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紙の本
「歌は世に連れ」るのか
2002/12/30 10:23
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投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
出張先から戻るのに新幹線を乗り継いで5時間ほどかかるから、本でも読んでくか。そう考えて、駅前の本屋で偶然みつけたこの本を買って新幹線の中で頁を開き、たちまち後悔した。とにかく、涙が出てくる。しかし、大の大人が新幹線の中で泣いてるなんて、はっきりいって不気味だよなぁ。
島倉千代子は、もうすぐ不惑になるぼくにとっても「懐メロ」の部類に入るけど、ガラスのように繊細な神経をもち、驚異的な努力を続け、波乱万丈の人生を歩んできたことを知るだけでも、この本を読む意味はある。
でも、それだけじゃない。関係ないようにみえるかもしれないけど、ぼくは前から「井上陽水の曲は今でも通用するのに、吉田拓郎の曲は時代遅れになったのはなぜか」という、一見くだらん問題に頭を悩ませてきた。そして、この本を読んで、答えがわかった気がする。「歌は世に連れ、世は歌に連れ」という言葉があるけど、これは半分しか正しくない。吉田拓郎の「歌は世に連れ」たけど、井上陽水の「歌は世に連れ」てないのだ。つまり、ケース・バイ・ケース。
島倉千代子の歌は、といえば、それは、たしかに「戦後」や「高度成長」という時代の産物だけど、井上陽水の曲とおなじく「世に連れ」る以上のメッセージを孕んでいる。それが何かは、もちろん、この本を読んでのお楽しみ。
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