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紙の本
こういう本が出てしまったからには、一部上場企業もネットコミュニティと真剣に向き合わざるを得まい
2000/10/16 14:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中川 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネット・コミュニティ。能動的にメディア等々を動員して働きかける企業対客体としての消費者/ユーザという、マス生産・マスマーケティングな在り方を覆えす。そのようなインパクトを敏感で自らネットコミュニティに参加した、あるいは仕事の一貫として従事した企業人たちは感じていた。が、しかし、ビジネス・ジャーナリズム等においては、ある企業のある事業部のある製品に関連した事象というような扱われ方をされてきて、多くの既存企業の意志決定者たちのアジェンダにはのっていなかったのではないだろうか。
それは、個別プロダクトの戦術というレベルでしか扱われず、コーポレート・レベル、社全体の意志決定を司る、これまたとてもではないが時間がなくてわが身を以て、ネット・コミュニティのインテリジェンスを実感する暇のない多くの既存企業のトップたちにはピンとは来なかった。業界全体の在り方をはっきりと変えてしまうインパクトは、「うちも扱いかねているのだから、よそも」という捉えられ方しかなされず、戦略事項とはゆめゆめ思われて来なかったのかもしれない。
本書は、このような状況にある既存企業にとって、重要な、戦略レベルの意志決定事項として、ネット・コミュニティとその企業がどのような関係にあるべきかということを「コミュニティ・アライアンス戦略」として明快に提示する。敏感な企業の意志決定者たちは、本書で提示されている戦略を早々に理解し、さっそく、「コミュニティ・アライアンス」に動くだろう。鈍感な意志決定者たちも「競合のあの動きに乗り遅れてはならない」ということで、キャッチアップに動くはずだ。本書の実践的意味合いは極めて大きい。
さらに詳しくは、中川の書評もどきの全文を参照されたい。
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