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果たしてここに出てきた人々は、純粋に本を読むことが好きだったりするのかしらん? でも、本を買いあさることに喜びを見出し、積読本が増えていく一方な私には何もいえまい。面白かったv
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古書店を回り、埋もれている掘り出し物の古書を探し当て、
それを自分のコレクションに加えるのでなく、
また、古書店に持って行き売り払い、幾許かの小遣いを得る。
そんなことをしている人がいる、そんなことが可能である、と言うことを初めて知りました。
私は図書館通いの身、関係のない話であるのですが。
本の内容と関係なく・・・、本当は関係ないわけでは無いのですが、
本の名前、その価値だけが一人歩きする。
この本の中で、問題となる本の内容、ストーリーについても、ほとんど触れられません。
そんな世界もあるのだなぁ・・としみじみ思った次第であります。
………
岩下の住まいの玄関はそこから十数歩のところにある。
老婆が鍵を開けでドアを開けて入っていき、電灯をつけた。
鈍い光に照らされて、本で作った洞窟のような岩下の書斎が見えた。
「お見えになる前に掃除でもしておきたかったのですが、これでは手のつけようがなくて」
老婆はそう言いながら奥の方へ行き、庭の雨戸を開けた。
一枚ごとに部屋のなかの光の量が増して、
唸りを生じそうなほどびっしりと積み上げられている本がそこにあった。
………
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タイトルと表装の雰囲気に惹かれて読んでみた一冊。
ドキュメンタリーかと思いながら読み始めると、完全小説の世界だったことに少々驚かされた。
少し昔の時代設定のため今とは状況が違うだろうとけれど、純粋な収集ではなく、売買を目的とするための買い付けバトルとして、いろんな駆け引きの世界を知り、興味深かった。
けれど小説としての内容そのものには、重さを感じてなかなか読み進められなかった。