紙の本
改題は必要だったのか
2021/12/31 22:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:docuciaA - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋さんの店頭で偶然見つけたのをきっかけに読みました。
意外性もありとても面白く読みました。名作が知られずに埋もれてしまっているのはもったいないので名著復活は嬉しいこと。ですが、改題は必要だったのかな?と疑問です。
投稿元:
レビューを見る
犯人当てリレー小説を題材にした推理小説。いわゆる本格推理というジャンルで、なかなか込み入ったプロットですが、独創的なトリックがふんだんに駆使されていました。
しかし本格物にありがちな、いわゆる殺人の動機だとか、犯人の心理といったものに全く現実味がありません。あと書きによれば、文庫化に際し、そのあたりを加筆したとありましたが、それでも全然足りません。
ま、本格物だから。。。と割り切って読めば、それなりに楽しめますが。
2005/7/29
投稿元:
レビューを見る
82年に発表された作品。どんなものかなーと軽く読み始めましたが、見事にやられました。妙だなという箇所が2・3点あったのですが、その理由に思い至らず、作者の計算されたトリックに、まんまとひっかかった、あほで幸せな読者が一人増えたしだいです。
投稿元:
レビューを見る
堪能できました。今回もまた著者のトリックにまんまとはめられてしまいました。どうしても錯覚をしてしう・・・読み返してみるとヒントはいっぱい出てるんだけど・・・完敗です。
投稿元:
レビューを見る
「散歩する死者」を改稿・改題
(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/2783093.html)
投稿元:
レビューを見る
作中作の小説と同じ事件が現実でも起こる。この展開に弱いです。勿論、内容もしっかりしてます。まんまと騙された読者の一人です。この作品もっと有名になっていいんじゃないでしょうか?
投稿元:
レビューを見る
これはまさに、推理小説です。
犯人はいったい誰なんだと考えながら読むと、楽しめるし、同時に作者の罠にはまってしまう作品。
やられた!と思いたい人はどうぞ♪
投稿元:
レビューを見る
作家・柳生照彦が持ち込んだ犯人当てリレー小説。
柳生の問題編に対し,タレント作家・尾道由起子が解決編を書き,
その後に柳生の解決編を載せるという企画。
問題編を渡したまま柳生は姿を消し,
その小説は半年前の実在の殺人事件について書かれていた。
問題編を受け取った編集者・花積明日子は事件を調べ始めるが…。
作中作の叙述トリック作品。
プロットはよく作りこまれているが,
少し違和感を持ちながら読み,最後はやっぱりという感じ。
初版は1982年らしいので,その当時は斬新だったかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説。
彼の書く問題編にタレント作家尾道由紀子が解答編を書き、その上で柳生照彦が自らの解答編を載せる……ようするに作家同士の知恵比べをしようという企画は順調に進むかに見えた。
問題編を渡したまま柳生照彦は失踪、しかもその問題編には半年前の実在事件が赤裸々に綴られており?!
中町マジック、どうぞお楽しみください。
投稿元:
レビューを見る
非常に手強い叙述ミステリ。例によって本作品も二度楽しめる作りとなっているが、一度目だけでも十分面白い。フーダニットものとしての完成度は高く、この段階ですでに二段落ちを用意してあるという手の込みよう。
起承転結の転の場面で「おや?」といぶかしんでいると、一気に二重底に叩き落された。そしてお決まりの、ページを繰って問題箇所を確認する敗北者のマヌケな行為。この行為は久方ぶりだったので、非常に爽快だった。
某名作の変形バージョンとでも言うのだろうか、作中作なしでは完成し得ない素晴らしい構成である。プロット作りに時間をかける作者らしい計算されつくした騙しの仕掛け。しかしこの仕掛けは危ういバランスの上に成り立っていることも事実で、慣れた読者ならば、犯人像から逆算してショートカットで真相に辿り着くかもしれない。そこまでして作者を出し抜いたところで、微妙な後味の悪さが残るだけだろうと思うのは私の穿った見方かな?
気を楽に、そして先入観なしで読むと、万華鏡のように変化する“真相”の連鎖にめまいと快感を覚えるはず。やはり本格には“キレ”と“意外性”がないとつまらない。
投稿元:
レビューを見る
これは、凄い。 今年上半期のマイベスト。店に置いてみても、お客さんのリアクションが良い。嬉しい。本屋でよかった。頑張ってPOP作ってよかった。
投稿元:
レビューを見る
知る人ぞ知る作家、中町信氏の個人的2作目。初版は1982年「散歩する死者」で上梓されていたものは全面改稿し、復刻本として東京創元社より文庫化されたものを読了。
中町氏の著作としては長編6作目にあたるらしい、前に読んだ「模倣の殺意」はトリックのあり方、挑戦意欲などは、その尖兵として評価できると判断したが、細部でやや微妙な都合のよい部分を感じた。
今作は模倣~と比べても同じトリックを使いながらも整合性に一部の隙もなく、読者を圧倒し平伏させる出来映え、一言で言うなら素晴らしかった。このテの作品は読み慣れているつもりだったが、最後までわからなかった。30年の古さは感じさせない良作であった。
まだ存命ながら筆を休めているらしい、新作を読みたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説―柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる。要するに作家同士の知恵比べをしよう―という企画は順調に進行するかに見えたが…。問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。全面改稿決定版。
投稿元:
レビューを見る
「模倣の殺意」が注目されているので、一冊大当たりした作家は、他はイマイチだったりするよな、と思いながらこちらへ。
が、お、面白い…!
書き悩んでいる作家柳生かせら託された、「問題編」のミステリ原稿。解決編を書きあげる、と遺したまま、柳生死亡の連絡がー。
その後、作中の事件は実際に福島で起こった殺人事件だとわかる。
果たして、彼は、実在の犯人を指摘するつもりで殺されたのか…
物語の設定に目新しさは、正直ない。模倣も天啓も見破ることができる謎解きレベルだ。真相に手が届きそうで届かない。そのもどかしさが魅力だといえる。
ただし、見破っても最後まで楽しめる。
ミステリ初心者は、素直に騙されたことを悔しがることができる。
ミステリ上級者は、見破った自分の答え合わせをするかのように、最後まで楽しむことができる。
これだけどっぷりミステリで門戸が広い作品、なかなかないのでは。
模倣もそうだが、今回も文庫化に際に大幅に加筆・修正されているらしい。これまで、読みたい作品は単行本でも躊躇なく読んできたが、この作品だけは「推敲」の重要性を教えてくれているように思う。
投稿元:
レビューを見る
夫・神永頼三と喧嘩して家を飛び出した朝江。金貸しの副業を行っていた朝江。遺体となって発見された朝江。消えた600万。宿で目撃された朝江の行動。寿司を手づかみで食べる朝江。この事件と同じ内容の小説を書いた柳生照彦の失踪。事件の捜査をする編集者・花積明日子。事件に関係すると思われた関係者の死。柳生が提案したリレー小説の結末を託された作家の尾道由紀子。柳生と由紀子の関係。