紙の本
流れるようなたけし節
2017/06/13 10:05
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投稿者:あずきとぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本社会における様々な《間》 の話。
あまり難しい話はなく、まず第一章で間抜けな人の実例を挙げて、「つかみ」にしている。
軍団の若い衆の話はともかく、政治家が結構出てくるのは、腹からは笑えず苦笑せざるを得ない。
どうして、日本の政治家はこうも間抜け揃いなのか…。
第二章以降は、本来お笑い芸人であるたけしの得意分野から話を広げている。
漫才、落語、テレビ番組…。
さらに、スポーツ・芸術の分野にまで話は及び、第六章では映画論に。
第七章は、日本人独特の「《間》 の文化」の話。
「《間》 を大事にする=空気を読む」→ゼロから何かを生み出す能力が弱くなる(既存のものを壊すのが苦手)、というところが面白かった。
第八章は、「人生の《間》 」としているが、ほとんどがたけしの半生記。
芸人になる前からを振り返る。
全編に渡って、いつものたけし節。
テレビや雑誌で、何かを語る時のあの口調。
非常に読みやすく、アッという間に読めてしまう。
上述のように、話も多岐に渡るが、新書であるので分量(ページ数)が少なく、結果的に内容が少し平板だ。
個人的には、第七章の日本人の「《間》 の文化」について、もう少し深く掘り下げて、いろいろな見識を読んでみたかった。
あるいは、たけしなら、「映画の《間》」だけで一冊本が書けるだろう。
たけしの著書を購入したのは初めてだったが、本書はあっさりした印象。
滔々と流れるような語り口に身を委ねるのもいいが、その分あまり深い話は少ない。
テレビや雑誌等で、たけしの話をよく聞く人にとっては、ちょっと物足りない内容ではないか。
読み終わって、「税別680円か…」と値段を見ると、ちょっと複雑。
雑誌の連載を本にまとめた、と思えばいいのかな?
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結局のところ北野武の最大の作品がビートたけしなのでは。
内容は正直あまりピンと来ない話題が多い、間を語ること自体が間の悪い行為なのだ。
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『“間”抜け』
この本の中では『間』というものにスポットを当てて話が進むのですが、よく感覚を言葉に出来るなぁと、目からウロコの話に感動しました!
『間抜けとバカは違う』から始まり、ボクがなるほどと思ったのは『因数分解』という考え方。
1〜10まで説明するのではなく、省略することで、視聴者のイメージを膨らませるということです。
人と話をする時にも『間』や『空気』と言ったものがありますが、改めて考えさせられる一冊になると思います☆
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すでに「裸の王様」とか雑誌のエッセイとかを読んじゃってるから(たまにだけど)、そんなに新鮮味がなかったな^^;;;
こういう先入観というか事前情報がなかったらもっと楽しめたんじゃないかな。
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タイトルからして世の中の矛盾を例の調子で毒舌を並べたものではないかと想像し、暇潰しに買いました。
ところが読み進めるうちに大きな勘違いをしていたことに気付きました。
テーマは「間」。
笑いにおける間。議論における間。スポーツにおける間。演技や映画おける間。
間を埋める、間を置くなどといったタイミングの大切さを切々と語る北野武の人生観を垣間見た気がします。
若い頃は無茶苦茶やりながら、人がやったことのないことに拘り続けた結果、行き着いた先は謙虚さの大切さを知ったように思えます。
間を読むということは直接的にも間接的にも相手の想いを汲み取らないことには始まらない。
そんな謙虚な姿勢が現在の北野武が持つ人生観の一端のような気がしました。
かなり読み応えのある内容でした。
本のタイトルからは、そんな著者の照れと謙虚さを感じます。
「まぬけの構造」=「北野武の構造」。そんな気がします。
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面白い!たけしは頭のいい人なんだなぁ、勉強してる人なんだなぁって、つくづく思った。タイトルの間抜けってのは前半でいろいろ出てくるけど、アートや映画、人生観についての「間」に関しては本当に面白かった!
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ビートたけしがお笑いの間、映画の間、会話の間とか「間」について色々話してみたって感じ。たけしの弟子の話とか思わず笑えて面白かった。たぶん自分は間抜けって言うんだろうなって思った。
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興味深く読み進めることが出来ました。
ビートたけしさんの話し口調の文章でより読み易さが増している。
人生における『間』の取り方とはなんぞや?と…
お笑い芸人における間
スポーツ、芸術における間
映画における間
日本人における間
自分一個人に置き換えて『間』というモノを考えられる。
自分のこれからの生き方を考える間を作ってみようかな…
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間っていうものを芸人としてのスキルから、人生観にまで拡大、縮小解釈しながら捉えていて、考え方になるほどって思うことが多かった。
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間は経験で培う。漫才だと十年かかる
間の重要性を認識していない人が多い
漫才や芸能の世界では特に重要
人生は生と死の間の「間」である
めちゃめちゃ面白いというわけではなかったが
ビートたけしさん自身の人生は面白く
好きなので他の本も読んでみたい
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尊敬しておりまする、北野武のさすがの一冊!!
武さんってのはなんだか独特の空気感があるよね!
周りから見ればそうなんだけど、おそらく本人からすれば、周りが可笑しんじゃねーの?
…くらいのことは言いそう。
題目通り『間』に触れる部分が多いんだけど、一見珍しく見えて実はとても身近にあるもんなんだよね!
これが日本の良いとこ、悪いとこ
…というより、JAPANってかんじだね!
定説からは生まれない…
自分も大切にしてるキーワードが詰まった一冊です!!
暇ならドクショ♪
ほんなら~(^.^)/~~~
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ビートたけしによる、日本の文化論みたいな内容でした。映画やテレビなどにおける「間」について考えている。
まあ要は、「間」がありすぎるのもなさすぎるのもどうなの?っていう話。結局こういうのって、肌感覚でわかるひとはわかるし、わからへんひとはわからへんやろうから、あまり長く語ってもね…。
あまり深くはないけど、読みやすいのでビートたけしが好きなひとは読んでみてください。
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自分をいかに客観視出来るか。何事にも間があって、それを上手くコントロールすることが大切。第一章からたけし節全開で掴みはOK。そのまま一気読みしてしまった。やっぱりこの人好きだ。
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テーマと自伝がうまく絡み合った好例。ビートたけしが今までの人生で出会った「間抜け」が、面白おかしく書かれている。そこから、いかに間を取ることが重要なのか、それを説いている。
正直、読了後に「間抜けの構造」がわかったわけではない。そういう意味では、タイトルの妙なのか。それでも、ビートたけしの話は面白く、一気に読んでしまった。あそこまで人生経験が豊富な人なら、だいたいどんなテーマでも面白く読めてしまいそうだから不思議だ。
間を開けずネタをぶっこんでいる本書のテイストも、ビートたけしは狙ってやっているんだろう。
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本屋さんに行ったら平積みされていたので即購入。
たけし節が炸裂で、おもしろくて2時間程度で読了。
漫才や映画など、たけし氏が経験してきた間の取り方から、日本人としての間などを説いた一冊。くだらない話から文化人類学的な話まで語れるたけし氏は、多くの経験からくるのか、あるいは好奇心からさまざまな知識を吸収しているのか。
こんな疑問をぶつけても、シャイなたけし氏は、「なんだろのやろう」といなして何も語ってくれそうにない。
いずれにせよ、見識深くておもしろい本だった。