紙の本
話がとても幅広かったです。
2015/09/22 23:17
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の言葉の選び方、説明の仕方が好きです。この本は、著者とその題名にひかれて手に取りました。話題が幅広く、色々な読み方のできる本だと思いました。
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解説にある、処方箋という言葉が響く。まさにその通りかも。少し気楽?になった。氏の著書を数冊読んで、少しずつ考え方が理解できるようにもなり、最近は特に面白く感じるようになった。いましばらく継続して読みたい。また既読本も再読し、さらに理解を深めたい(氏の考え方だけでなく、世の中一般的な視点で物事を)。
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センセイのブログをまとめたもの。
まえがきにもあるが、「どうふるまっていいかわからないとき」に適切に振る舞うことができるようになるには?
センセイの答えは、ディセンシー(礼儀ただしさ)身体感度の高さ、オープンマインド。
数年前、立命館での姜尚中氏や平田オリザ氏と佐野元春の講演で、佐野さんが他の人への温かいまなざし、ユーモア、あとなんだったか、と言ってたなあ。と思う。
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自分がかけた呪いとか、反復強迫とか、人が変わるってことは結構奥深いことなんだなと本書を読むと思うばかり。
人の微細な言葉に出来ない感覚に挑むようなそんな、語り。
著者の独特的な言葉とペースでかかれている。
まだ読んでる途中。
気になるフレーズがたくさん。
読み終わって感想更新しますが、この本はおもしろい視点がたくさん。
語り口調からカタルシスな感じかと思いきや、点を抑えてる、そんな感じの本です。
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いつも沢山しゃべっているようだけど、そんなに色々は言っていないと思う。繰り返しの内容も面白く聞けるというのは、やっぱり面白いから。そうそう、これが言いたかったという内容も多く、他の著書に較べて内容は骨太な印象。
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邪悪なもの=震災、コピーキャット犯罪、暴力とか。それまでの自分の知識やスキルじゃ立ち向かえないものに遭遇した時にどのような考え方をすれば生存率が上がるか。大雑把にいえばそういう知恵が詰め込まれている本。
「呪いのナラティブ」は本当にそうだよ。他人の足を引っ張って相対的に自分の地位を上げようという、そういうことが自分の幸福の指数にカウントされているような世の中は本当にいやだなあと感じていました。
「内向きで何か問題でも?」の章もそうだよなぁと。
別に悪くないっていうかむしろそのほうがいいし。
ひとつこの本で一番印象に残った文章を書いておく。
「妥協」において他者と「妥協」しているのは、「存在していない私」である。「(すべてが100%うまくいった場合に)そうなるはずであった私」「そうなるといいなと思っていた私」を「それこそが現実の私」であると強弁することではじめて「妥協」という考えは成立する。
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武道関連の話、霊的な話、家族とは、現代社会のわたりかた・・・内容としてはいつもの内田節、安定のおもしろさ。名越康文が解説で言及している「明るいニュートラルさ」が存分に発揮されていて、いい意味で感染力がある。
読むと世間の情報に毒された頭がすっきりさっぱりする。だから毎日ちょこちょことでも読み続けるといいかなと思う。
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「原則的であることについて」というところに、すごく大事なことが書いてあるような気がする。ということをまずは覚えておく。今、頭が回転中。
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久しぶりに内田樹さんの文春文庫を読んだ。それなりにボリュームがある。
邪悪なもの、未知なるものにどのように対するか、そのことについて書かれています。
例のごとく、内容は多岐にわたりますが、文庫版あとがきのなかにあった人間的尺度を超えるもの、の時間についての話がいちばん頷けた。短いスパンでしか考えられなくなってきているということに共感。
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“いつもの”ブログ記事の再録本なのですが、今回は「邪悪なものの鎮め方」という切り口がドンピシャ決まった感じで最後まで(知的)興奮が続きます。
(前作の「昭和のエートス」にはまったくアンテナが反応しませんでした)
多くの記事が書かれたのは今から5年ほど前の2008年前後。本書に書かれている問題意識は当時よりさらに重要性を増していると感じました。曰く、
「どうしてよいかわからないとき、つまり、既知の解決策が当てはまらないとき、どうふるまったらよいかを知っていることが大切」
「呪いの力を馬鹿にしてはいけない。いつの間にか自縄自縛になっていないかもよーく考えよう」
「一気に社会をよくする政治は、歴史上、必ず粛清と強制収容所を伴っていたことに注意しよう。私たちの住んでいる社会には問題もたくさんあるが、身近なところから少しづつよくするしかない」
「科学的ではない、証明されていない、という時、それが単に私たちの手持ちの計測器の精度不足にすぎない可能性に留意しよう。」
など。
智慧なり。
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内田先生の霊性本
といってもオカルトではない。いくつも、読み返したい項目があるが最後の小学生向けの文章は秀逸だと思う。学ぶとは未知に備える想像力を鍛えることだ。
人を見る目もしかり。答えのわからないことへの直感が霊性なのだと解釈する。
自分を愛すること、機嫌よくいること、なぜかこの人の言説は説教臭くない。
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今年初の「ウチダ本」。
社会にうごめく「邪悪なもの」とどう対峙するかを縦横に語り尽くしています。
何の異論があるものか。
例によって蒙を啓かれました。
時間がないのでひとつだけご紹介。
「被害者の呪い」についてです。
□□□
「オレ的に、これだけはっていうコダワリがあるわけよ」というようなことを口走り、「なめんじゃねーぞ、コノヤロ」とすぐに青筋を立て、「こんな日本に誰がした」というような他責的な文型でしかものごとを論じられない人は、ご本人はそれを「個性」だと思っているのであろうが、実は「よくある病気」なのである。(P93)
□□□
ドキッとした方は要注意。
私は「戒め」と受け取りました。
ね? 面白いでしょ?
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「邪悪なもの」を怒ったり闘ったり、恐れたり避けたりするのではなく、「鎮める」というタイトル。「適切に振る舞う」ことへの示唆に富む内容。
「秩序のようなもの」は「隗より始めよ」。「子ども」の数が増え過ぎた現代日本。「被害者である私」による呪い。シリアルキラーの凡庸さに呆れてみせること。なぜアメリカが日本にかけた呪いが解けないのか。「そのうち役に立つ」と合切袋へ放り込む。「内向き」内需を極めて何が悪い。レッツ、ダウンサイジング。
文庫版あとがきの「うめきた大仏と人間的尺度」の話がまたステキ。
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邪悪なものと対峙した時、人はどう対応したらよいのだろうか?そんなとっかかりから話が進んでいきますが、かなり幅広いテーマを扱っていて、全然飽きない。確かにそうだとか、あぁそうか!とか。気がつかされることが多くて刺激的な本でした。
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内田樹の邪悪なものの鎮め方を読みました。
内田樹の主張が記述されているエッセイ本でした。
「子ども」から大人になれない人が増えすぎた社会、習慣としての「読字」の重要性、偏差値教育の弊害、記号的殺人の邪悪性、モラルハザードの構造、「常識」とは、現在の科学では証明出来ないものもあるかも知れないという柔軟性が大事、など面白い話題が満載でした。
それぞれの主張は面白いだけではなく、自分の生き方に組み込んでみたいな、と思うものもたくさんありました。
最後の章は内田樹が学生に向かって語りかける形で書かれていて、こんな先生に指導される学生たちは幸せだなあと思ったのでした。