紙の本
楊令伝 シリーズ
2023/08/08 15:28
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
この物語に登場する敵方の主役級の童貫は一体どういう人物なのか気になります。ものすごく強い武将であるのは分かりますが、宮刑に処されているとのこと。どんな罪を犯したのか?無実だったのか?その人となりが知りたい。
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童貫との雌雄を決し、新たな時代へ
2020/07/19 18:13
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに童貫との決着が付いた。文庫版第1巻の解説で9巻のことに触れられていたので、何が起こるか、と思い読み進めていた。悪い方の予感も無くはなかったが、ここは予定調和というところか。
むしろ、その後に梁山泊を国としての体制づくりに奔走し始める楊令以下の面々を目の当たりにすると、水滸伝からの流れがリセットされる、そんな巻だったように思う。
これから梁山泊、金国、岳家軍、李富たちかどう絡み合って歴史を紡いでいくか、期待が増す。
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ついに宿敵童貫を倒し、梁山泊は新しい局面に移行する。次は国家を目指すのか?また、新しい課題を持つことになる。
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童元帥率いる宗禁軍と梁山泊の戦闘もひとまず決着の節目の巻、戦闘、民政、日常のシーンそれぞれが読んでると目に浮かぶ気がするくらいよく書かれてていい。個人的に軍議とか閣議のシーンが好きかも、それぞれの人間性とか立場とかが見えて面白い。
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水滸伝から続く大きな流れに一つの区切りがつく巻。この巻から梁山泊の新たな物語が始まる。さて残り6巻、漢達はどんな未来を見せてくれるのか。相変わらず目が離せない。
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童貫ついに戦場に散る、彼はその瞬間歓喜につつまれたのかもしれません。楊令と漢たちの新しい国作りがどうなされていくのか非常に興味深いものです。新しい息吹を感ずる第9巻でした。
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2012年02月 04/12
ついに童貫との戦が終わり、新しい展開に。
史進がよいですね、実に。
あと、解説にありましたが、僕も童貫が王進のところを訪ねるシーンがとてもスキです。
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やっぱり大興奮。
今回は最初の章に尽きる。ヨーレー対ドーカンの決着、クライマックスに向けての盛り上がりが半端なくて、全く目が離せなかった。それにしても最後、男泣きました。
でもこの後、どうやって物語を盛り上げていくのかがちょっと不思議。まだあと6巻残ってるはずだけど…
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楊令の正面に岳飛が出てくるのが見えた。一度だけ剣が交差した。岳飛の剣が、宙を飛ぶのが見えた。
それだけだった。楊令は岳飛軍を突き抜け、長平もそれに続いた。『幻』の旗は、揺らいでいない。『蒼』の旗もだ。
右手。童貫だった。楊令を、押し包もうとしてくる。息を呑むような、鮮やかな動きだった。しかし楊令は、それより速く反転した。(79p)
遂に楊令と童貫との決着がつく。どのように剣を交わしたのか、描写されない。我々の想像に任せる、ということなのだろう。
戦の終息。それはつまり、宋江が魯智深が思い描いていた、そして楊令が梁山泊の頭領になるに当って死ぬほど苦しんだ「国造り」の構想が明かされるということだ。
「俺は北で幻王と呼ばれ闘ってきた。その闘いには、正しいものも間違いもあった。いま思い返すと、そうだ。一つの城郭で反抗してくる者を皆殺しにしたこともある。それでも俺が見つけようとしていたものは、光だ。なんとかして、光を見つけようとした」
「わかりません、光などといわれても」
「俺も、わからなかった。闘いながら、考え、捜した。宋江様が、最後に俺に言われたのが、光、という言葉だった。『替天行道』の旗が、俺の心に光を当てるとな」
楊令が言葉を切った。
杜興は、まだ眼を閉じていた。
「民のための国。『替天行道』の旗を見つめながら、俺が見つけたのは、民のための国、という光だった。多くの男たちが、なんのために闘ってきたのかを考えても、やはり出てくるのは、民のための国だった。帝など、国には要らないのだ。苦しみや悲しみがあっても、民のための国があれば、民は救われる。それこそが光だ。俺が、宋江様に対して言える、唯一の答だ」(211p)
帝政は採らない。税金は10%、あとは交易から収益を取るのだという。徴兵制を採る。常時軍隊6万、いざというときに20万、30万人を集める力を蓄えるのだという。12世紀の中国で、いや世界で、それはやはり「革命的」な考え方だっただろう。この小説はキューバ革命の中国小説版なのだから、それは当然なのである。しかし、もしこれが総べてなどだとしたら、やはり国造りは失敗に終らざるを得ない。「of the peaple ,by the peaple ,for the peaple」に即していえば、ここで述べられているのはfor the peapleのみだ。特にby the peapleが完成しないと、国造りは失敗になると思う。それは呉用に掛かっている。
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ついに童貫と決着。
この後どう展開していくのだろうと思っているが、うーん、ちょっといまいちなニオイがする。
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最初の章
楊令の史進に対する「豹子頭林冲を思い出せ」のセリフからが、本当に手に汗握り、心臓がドキドキしました。
今後の展開も楽しみ。
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かなり寂しい気持ちになる。
これまでの伏線から、きっとこうなるのだろうなぁと感じながらも、
いざそれが現実になった時の喪失感が大きい。
童貫禁軍元帥がとうとう戦死する。
王進の家を訪ねたあたりから、そうなるんだろうと予感はあったものの、
しかもこの物語がフィクションであるにもかかわらず、
敵というか、この物語を支える一方の大きな柱がなくなった。
その様子が、梁山泊軍側の言葉からもあらわれている。
楊令が童貫の遺骸に対し「お久しぶりです、元帥」と声をかける。
果たして自分は生涯をかけて戦った相手に対し、
こう言えるのだろうか?と考えた時、楊令と童貫、梁山泊軍と童貫の間にあったものが、とても大きく、それは憎しみとは違うものだったのだと思う。
そして、この戦いで多くの同志が亡くなり、世代交代が進む梁山泊の行く末が楽しみになる巻だった。
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楊令と童貫は戦場で、ついに雌雄を決する。
金は、宋の首都開封を包囲する。(歴史上は1125年のこと)
宋禁軍との戦いが終わり、梁山泊は国としての機能つくりあげていく。
楊令の国のあり方の考え方が明らかになり、国の運営の方針も明確になった。
これから国造りが始まる。幾多の仲間の死という悲しみを超え、何かを作り出そうと前進する姿は、清々しい。
日本との貿易の話が出てくる。今NHKの大河ドラマは「平清盛」ですが、時代的にはちょうど同じ頃だ。(平清盛誕生 1118年、第2回の白河法皇崩御が1129年)
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「国」とは何か。北方謙三はこれが書きたくて水滸伝からずっとこの物語を描いてきたんじゃないかと思わせる、転機の一巻。感銘を受けました。
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全十五巻のうちの十巻目。
期は熟した。ついに童貫と楊令が相まみえる!
「天に替わって道を行う」その志はそれを行おうとするものたちにとって「国とは何か」を考えさせる。
宋江の残したものは、残された者にとって余りに重いものだった。
果たして物語は何処へ往くのか。