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紙の本
希望、そして悪夢への序曲
2012/03/18 15:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
エクリプスに感染し、銀十字の暴走でもはや絶望的と思われたトーマ・アヴェニールだったが、リリィ・シュトロゼックがリアクターとしての機能を掌握したため、何とか感染を押し止め、生き残ることが出来た。
アイシス・イーグレットと共に特務六課の保護下に置かれることになった３人だが、高町なのは教導官が色気を出して、彼らを見習いとして鍛えることになってしまう。
ここまでは、強力な敵→もしかして味方？という少年漫画の流れだ。努力・友情・勝利を目指して、頑張れ、３人とも！
一方、カレン・フッケバイン率いるフッケバイン一家は、八神はやて司令の行動を情報で牽制しつつ、フッケバインを隠れ蓑にしてエクリプスの感染実験を起こすデバイス企業を潰すべく、行動を開始していた。
管理世界で主導的だった魔法を用いた治安維持の根底を揺るがすディバイダーという存在は、デバイス企業に新たなビジネスチャンスを与えることになった。これまで徹底的に禁止されてきた質量兵器の規制が緩み、上級魔導師の実力だけに頼らない兵器の開発が可能になったからだ。これはつまり、魔導素質が低くとも、強力な兵器を装備しさえすれば、上級魔導師とも十全に張り合えるという未来を意味する。
だがそれはまた、治安を乱す存在にとっても強力な兵器を入手するチャンスが生まれることになり、これまでよりも管理局の治安維持が困難になることも意味する。それは管理局体制の崩壊につながり、管理世界に戦争という悪夢が舞い戻るかも知れない。
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