紙の本
「古事記」を知る最初の一冊として、格好のものと思う。
2003/01/30 05:19
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由良 博英 - この投稿者のレビュー一覧を見る
児童文学者・鈴木三重吉が、自身創刊した児童誌「赤い鳥」上で大正8年に連載したもの。「古事記」を知る最初の一冊として、いまも古さを感じさせない美しい文体のこの書物は格好のものと思う。解説は坪田譲治、この著が「神話」ではなく「歴史童話」として発表された初出時の世相についてふれている。坪田の文章の書かれたのは昭和29年、日本が占領下から独立してまだ2年のこと。戦争を挟む前後の、本文と解説との対照も興味深い。
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妙に丁寧語や敬語が多いなあと思ったら書かれた時代の所為だったのですね。
昔から征服者は土着の民を制圧して権力の座につくものなのでしょうが。兄弟同士の骨肉の争いは子供向けに書かれたオブラートに包まれた表現でもとげとげしいものだなあ、と思いました。
何度か読んだことはあるはずなのですが忘れているエピソードも多いですねえ。
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赤い鳥に発表した時に、三重吉自身が歴史童話と書き、警護が少し多い。それが時代を表している。
むかでの室、へびの室
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戦前のものなので、皇室を貶すようなことは書けなかったのかな、と思いながら読んでいました。古事記には吉備の乱のことは書いてなかったかしら。やはり、児童向けということなので、しっかり読みたければ原本あたれということですね。
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日本の成り立ちの神話。よくよく考えてみたら一度も通して読んだことがなかったため、読んでみた。
もう少し詳細に語られている版を読んでみようかな。
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読みやすく丁寧な子供にも分かる言葉で、ですがやっぱり生臭いところは生臭い神話。スクナヒコナやコノハナサクヤヒメ、あと私の友達の注目していたマヨワノオウのエピソードが面白かった。しかし解説がこの本を微妙に貶しているような妙な解説だった。
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世界で自国の神話を知らない人など、
あまりいないのではないだろうか。
だが、日本人の何割が古事記の内容を知っているだろう。
自分も子供のころによんだ一部の絵本の話しか記憶がない。
日本人として、一度きちんと読んでおきたいと思っていたが、
本書はちょうど良い読みやすさで良かった。
(人名が覚えにくいのが難だが)