紙の本
青春時代をそれぞれ過ごした男女の“黄金時代”となるか?
2010/09/12 22:26
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投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃文庫では珍しく、最初からタイトルに「1」とある。これは、大ヒット作を生み出したのだから次もシリーズ化は当然、とも考えられるが、単純に話が続くからであろう。初期設定から次の展開を見越したところで唐突気味に本巻は終わっている。駒都えーじ氏による挿絵も電撃文庫では凄く久し振りかと思うが、各章の最初に登場人物が1人ずつ順番に小さく描かれるのみで、頁全体を使った状況描写が無いのも珍しい。大学生の物語なことも昨今のラノベでは珍しく、割と頻繁に「飲みに行く?」みたいなセリフが出てくる。ちょっとだけ(だが、結構な差がある)お兄さんやお姉さんを描いたのは、作者が男女の恋愛模様、とりわけ本作の肝となっていくであろうダブルの三角関係を自然に描きたかったからと推測する。高校という青春時代を過ごし、大学という大人びた環境に移りながら大人とは言い切れない状態。甘酸っぱいけど少しドロドロした恋愛もあって、良いことばかりじゃないけど素晴らしき時代の意味を込めたタイトル、とは深読みか。しかし、そんな世界観である。
この三角関係の要となりそうなのが【香子(こうこ)】である。容姿端麗な完璧超人……を装うが空回り、特に幼馴染みで想い人【光央】の前では上手くいかない。これを陰日向でサポートする形になった主人公【万里(ばんり)】との関係には前シリーズとの共通項を見出だせる。設定と展開は手堅い。小ネタをフル活用したハイテンションで笑わせる竹宮ワールドの瞬発力も健在。香子と万里がドタバタする間に光央の側にも変化が訪れ、抜き差しならないところで万里の過去、実は本作最大の味付けでもある「もう1人の存在」との刹那の邂逅がストーリーを歪める。元の鞘に収まるのか?という部分を残しながらどうなる?という、ほろ苦い青春、いや、黄金群像を予感させる引きに期待が高まる。
紙の本
どこにでもある気持ちと、どこにもいないキャラクター
2010/09/13 08:52
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めての一人暮らしで不安を感じる多田万里が初めて友達になったのは、柳澤光央という男。彼は有名エスカレータ式学校の生徒だったのだけれど、わざわざ外部受験して万里と同じ大学に入学した。その理由は大量の薔薇の花束と共に現れる。
そこにいたのは、ブランド物に身を包み、外見は完璧な女性、加賀香子。彼女は小学生の頃から光央を生涯の伴侶と見定め、自らが作った人生プランを達成するため、光央を追いかけて来たのだ。光央からどれだけ拒絶の言葉をかけられても付きまとい、テンパってさらに自分の立場を悪くしていく繰り返し。そんなイタい感じの彼女だけれど、一人ぼっちでいる姿に万里はほだされる。
そんな万里も、普通に暮らしている人とは大きく違う悩みを抱えていて…という感じのラブコメ。そこにちょっとした不思議要素が付け加えられている。
主人公の二人はどちらもマイナス背景を持っていて、負のスパイラルに入りやすい状況だと思うのだけれど、各所にギャグ要素が無理矢理挿入されることで高めのテンションが終始維持されている雰囲気がある。
ベースにある人間関係は、よくある様な成就しない気持ち。そこに付け加えられた不思議要素が今後重要な役割を果たすのか、あるいは人間関係の網を複雑にしていくのか。それは今後の展開の楽しみかなと思う。
ところで、なぜエイジではなく、タイムなのだろう?この言葉に深い意味があるのかも興味がある。
紙の本
ギャップ萌え
2010/09/13 22:08
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投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
お馬鹿で軽いノリで進める展開ではなく、普通に重い三角四角の恋愛ストーリー
とらドラのちょっと大人バージョンといった感じ
前半のリズムの悪さとキャラクターのリアルな痛々しさがつらいですが、読み進めると「意外といいかも?」と思えてきました
メインとなる女性キャラが受け入れられるかどうかに懸かっているでしょう
とらドラ女性キャラのウザさを濃縮したようなもので「どうしてこうなった?」と思う部分もありますが、個人的にはギャップ萌え?としてありかな
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ついに出た新作は、大学生もの。登場人物の年齢が上がったためか。若干はじけぶりがおとなしい気もします。まあ、大学生ですから。まだまだ始まったばかりで、これからそれぞれのベクトルがどちらへ向いて行くのかまったく予想ができません。どろどろの関係を招きそうな予感もします。まあ、大学生なんて何でもありですから、これからもやりたい放題ですね。
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愚弟から拝借。
うん、こういう女の子、かわいいなぁ。
私、大好きです。
そして、女の子のかわいらしさに気付ける男の子。
これまた大好きです。
ああ、キュンキュンしちゃうなぁ(≧Д≦)ノシ
この本、とある時点での2人の「自分」もテーマだし。
うー、どうなる、この展開!?
