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評価内訳

33 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

著者自身はあまり不勉強が身にしみてはいないようだ。

2006/06/20 19:57

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒルズ族に対する高い評価、いくつかのピントがずれた意見を除けば、容認できるものであった。特に第1章「そのお勉強でいいの?」は、現在の日本の学生や文部科学省の教育施策がよく分かるようにまとめてある。

 著者はホリエモンをはじめヒルズ族などいわゆる「勝ち組」を称賛しているが、努力をしたかしないかだけで判断すれば、ある方面で普通の人よりも努力したことは認められても、努力する方向が残念だったのだから、称賛はいかがなものかと思う。そのあとの第3章「倫理は教えられるか、学べるか」で著者が述べていることと照らし合わせると矛盾するような気がした。

 また、校内暴力事件や学級崩壊増加の原因は尾木直樹が言うような勉強圧力でないのは明らかだが、公立でその傾向が顕著なのはキレにくい集団が私立へいくため、公立のキレやすい子の割合が高まることにもある。社会学的にいうと、集団は悪い構成員が半数を越えたときに崩壊するのではなく、5%を上回った時点で風紀は乱れ、20%を越えるとコントロール不能になるからだ。

 そして、「だいたい自分の子供もろくに監督できない人間に、どうして学校の監視、監督、助言が出来ようか。」(p.107)という認識は甘い。かつても自分の子供を指導出来ない親や親の手の余る子供もいたが、そんな親でも学校の指導には協力した。いまや、そのような親は子供と一緒に学校の指導にいちゃもんをつけるようになっていて、抑えがきかないのである。

 第2章「読書のすすめ、もしくは戒め」については、同意するところが多かった。国語教育において、小中学生に人生経験がなければ分からないような小説を教えることや、梗概本の意義に関する疑問は私も感じている。美しいだけでなく論理的な文章を選んで教材にすべきだ。中高生も小説は読むべきであるが、評価を前提とするのではなく、自分の精神的成長の必要に応じて、できれば隠れて読んだほうが血肉となると思う。

 第4章『「正しい歴史」は存在するか』は、力が入っている。著者はこの章が書きたくてこの本を書いたのではないかと思われる。著者の意見には大いに賛同するが、著者が望むような歴史教育を行うためには、大学入試から地歴を外すしかない。採点する大学の教員もまた史観を持っているからだ。その証拠といってはなんだが、東大受験ならば山川出版の教科書でいいが、京大受験なら実教出版の教科書を使えと言われるのである。

 第5章の「自然科学と論理的思考力」は、受験指南本のような感じで始まり少し論調が変わったかに思えるが、その後の意見には首肯すべきことが多い。外圧により学校週5日制になり1週間の授業は4時間減った。多くの進学校は7時間目や土曜日補講でその分を補ってきたが、今度は「総合的な学習の時間」や「情報」が導入されて、基礎科目の授業時間は減り、理系でも理科4科目を履修できる学校は殆どなくなった。これは大きな問題だと思う。

 最後に、この著者も「本当の自分なんて、自分自身のなか以外の、どこにもないのだ。いたら、そのほうが不気味であろう。本当の自分は、探すものではなく、まず見つめて認めるものであり、そのうえで作り上げるものだ。」(p.38)という自分探し禁止派である。こうして多くの識者が自分など探してあるものではないと言っているのに、文部科学省はいつまで自分探しだと言い続けるのだろう。

 それより、『これからは「学歴社会」ではなく「実力社会」だという意識が、若者のあいだでも親たちのあいだでも広まっている。では現代の若者は、実力を身につけるために、従来の受験勉強とは形は違うものの、みんな新しい勉強をするようになっているのかというと、どうもそのあたりは、あやふやだ。』(p.58)という点こそ、教育行政が解決しなければならないのではないか。

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2006/11/26 17:16

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