感じで(もちろん自分の勉強不足のせいなんですが)、とても疲れる。バカが小説を読まなくなったら、出版社も書き手も彼らの方を向かなくてよくなり文学市場はもっと落ち着くとかそんなことが書かれているもんだから、私のようなバカな読み手はもう申し訳ない気持ちで泣きそうになるのである。
とはいえ、この人はやっぱり面白いなあと思うエッセイもたくさんあって例えば「一九九五年一月の日記」では、原子力発電所が結局蒸気でタービンをまわして発電している、つまり核分裂のエネルギーを使ってお湯を沸かしているのを知りこれは人類の恥であると言う。「アルファ・ケンタウリの住人に知れたら何と言って後ろ指をさされることか。(中略)ああ、恥ずかしい。コズミックな恥さらしである」ってまさにその通り。こういうところは笑える。
今度本作を読むときは自分の勉強不足を痛感して泣きそうにならないよう、教養を磨こうと思った次第。
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佐藤亜紀女史のちくま文庫版エッセイ集の2冊目。こちらを先に購入し、後でちくま文庫版外人術を手に入れる。正直、佐藤さんのエッセイは創作よりも文体が尖っていて一遍目を通すだけでズタズタになる。よって2冊とも偶に開くだけの積み本になっている。