投稿元:
レビューを見る
歌人たちを、政治的には敗北した天皇、没落した古代の名門氏族、本流から外れた藤原氏の公達、
宮廷に仕えた機知に富む女房、独自の風流を確立した僧侶などに分類した上で、
個々の人間関係や史実・逸話を通して、歌の背後にあるその生き生きとした姿を描いていく。
冒頭が名文であることは認めつつ、仮名序の六歌仙評価や和歌の歴史の記述は、
真名序に比べて錯誤があり杜撰なことの指摘や、
『天皇は終始マツル人であって、マツラレル神ではなかった』『君臣の間を流れる豊かな人間的親近感』
といった平安貴族の歴史観や天皇観を解いていく部分なども興味深い。
投稿元:
レビューを見る
著者名が「め」と言うだけの理由で手にしました。
素人が手を出して良い本ではなかった。
内容が待ったく頭に入ってこない、残らない。
でも、百人一首なは色々な背景の人物が詩を詠んでいたらしい事は何とか理解した。
投稿元:
レビューを見る
1983年に刊行された角川選書の文庫版。「作者たちが織りなす人間味ゆたかな社会的・政治的諸関係をたどりつつ、これを王朝文化の理念がどのように自己を実現してゆくかを描き出そうと試みた」との由。百人一首の作者を8つに分類し、それらの人物を通した歴史が豊かな知見をもとに語られている。ある程度、奈良・平安期の知識がないと理解しづらいかも。
投稿元:
レビューを見る
学のない私には難しすぎる。私にはエッセイ風な百人一首の本があっているのだと感じた。
でも、興味を持った歌や作者について詳しく知ろうと、そこだけをピンポイントで抜粋して読むと知識が広がりなかなか面白い。