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定食本の今さんが、ファミリーレストラン!?と意外な感じを
もったが、相変わらず食(と食堂)に対する愛が溢れている。
今では当たり前、何か社会的に悪い影響(不良の溜まり場)の
感の方が強いファミレスだが、本書の歴史を読んで行くと
そもそも家族で外食が贅沢、という時代から考えると実に画期的な
システム・コンテンツだということが認識できる。
そういえば、ココスってサンデーサンだったんだよな、と
時代を懐かしく思う箇所も多数あり、これは楽しい。
実際に、本書を読んで行きたくなったところ多数。
ホテルニューグランドのドリアとプリンアラモード。
ロイヤルホストのコスモドリア。
そして、神奈川のハングリータイガー!
本書を読めば、必ずファミレスに行きたくなりますよ。
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ファミレスでのバイト経験者としては、
なかなか興味深い内容でした。
ファミレスの歴史と、社会変化の関係性が面白いですね。
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人口は減っているのに世帯数は増えている日本。標準世帯モデルから単身世帯モデルに移行している今、ファミレスは三丁目の夕日のお茶の間と同じように「幸せだった時間」の記憶で過去のものになるのでしょうか?それとも「子供がうれしそうに食事をする顔を見るのはうれしい!」という筆者の心からの気づきを繰り返しアップデートしていくのでしょうか?「外食」が「産業」になっていく歴史を温かい目線、軽やかな筆致で描く新書ならではの名著だと思いました。デパート→ファミレス→フードコートという流れにも家族の在り方の変遷が隠されています。それにしても、ファミレスでご飯食べたくなりますよ!
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日本人が外食をする様になったのは長距離移動が出来る様になった事と手弁当より安価な外食が手に入る様になった明治頃に街道沿いの一膳飯屋や茶屋が始まりの様でその後鉄道が運行される様になると駅前食堂や駅弁当が流行り出し西洋料理の渡来とも相まって食堂・レストランが発展して行った。
百貨店の上層階にあるレストランは家族でハレの日に集って食事する場所となり観光+非日常的な食事が体験出来た。
時代は現代、モータリゼーションを背景とした全国チェーンのファミレスは深夜や24時間営業が当たり前となり料理も味も価格も全国画一的で全国でファミリーから中高校生迄が同じ行動をする様になりもはや日常の場所であり特別に食事する場所では無く極めて身近な居る場所としてのレストランとなった。
私の子供時代も家族で良く夕食に行きその都度ワクワクしたものですが今ではアットホームな家族像より深夜に徘徊する若者の溜り場と化しているのが残念です。
この本で知りえた有名ファミレスチェーン店が下記です。
1)ロイヤルホスト:九州が最初で現在ではJAL等の機内食も請け負っているそうです。ま たケンタッキーが日本に入る前に米国本社とフランチャイズが実現する寸前だったとも、
2)すかいらーく:関東で”ことぶき食品”というスーパーが出店したレストランで1号店は 国立です。
3)ビッグボーイ:ビッグマックのモデルとなったバーガーがメニューに有った。
4)デニーズ:イトーヨーカ堂のショッピングセンターのレストランとして計画された。
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ボクは、学生の頃、ファミリーレストランという名前を意識しない状態で、様々なロードサイド店を利用していた。仙台では何と言ってもミルキーウェイが筆頭だけど、びっくりドンキーとか、うどんの民芸、ちょっと北上すると南部屋敷とか、あとは種々のラーメン店チェーンもあって、でも、利用形態という点では、これらもファミレスと大差無かったと思う。だから、80年代中頃には既にある程度の専業店化は進んでたし、当時、平禄も仙台じゃ元禄寿司だったしね。
なんていうかね、やっぱりファミレスというのは、ハンバーグ中心の定食を食う店であって、あと、副次的には、かわいいウエイトレスさんを鑑賞に行く場だったりしました(ニンマリ)。これは、ボクの通ってた大学が、自前の交通手段(とは、ボロ車だったり、原付だったり)を持ってないと実質通えないってところだったこととも関連するのだけれど、ついつい、外に出るときには車やバイクに乗ってしまって、市街地内で食事するのには、駐車場探しが煩わしいというのがあったなぁという事だったと記憶してます。
ちなみに、この本は「家族」がキーテーマなので、そんな独身時代の経験は本書の内容とあまり関連してこない(若干、著者自身の思い出話とかは、関連するけど)のですが、自分で子供を育ててたときには、ファミレスというのは外食の選択肢の中では高価格な部類になってしまって、あまり縁がなかったんですよねぇ。まあ、自宅近くにガストができたりとかはありましたけど、ガストって、旨いと思ったことがなくて、とか。
ミルキーもビッグボーイになってしまって、なんだか寂しいところ。
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外食の変化から見た、社会(と家族)の変化を説いている。
外食が「家族」を創り出した。
ファミリーレストランが家族を楽しませた(ている)。
そして「ファミレス」の多様化が家族の多様化を反映している。
面白い説明だなと思う。筆者のグルメレポートもグーッときた。
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学生時代にすかいらーく系の某ファミレスでバイトしていた。わりとよくしてもらった店長の激務っぷりが思い出される。明治以降の外食文化の変遷とその中で誕生したファミリーレストランについての本。
自炊派を気取ってる手前、なかなかファミレスを利用する機会がないがムラムラと行きたい気持ちになってくる。大型外食産業というと悪いイメージもあるが、近代社会と歩みをともにしてきただけあって精神的な安心感を感じる部分もある。刷り込まれてますな。
