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新装版 白い航跡(上) みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー12件

みんなの評価4.1

評価内訳

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12 件中 1 件~ 12 件を表示

電子書籍

俊秀な人

2016/12/28 08:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る

高木兼寛について書きながら戊辰戦争、西南戦争も書いている。当時海外留学するとはエリート中のエリートだったのだろう。いっぽうで親しい人を亡くしていく哀しみも味わうことになる。

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紙の本

リアル『仁』の世界

2011/01/17 22:16

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ちょうど1年前、ドラマ『仁』にはまった。昨年末にも再放送があり、また、はまった。西暦2000年に生きる脳外科医・南方仁が、幕末にタイムスリップしてしまう話である。幕末という限られた条件下で、現代の医学知識でもって医療に挑む。こう書いてしまうと、未来の医者が全能の神のように活躍するのかとも感じられ、物語としては「反則」という気がしなくもない。しかしドラマ版では、原作漫画以上に、そこに主人公の迷いや陰を持ち込んで、より陰影を深めていたようだ。
 そんな「未来から来た医者」を、当時の人々はどう見たか。たいていの人にとっては、「神」のように見えたかもしれない。しかし、ドラマとしての面白さのひとつに、彼の実力をそれぞれに認めた同時代の医師たちの存在がある。神がかって、自分たちよりはるかに進んでいるものの、同じ医者として見ている。そのうえでそれぞれが「どうふるまうか」がドラマになっていくわけでもある。
 東西の異文化接触であった幕末〜明治の日本では、大なり小なりそんな出来事が実際に繰り広げられていたのではないだろうか。本書「白い航跡」もそんなエピソードからはじまる。薩摩藩軍団付きの医師・高木兼寛は、戊辰戦争の折、転戦してついてに奥州会津まで従軍する。戦闘の激しさは、負傷者も増やす。武器の変化は傷も変える訳で、今までの技術が陳腐化するきっかけともなったという。救えるはずの人命を救えない、そんな自らの医師としての無力さを感じる。そんな時に、外国人医師から直接学んだ医師の活躍を耳にしたり、さらに公使館付きの医師ながら、この時期の戦場で医療にあたったイギリス人医師ウィリスに出会うことになる。そこに彼は自らの進むべき道を見出していくのである。
 この高木兼寛とは、その後、海軍軍医となり、脚気予防に大いに功績があった。また、慈恵会医科大学を創設するなど、日本の医学会の黎明を支えた大人物である。同時代の陸軍軍医には、文豪・森鴎外がいる。両者は「脚気論争」におけるライバルである。森は終世自説を曲げなかったとはいえ、高木こそが実質的な勝利者であり、世界的にも高く評価された。
 本書はそんな彼の個人史を淡々と追っていく。その輝かしいまでの経歴に比し、次々と子どもを亡くすなど、医師として皮肉な人生をおくらざるを得なかったことが痛ましい。神は乗り越えられる試練しか与えない、とはドラマ『仁』での決まり台詞だが、厳しすぎる試練もまた、たまらない。

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紙の本

読みどころが張り巡らされた歴史伝記小説

2019/10/26 22:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニック - この投稿者のレビュー一覧を見る

幕末から明治への激動の時代に西洋医学の習得を志す高木兼寛を描いた歴史伝記小説。周囲を取り巻く登場人物たちとの奇縁に富んだ関係や、歴史の節目節目との関わり合いなど、読みどころが張り巡らされいる。英国留学を果たし校内でも首席の成績を収めるところまでで下巻につづく。

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2012/09/02 10:20

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2013/03/31 22:28

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2017/03/27 22:52

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2017/06/15 12:33

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2018/12/09 14:29

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2019/07/05 07:13

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2021/03/09 16:12

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2022/06/05 07:13

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2023/04/23 21:58

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