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全4巻
男の子でありなながらメイドになるべく、学園に入学した主人公成美(しげよし/なるみ)が一人前のメイドになるべく戦う物語です。
格闘、ふたなり、女装、性的イメージ喚起な絵ありです苦手な方はご注意。
偏った考えの親に愛されるべく、強制からメイドと言う職業を選び、男を封印してメイド(女)として生きようかと迷いながら、次第にメイドという仕事、そして「男でメイド」であるという事にアイデンティティを見いだし、男ばれして一度全てを失っても、生き方を自分で選びとる(親の愛の象徴であり、父でもある最強メイド、建女さんを乗り越える)様が痛快です。
ヒロインも最期は親の枷の象徴である貞操帯を自らはじきとばして、(カギを主人公に開けてもらうのではなく)一人の女として、主人になる道を選ぶところが良いです。そして手に手を取って。
作中の登場人物もほぼ最期幸せ(望んだ愛を手に入れる、生き方を貫くなど)、カタルシスを迎えるのが嬉しい。(絵馬先生だけが幸せじゃなくてちょっとかわいそうかな…)
「振りかぶったバットで殴る、蹴る、どつく、の滅多突き感」が素晴らしい馬鹿を振り切るだけでも凄いのに、最期しっかり成仏までさせてくれるとは、噂に違わぬ良作漫画でした。