文章はやや拙いぶぶんがあるような気はするけど、
書いてるテーマはツボ(笑)
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大学を舞台としたずいぶん直球なラブコメ。
シーンが結構とびとびになることがあって、情景が頭に浮かばない所もあったが、まぁ許容範囲内。
香子のキャラ的なおもしろさもあるのだが、『NANAっていうんだ』というパロディの部分は吹くw
最後の各キャラクタの立場と視線の情景は端的にこの物語を表していて、2巻が楽しみ。
来年春とちょっと遠くはありますが;;
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「とらドラ」の作者が「とらドラ」以外の作品もあると知って衝動買い。表紙のとおり萌え系ラノベ。ではあるのだが、シリアスな内容とギャグ要素が絶妙なバランス。電撃文庫レーベルじゃなく、もっと大人向けのレーベルで出せばええのにと思うほど、心理描写がうまいと思う。
有川浩さんが好きな人は好きかも。あーでも視点がやや男目線なので、びみょうかな。
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何処かのまとめサイトにて、大学生になる時のわくわくを現している一冊、という紹介を見て、購入。
あぁ、竹宮ゆゆこなら安定かなーなんて思いつつ、マックで何気なく読み始めたら見事に止まりませんでした。
まず、なんと言っても、大学一年という時期によくある設定、雰囲気の表現がすごい。もはや、潜入して、直で体験したのではないかと疑うレベル。新歓、科目登録、授業風景…怪しい宗教サークルの再現度まで完璧です。自分は早稲田のテニサーだったので、まさに大学はこんな感じでした。(宗教サークルが、あそこのテニサーは評判が悪くてー、なんて常套句を吐くのもよく聞いた話です(笑)…)
そして、もう一つ面白いと思ったことは、ただ、大学生活と恋愛がコンセプトになっているわけではなく、実は、設定にひねりがあったこと。
これは、知らずに読んでいたので、かなり驚きました。一瞬、一巻で終わりかと思って焦りましたが、(村上春樹や吉田修一は、これだけ突散らかしての終わりもあり得る)続きがあって安心しました。早く読みたいです。
大学に入学したばかり、という人生におけるモラトリアムの絶妙にふわっとした空気や、時折入る、主人公の第三者的視点が物語のバランスをとっていて、非常に読み応えがありました。
文章は確かに、先人の読者による評価にあったように、ぱーっと読むには若干の読みにくさを感じましたが、じっくり読む分には味が出そうな文章だったので、個人的には好きです。読み込み向きな感じがします。
…あ、2巻出てるんだ。買いに行かなきゃ!
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晴れて大学に合格し上京してきた多田万里。大学デビュー、東京デビュー、ひとり暮らしデビュー、と初めてのことづくしで浮足立つ彼は、入学式当日、不意打ちにあう。
圧倒的なお嬢様オーラ!完璧な人生のシナリオ!得意なのは一人相撲!
襲撃者の名は加賀香子。薔薇の花束を万里に叩きつけた彼女は万里の友達でもある幼馴染の柳澤を追いかけて、同じ大学に入学してきたという。そんな眩くも危うい香子が気にかかり、放っておけない万里だが―――?
