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人が、土地を柵で囲って私財を主張するようになって以来、不平等は拡大。闘争状態を収めるために、法が導入された。自由を守るためには『腕に傷を負った人が体の残りの部分を守るために腕を切断することに同意するかのように』その一部を犠牲にする必要があった。それがのちに王権国家へと発展する。西欧の民が航海を経て出会った“未開人”はキリスト教の力を以てしても、文明化しなかった。北半球の人々がいち早く手にしてしまった【知恵の実】はいったいどこにあったのだろう。世界史も宗教も、学びなおす必要がある。
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面白すぎる。解説は繰り返しが多く蛇足な感じ。本編は本当に面白かった。考えたり想像したりする読書の中でかなり面白い部類の本。こういう本がきっと愛読書になるんだろうなって感じがした。また読んでみたいなと思う。楽しい時間が過ごせる。
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訳者の中本元による詳細な解説が付いている。これは解説というよりは文の要約・あるいはレジュメのようなもので、ルソーの本文を豊富に引用しながら、現代風に分かりやすく再構成している。ルソーの原文も決して難解な文章ではないのだが、ところどころ迂遠な論理展開をしているところがあり、時々ルソーの意図を見失ってしまうことがあるため非常に役立った。
Kindle版ではルソーの本文と、解説の引用フレーズが相互リンクされているため、少し引っかかる表現があればすぐにお互いを行き来できるのもよかった。
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ルソー著『人間不平等起源論』
1755年に刊行され、7年後に刊行される『社会契約論』の元になる思想のエッセンスといえる書。
1789年から始まりルイ16世が処刑され99年に終結したフランス革命の思想の元となったといえるルソーの書。
ルソーは、教育学や恋愛小説や自伝など様々なタイプの書を世に出しているが、このルソーの政治哲学の刮目すべき点は、
それまでの政治哲学のホッブズやロックなどが提唱した人間の自然状態への考察を、それは現代を生きる人間による枠組みから見た状態であり、結局は原始状態に遡って見極めることは誰もできなかったと喝破し、さらに遡って人間の自然状態から論考を進めて、その上で人間の在り方を説くことだ。
「人間は邪悪である。しかし人間の本性は善であり、これはすでに証明した」
人間とは?をより深く洞察できる一冊
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この時代の古典とは、ちょっと相性が悪いのかな。回りくどいように感じられて、なかなか面白いと思えない。ゆっくり、自分が寄り添うような気持ちで読まなくては駄目なんだろうな。忙しい時代の我々にはキツイ。