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のれんわけしてもらったばかりの若いすし職人新吉と、旗本勘定方としてお家の資金繰りに苦労する武家小西との間にはぐくまれる身分は違えども信頼に支えられた関係と、深川の人々の暮らしぶりを人情たっぷりに描いたお話。最後の方はやや急ぎ足という感じでもっとじっくりとことの次第を知りたい、このエピソードだけで一冊書いて欲しいくらいでしたが、期待にたがわず大変面白かったです。
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まいりました。文句なしに良い小説です。
職人として自らに科した規範がある。身分は低くとも、人としての矜持がある。そうした男の生き様に密かに想いを寄せる乙女心がある。真の男にだけが真の男を知る世界がある。武士の心意気、市井の人情がある。そして大切なものを守り続けひたむきに生きる者に、最後の最後に作者はとびきりのプレゼンをしてくれます。なんとも良いハッピーエンドです。このハッピーエンドを安直だとかご都合主義だと言って、眉間に皺をよせて小難しいことをほざく輩など放っておきましょう。人を思いやり、誠実に生きている人には祝福があってほしい。小説にはそれが可能なのだから。
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だいこんとかなり同じトーンで。
清清しい。
清々し過ぎて、ちょっと薄っぺらい?
でも、読後感良し。
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ひとつひとつの話ができすぎ。確かに読んでいて気持ちは良いが、それ以上に考えさせられるところは全く無い。粋な所作を積み重ねただけのような小説といえばあまりにも酷評かな。
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江戸の暮らしを除き見ているような感じでした。
しかし、後半は何となく想像したような展開となってしまって
残念でしたが、全体的には面白作品の一つです。
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読んでて気持ちよかった!ほんと気持ちのいい人ばかりが出てくる。仕事に誠実な鮨職人の主人公、新吉はじめ、一本筋の通った武士の秋之助、親友の魚の棒手振の順平、みんな気持ちいい人ばかり!
昔の江戸っ子は義理人情に厚い人ばかりみたい。
江戸時代の武士の苦しい財政事情がよくわかったのがまた良かった。棄捐令なんてむちゃくちゃな法令まかり通るとは今じゃ考えられない!そんな武士の世の中で健気にまっすぐに創意工夫をこれしながら商売する職人はほんと天晴れ!
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寛政の江戸深川に「三ツ木鮨」を構えた鮨職人・新吉は親方から受け継いだ柿鮨(こけらずし)の味と伝統を守るため、日々精進を重ねていた。職人の誇りをかけて、満足のいく仕事をする。それが新吉の信条だったが、ふとしたきっかけで旗本勘定方祐筆・小西秋之助の知己を得る。武家の借金を棒引きにする「棄捐令」に思い悩む秋之助との間に、互いの生き様を通して生まれる男同士の信頼感。住む世界が異なろうとも、そこには己れの仕事に命を燃やす男たちの熱い心意気があった。長屋に暮らす仲間たちと織りなす「笑いあり涙あり」の時代小説。
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最近、みをつくし料理帖なぞ読んでいたら、Amazon さんから推薦された一冊。江戸の料理つながり。もともと、いつか山本一力は読みたいと思っていたので、丁度良かった。
握り鮨が世に出る前の、柿鮨(箱に押し詰めた、ちらし鮨のようなもの?)職人 新吉を中心に寛政初期の町人風景を描く。前半は新吉が店を構えてから商売が軌道に乗るまで、後半はその新吉の色恋物語。江戸の雰囲気が良く醸し出されているので、時代もののエンターテイメントとしては楽しめるが、上述の通りテーマが二分されてしまっている上、竹の小刀のくだりとか、ラスト間際の孝三の話など、収束しきっていないエピソードも多く、小説としての完成度は今一。
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前評判のよさで読み始めた一冊。
読み始めは入り込むことができずに、
読了まで4~5日かかる。
主人公や主人公と知り合い絆を深める人の設定など
山本作品の作風そのまま。
最後、順平のくだりや新吉の祝言など
ややつめこんだ感が否めない。
その時代の説明も必要なのだろうが
そこを削ってでも最後は細かく書いて欲しかった。
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最近時代ものに凝っている。淡々とした人情ものという印象。最後がやや詰め込みすぎだが、前段から中盤にかけての流れは気持よい。深川は埋め立て地なので、井戸が塩水だったというのは知らなかった。
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山本一力先生のお仕事シリーズ
おすし屋さん♪
この主人公の気持ちが分かり辛い
なんだかなぁ
でも、ハッピーエンドです
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師匠から受け継いだ「杮寿司」の味と伝統を守りながら、更にその上を目指す江戸の職人の心意気が生き生きと描かれている。
寛政二年(1790年)武家の借金を棒引きにする「棄損令」により一気に景気が冷え込むが、確かな腕前と仲間たちとともに生み出すアイデアで商売を繁盛させていく。
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読み終わるのが本当にもったいないと思った一冊。挿絵はないけど文章だけで、柿鮨のお寿司、食べてみたくなりました。
http://www.ne.jp/asahi/behere/now/newpage005.htm
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だいこんよりずっとずっと面白かった。たぶんこの人は男を中心に描いた方がずっとずっと面白い話が作れるんだろう。主人公の新吉をはじめ、武家の小西秋之助、友人の順平、他の職人たちもどうしようもない引き立て役たちも、みんな男で、女は色恋相手か近所のおばちゃんである。そして、その方がキャラクターの書き込みがよくてずっと読みがいがあった。
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舞台の深川は地元でとてもなじみ深いところ。
江戸時代のさまざまな人々の仕事や生活がわかって、
とても新鮮だった。
他の作品も読んでみたいな。
取りあえず、無性にお寿司が食べたくなります。