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早大探検部の先輩である高野秀行とは違い、未確認生物に懐疑的だった著者。ツアンポー峡谷を探検する前に、新聞記者の職を投げ打った不安定な立場で偶然にであった雪男捜索隊への誘いという切っ掛け。それが適当に距離を置いてリポートでする視座を得たのかもしれない。しかし、それによって雪男を目撃する幸運に恵まれなかった……それが本書のタイトルとなった深い意味に繋がる。映像に収めようと意図しても、露出オーバーだったり、濃霧に阻まれたり。さて、雪男は実在するのか? 21世紀の現代でも謎なのだ!
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結局のところ、信じるか信じないかによって、物事の見え方というのは大きく左右されて、時にはその人の人生すらも変えてしまうのだなと。
自分も同じ境遇にいたら信じてしまうのだろうか?いや、信じられる側の人でありたい。
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読んで何となく違和感があったのは、タイトルから想像するに、雪男捜索の探検記だと思い込んで読み始めたせいだったみたい。作者のあとがきを読んで納得がいった。
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彼の文章が好きなせいで、作品全てにいいスコアを付けたくなる。この作品もあえて3点(小数点の付け方が分からない、というか出来ないかもしれないけど)を付けたが、3、5以上の評価ではある。でも四捨五入しちゃうと大体の作品が4以上になっちゃうんで、この点数の評価とした。減点、というか点数を下げた理由は単にテーマがあまり好きじゃない、ということだけ。でも、作品としては面白いのは間違いないと思う。
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雪男のことを真面目に書いたのは、この本が初めてじゃないだろうか。
日本の雪男探索史を整理した良書。おもしろかった。
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ムー的な話ではなく、きちんと事実に基づいて
書かれた雪男調査隊の真面目なお話。
子供の頃頭に植え付けられた、身長3mもある恐怖の雪男、
という要素がまったくないので、そういうのを期待した人は
この本ではなく、黙ってムーを読んで下さい。
にしても、田部井淳子さんも動く何かを見ていたとは
これにはビックリ。
読んでると、ホントにいそうな気がするが...。
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角幡さんの処女作。
『空白の5マイル』を始めとするこれ以降の著作が「角幡唯介を読んでいる!」という印象を与えるものが多いのに対し、「雪男捜索という出来事とそれにまつわる人々」が前面に出ているように感じられる。角幡さん自身があとがきでも言っているように、その辺りがジャーナリストの立場で書いたことの効果なのだろうと思う。何というか、レンズ一枚隔てた向こうの話を聞いているような感じ。『アグルーカの行方』にも近いような感じがした。
結局、雪男の実在は(もちろん)この本では明らかにされることはないのだけれど、実在を証明しようとすると、あるいは、実在を実感してしまうと後戻りできない道に踏み込んでしまうというあたり、ちょっと神学っぽいところがあるなぁ、と思った。