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ジャガイモには花が咲いて小さいトマトのような実がなることがあります。
実の中には種ができます。
種芋から植えたジャガイモは種芋と同じ性質ですが、
種を蒔いて育てたものには、特性に差異があり、
その中で、病気に強いもの、大きい芋になるもの、などなど
栽培する人間にとって都合のよい芋を種芋として残し、
翌年に植えて育てて増やします。
大きなイモを付ける性質になると、地上部分がおろそかになって、
花を咲かせても花粉が少なかったり、ほとんど実をつけなかったりします。
元々、アンデスの高山植物で毒性のあるジャガイモは、
インカの人々が長い年月をかけて品種改良してきたものです。
現地では何千種類もあるそうです。
日本でも、愛媛県の祖谷ではゴウシュイモとして大事にされています。
寒冷地でも育つので、ドイツやロシアで栽培されています。
シベリアに抑留された叔父が、ジャガイモを植えさせられたと言ってました。ロシアは、品種改良のためにアンデスへ原種の調査採集に行ったようです。
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ジャガイモを育てるときに花がさいたら早く摘み取ったほうが実に栄養がいくのでよいといわれている。
著者はその花は無駄なものではないはずと思い、大切に育てて交配し新しい性質をもったジャガイモを作っていく。
児童書なのでとてもわかりやすく品種改良について説明されている。
いままでなんとなくわかったつもりになっていた花粉による交配や、接ぎ木をするとどのような性質の実ができるかなどとてもよくわかっておもしろかった。
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この著者の本は科学を知らない子どもたちの好奇心を刺激する。それはこの著者自身が科学に心から感動し、好奇心をもって語るからだろう。
この本は「ジャガイモ」という作物を通して植物の遺伝や品種改良の仕組み、不思議に思い興味を持つことの大切さ、夢をかなえる方法などについて私たちに教え、考えさせてくれる。
ただ、この本、すごく地味で子どもたちが自分からどんどん手に取るという本ではない。それがとてもざんねんだ。この一冊を何冊かの読みやすい絵本にすれはもっと手に取られるだろうし、読んでよかったとたくさんの人に感じさせるものになるだろう。