紙の本
満腹からの脱走
2021/02/09 15:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
過剰なダイエットにのめり込む、思春期の少女の内面がリアルに描かれています。ツアーを離脱して身を寄せる別荘での、出会いと別れも切ないです。
投稿元:
レビューを見る
とくに難しい言葉遣いをしているわけではないけど、多少難読な漢字と、文意を掴みにくくするセンテンスの組合せ、さらには心象風景の奇抜で少し可笑しみある描写等があいまってスッと入ってこない。つまり咀嚼しにくい。それが主人公で拒食症の赤猪子とうまくマッチしていて不思議な臨場感を味わえる。けどスッと入ってこない。なんどか吐き出した。けど咀嚼する。あー面白かったぁ、とはならないけどずーっと余韻を味わうような小説。
投稿元:
レビューを見る
作者は92年生まれの京大医学生
拒食症の少女が母との海外旅行の途中で友人宅へ逃亡?するが、一昨日食べすぎた分を取り返そうと強迫的に…
投稿元:
レビューを見る
日頃文芸雑誌を読むことはない。
「新潮」なんかには、
こういう作品が載ってるんだろうな、とは思う。
でも新人賞っていうには薄っぺらな気がするのだが。
芥川賞の選評のほうがしっくりくる(http://bit.ly/14ZZ2UU)。
2012 年 第 44 回新潮新人賞受賞作品。
投稿元:
レビューを見る
主人公赤猪子の食べ物に対する嫌悪感がハンパない。
読んでいるこちらまでもが、吐き気を覚えたシーンがややあった。
しかし、最後の一文が救いだった。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞候補だと、これくらいの中編でもむりやり一冊にして売っちゃうのね。1400円は高いでしょう。1000円切るくらいが妥当。
拒食症なのに吐かずに筋トレでカロリー消費しようというのがちょっと笑える。
肉骨茶は本当はおいしいのだろうが、これを読むと食べたくなくなる。字面の不気味さもあるけど。
主人公の名前が赤猪子(古事記:若いまま老いるイメージ)だけど、十分生かされているとは言えない。
生き辛さが相当な不快感をもって描かれているが、その正体ははっきりとは描かれない。
まあ、次回作に期待したいところだけど、この作風だともう一回読む気にはならないかも。
投稿元:
レビューを見る
二十歳にしては上手いな…と思って、ボーっと読んでいたら、後半でビックリ。拒食症ということで、ちょっと心配だったが、吐かないタイプだったので、比較的楽に読み進められて良かった。
投稿元:
レビューを見る
図書館にて。
この本も「ダビンチ」で紹介されていたもの。
暗い…ひたすら暗い。
どうして主人公の赤猪子が食べること、体に栄養を取りこむことを拒む気持ちになったのか一切明かされないまま、彼女は脅迫されるように食べることを拒み続ける。
登場人物全てが狂気じみていて、脂ぎっている感じ。
むあっとした空気の中をがりがりの主人公が疾走する。
誰も死んだりしないのに、ホラー作品のような怖さのある1冊。
投稿元:
レビューを見る
いずれ俺は立派な骨になるでしょう。強く太い密な骨に。だが埋まったまま骨になれば弱く脆い骨が残るだけです。
(P.102)
投稿元:
レビューを見る
2019年12月23日読了。
第44回新潮新人賞を最年少受賞、芥川賞候補。
著者は1992年生まれの医師、小説家。
拒食症の女子高生・赤猪子が母親との海外旅行を
飛び出し…。
脅迫観念的にダイエットに取り憑かれる主人公の
いびつな精神描写、行動等々。
投稿元:
レビューを見る
題材は面白いけれど、一つの文が長くて読みにくい。同じ単語が何回も出てきたり、同じ語尾の文がいくつも続いたりと、文章として読みづらかった。あと情動が乱高下する。
投稿元:
レビューを見る
拒食症の赤猪子は母親を行ったシンガポール・マレーシアで
友人のゾーイと運転手のアブドゥルの力を借りて
母親から逃げ出した。
食べることを拒否し
母の手前仕方なく食べ物を摂取してしまった際は
その後に心臓が痛くなるほどの腹筋や運動をすることから逃れられない赤猪子。
ゾーイに案内された海辺の別荘で
アブドゥルが用意してくれた肉骨茶を
どうやったら食べないで済むか悩む赤猪子。
砂浜に埋まっていた鉱一が赤猪子の骨も立派で温かいと言ってくれたこと。
ゾーイとアブドゥルが赤猪子を押さえつけて
肉骨茶を食べさせようとするところが
怖かったなあ。
赤猪子は母親に世話してもらえないから
こんなに痩せているって最初言っていたのに
本心では拒食症だって知っていたって
最後わかるよね。
裕福が故の見当違いな善意とお節介な感じ。
赤猪子は最後、どうなったんだろうなあ。
肉骨茶、バクテーってどんな味がするんだろう。
食べたことないなあ。