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ロイヤルホスト、すかいらーく、デニーズに代表される「ファミリーレストラン」が戦後、いかに生まれ、受容され、いまどのように変遷しているか。
日本人にとっての「外食」文化と歴史の通史。
筆者と同世代の僕には、母親の買い物のついでに連れてってもらうデパート食堂や、家族のちょっとしたご褒美イベントで出かけるファミリーレストランの華やぎが懐かしく思い出される。
この本を読んで、子供の頃、憧れだった「ティーボーン」というファミレス風のステーキハウスを思い出した。たぶん今はもうない。
その名の通り、サーロインとフィレの両方が食べられるTボーンステーキが看板メニューだったのだが、頼もうとすると「お前にはまだ早い」と父親に止められて、ハンバーグやもうちょっとミニサイズのステーキになったものだw(勿論、十分美味しかった。)
あのときの気分を味わいに、家族でファミレスに出かけてみようかな。
雰囲気が一番近いのは、やっぱりロイヤルホストだろうか。
誰にも、こんな気分にさせてくれる素敵な本です。
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「定食評論家」の著者がいわゆるファミレスの盛衰を中心として、日本の「家族での外食」の変遷をまとめた一冊。
ファミレス前史として、明治期に遡る「家族」という単位での「外食」の誕生、まずは交通の発達に伴う駅の食堂、駅弁、そしてデパートの誕生とその食堂の存在が語られ、戦前の豊かな外食の記憶(←ここで『ロッパの悲食記』が参照されていないのがちょっと惜しい)が戦後のアメリカへのあこがれとないまぜとなってファミリーレストランの誕生へ。1970年代の黄金期から、「食べる場所」から「いる場所」へと変化した80年代、家族の変化とともに変質する90年代、以後、低価格化と専門料理化の流れが進む現状がコンパクトにまとまっている。
設備(セントラルキッチン、ドリンクバー、呼び出しボタンなど)の進化や、世相、家族像、いわゆる「ファミレス」以外のファミレス的存在の店などにも目配りがあるし、主要な店の創業エピソードや特徴もおさえているし、巻末に文献リストもついているから入門書として便利。
各章ごとに話題にした店を実際に訪れて食べるレポートもついていて、楽しんで一気にまとめたのだな、という印象。わたしより5歳年長の著者のノスタルジーには共感できる部分も多く(家族で特別なワクワク感があった子ども時代、深夜に仲間と長居できる居場所だった学生時代、業態転換によるがっかり感など)するする読めた。
欲を言うなら、編集者がもう少し日本語を推敲してくれれればいいと思うのだけれど、よくかけているブログだと思って読めばいいのだろうか。
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いつもお世話になっているファミリーレストランについて、あらためて知識を整理してみようと思って買った本。
その歴史をざっと知ることができましたし、前史ともいうべき明治から戦後にかけての洋食レストランやデパートの食堂のことが書かれていて参考になりました。
著者のライフヒストリーとからめながらの展開がリアルで良かったです。
この本で知ったロイヤルホストの「コスモドリア」をさっそく食べに行っちゃいました。
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本屋で見かけて気になったので読んでみた。
副題にもあるように「外食の近現代史」がテーマ。
日本における外食文化の興りから、2000年以降の専門化の流れをまとめたもの。
ファミレスにまつわる色々な雑学が面白いです。
また、ファミレスを日常的に利用してきた世代が増えたことや、ドリンクバーの導入により、それまで存在していた「特別な場所」という感覚がどんどん弱くなっているという主張も面白かった。
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ファミリーレストランってのはファミレス以外にもいろんな大衆食堂、レストランが含まれている。
戦前からそういうレストランがあったんだ。
私も幼い頃に新中野のジローというレストランによく言っていたのを思い出した。でもそんなにたくさん行けた訳でなかった。みんな忙しかったからね。
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ファミレス発生に至るまでの歴史、ファミレス発生以後の進化をまとめた1冊。
途中に挟まれている、著者本人の「ファミレス体験記」がおもしろい。自分自身が行ったことがある店を多く取り上げているので、イメージがすぐに思い浮かぶ。
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ファミリーレストランが今の形になるまでの流れが書かれてある。所々に書かれているコラムで色々なファミリーレストランの思い出や食事の感想が臨場感たっぷりに書かれていて面白い。もう少しビジネスモデルや原価構造のようなものにも触れられていると思っていたが、その点の記載はなかった。
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○エッセイストで、食関係のエッセイを得意とする今柊二氏の著作。
○ファミリーレストランの歴史を紐解きながら、どのように発展していったのか、 過去と現在のファミレスの違いなどについて、楽しく・美味しそうに考察したもの。
○ファミレスのルーツがデパートの食堂やホテルニューグランドの正統洋食の流れを汲んでいることなど、知らないことばかりでとても興味深かった。
○特に、ロイヤルホストについては、単なる高いファミレスとしか思っていなかったが、これほどまでの歴史があるということがわかり、早速食べに行きたくなった。
○ファミレスが「居るところ」になったというのは、実感としても思うところなので、今後も意識して利用してみたいと思う。