紙の本
5つ星のうち5.0 このような先人の努力のお陰で豊かな食生活を楽しめる幸せ
2021/12/26 16:51
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投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、知り合いの紹介で手にとった。アンデルセンというパン屋さんが広島発だということを知らなくて、(両親が広島という縁があり、子供の頃はよく広島に行っていたのに)、パンの冷凍技術を必死になって開発して、なおかつ、それを無償で開放したという素晴らしさが紹介されていた。
本書を手にとって、創業者の高木夫妻の偉業を初めて知った。目次は、その足取りを追うものになっている。
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渋谷東急の地下にあるアンデルセンにはよく行く。アンデルセンのバゲットが好きだ。そんなアンデルセンの社史ともいえる本。
アンデルセンの創始者は高木俊介と、その妻、彬子(あきこ)。戦後間もない1948年に広島で始めたパン屋さんだ。そのパン屋を拡大し、東京青山などにも出店していく。
ボクは広島アンデルセンには行った事がないが、ここはアンデルセンの魂が宿っている場所なのだと思う。この本を読んでいてわかることは、アンデルセンの理念かもしれない。決して、目先のお金を稼ぐことだけを考えているわけではない。それは、彬子の言葉の節々に表れる。おそらく、夫、高木俊介のほうが合理的な考え方の持ち主だったのだと思うが、その夫と二人三脚で作り上げてきたのが、アンデルセンの物語なんだろう。
今でこそ、冷凍生地から焼き上げるパンは当たり前だが、この冷凍生地の特許をもっているのは、アンデルセンらしい(当時のタカキのパン)。だけど、高木俊介は誰でも使えるようにした。それが、パン文化を拓くことになると考えたからだ。普通だったら、この権利をライセンスしたらドル箱だと考える。そのあたりが、普通のパン屋さんと違うところなんだろう。
物語のあるパン屋さん、アンデルセン。
昔から好きだったけど、もう少しだけ好きになった。
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サブタイトルが「食卓に志を運ぶパン屋の誇り」というのですが、読み終わったとき、創業者の思いがあつく心に響きました。
「これは、お客様にとって喜びにつながるかどうか」なんて素敵な言葉なんでしょう。。。この方たちは、人材教育にとても力をいれてこられたようですね~。素晴らしい。
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広島でアンデルセンができて今に至るまでのお話。
会社の気質の高さ、
パンに対する考え方
お客様との接点の考え方がよく出ている。
この物語はアンデルセンのパンを率いた
城田シェフの物語でもある。
パンに求めた
さまざまな高さを
実証できた人がいるからアンデルセンがあるのだと思う。
だから城田シェフの物語でもある。