投稿元:
レビューを見る
2011年3月20日読了。
1940年代、戦時中の日本人を舞台にした喜多嶋さんにしては珍しい作品。
と言っても、ヒロインの不器用なまでの真っ直ぐさは変わらず。
最近はゴルフや釣りを通して描かれることが増えてきたけれど、少女ライカのような写真や広告の現場を扱った作品が懐かしいですね。
フェアに穏やかであれ、というテーマは現代の日本人に対する著者からのメッセージなのだと思う。
投稿元:
レビューを見る
1946年の戦前から戦後の時代にゴルフに人生を学んだ少女のお話。
イギリス スコットランドで父から教わったゴルフ。
ビー・フェア。つねにフェアであれと教えられた可奈は
いつもそれを心にフェアに生きてきた。
喜多嶋隆の小説に出てくる女性はいつも清々しく気持ちいい。
濁とすることを良しとせずに、凜と生きる。
そんな姿を目にすると自分の背がしゃきっとのびる気がする。
いつもは簡潔すぎるぐらいの文章だが、今回は多少、小説らしい
文体でしっかり読ませてくれた。
投稿元:
レビューを見る
喜多嶋作品には珍しい戦争を背景にした青春小説。ただ、作者もあとがきで述べているように、ヒロインの生き方は「凜」としている。
「Study to be quiet」穏やかであることを心がけよ・・・。全ての物事に通じるいい言葉だと思う。