紙の本
2000/6/11朝刊
2000/10/21 00:15
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投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アジア各地や北アフリカの歴史的な遺産を訪ね歩いてまとめた紀行だ。イランの巨大モスクや中国・始皇帝陵の兵馬俑、サハラ砂漠の城砦(じょうさい)などが舞台だが、画家の著者は「崩壊と生成」という問題意識を持って思索する。風雨にさらされ朽ちたタイ・アユタヤの仏像に、時間の経過という要素の加味された美術作品としての意義を見いだすなど、崩壊のただ中に新たな息吹を感じ取っているのが面白い。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000
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東アジアのこと知りたいけど、どこから手を付ければいいかわからなくって、文庫本の東アジアコーナーの一番前にあるこの本を選んだ。
芸術家の旅日記。
意識しようとしなかろうと、毎日の生活の中で私たちは歴史を背負っている。
グローバリゼーション 文化の崩壊 文化の再生 新たな文化の創造
「ギルガメシュ叙事詩」の一節が引用されていて、読んでみようと思った。
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[ 内容 ]
画家は「崩壊と生成」をテーマに、一年の探究の旅に出た。
タイのアユタヤ、インドのジャイプール、イランのペルセポリス、中国のトルファン、北アフリカのサハラ…。
「時」と対峙する歴史遺跡や文化遺産は、何を語りかけてきたか。
そして朽ちかけた街々、土、砂、大自然の懐にたたずみ、画家は何を考え、何を見出したか。
アートよ、人間よ、甦れ!
経済とテクノロジーの文明の彼方へ。
[ 目次 ]
プロローグ ざらざら・つるつる
1 タイ―アユタヤ、仏との対話
2 ヴェトナム―こんなに雨続きでは出直そう
3 インド―動物たちのいる風景
4 イラン―古代ペルシャとモンゴルとイスラムの歴史
5 旅の合間―東京で死に出会えるか
6 中国―黄土高原から西域へ
7 北アフリカ―乾燥の風に身をまかせて
エピローグ 流体の相
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新書七十五番から。やっぱり紀行文系はあまり得意じゃなく、本作も、写真を眺めながら読み流した、っていうところ。だからかもしらんけど、自分も行きたくなるとか、廃墟に興味が沸いたとか、そういうことは全くなかったけど。