竹宮ゆゆこ&駒都えーじの強力ラッグが贈る青春ラブコメ!
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晴れて大学に合格し上京してきた多田万里。大学デビュー、東京デビュー、ひとり暮らしデビュー、と初めてのことづくしで浮足立つ彼は、入学式当日、不意打ちにあう。圧倒的なお嬢様オーラ、完璧な人生のシナリオ、得意なのは一人相撲。襲撃者の名は加賀香子。薔薇の花束を万里に叩きつけた彼女は、万里の友達でもある幼馴染みの柳澤を追いかけて、同じ大学に入学してきたという。そんな眩しくも危うい香子が気にかかり、放っておけない万里だが―?竹宮ゆゆこ&駒都えーじの強力タッグが贈る青春ラブコメ。
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とらドラの人の最新作とのことで買ってみた。
香子の性格とか発言とかにイライラしっぱなしで
ストレスたまったけど、終わり方は次巻が気になる感じで
終わらせててサスガだなーと。
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久々に読んだ本。
「とらドラ!」の竹宮ゆゆこ先生の新作。
静岡から上京してきた主人公の大学生活、春編。
ということで入学式~サークル選び。
入学式で知り合った同級生とその婚約者と言い張る美少女。
とらドラみたいな人間関係とはまた違うけど四角関係にはなりそうな予感。
今後どうなるかなー!伏線はいつ回収されるんだろう!っていう期待が湧いた。
美少女がはっちゃけたところとか可愛い。しかし勝手に声が釘宮に変換される。どうしたもんだか。
展開は好きだけどなんか描写とか会話とかがくどい気がした。趣味の問題。
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アニメから入りました。
と言っても、原作はすでに手元に全て揃っている状態でも全く読んでなくて。
補完するかのごとく読んでおります。
やっぱり行間の 間 は大切です。
ストーカーで残念なお嬢様、加賀香子。
記憶をなくした、多田万里。
この二人の大学入学から話は始まります。
香子の追いかける柳澤光央は万里の入学当日からの友達。
完璧美人、立ち居振る舞い、佇まいで光央を追いかけ続ける香子。
入学して、サークル勧誘に襲われる万里と光央。
三次元に一切興味なしと言い切る佐藤くん=二次元君。
ヤバイ新興宗教に半ば強制的に軟禁され、万里は考える。
皆を無事に帰そうと。
そこに香子が万里の元へ。
どうにかこうにか荷物を捨てて、重要証拠を消し去り、貴重品のみ持って脱出。
そして…助けられたのが『お祭り研究会』。
そこにはかつて万里の過去を知っているであろう 林田奈々=リンダ というひとつ上の学年の先輩がいた。
おまけんに仮入部する二人。
そこにはリンダ先輩が。
そして、盛大に光央に振られた香子。
失恋記念で今までの自分のやらなかった事を始める。
NANA先輩(3年)に誘われてライブハウスへ。
ブラブラになりながらも、万里のアパートへ辿り着き。
万里は香子に告白をする。
実家に帰って卒アルを開く万里。
封印していた自分の記憶を失った時間。
高校の卒アルの中に見つけたリンダ先輩とのツーショット。
すっかり肉体から記憶だけを抜けてしまったもう一人の万里。
誰にも見えず、声も出せず。
ただ、ただ、ずっと今の万里を見続ける。
万里の周りも、ずっと見守る事しかできない。
アニメだと結構 あぁ、この辺りは割愛されてんだ とか、 こういうカンジで見え隠れするんだ と。
そして。
一番の違いは、万里がアニメバージョンより男前!
幼さがかなり印象に残ってたけど、本作のほうが良いじゃん!
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K-Books 210円
最初、どういう状況なのかよく理解できなかったが
ドタバタ感・青春感はなかなかいい感じで楽しく読み進められた。
1巻から宗教ですか!?こわっ!!みたいな部分はあったがね。
あとは、まぁ、作中にも語られてるけど
ヒロインが美人じゃないと成り立ってないよねぇ。
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C+
友達から絶賛されたので。
ラノベとしては、アリかな。
メディアミックするには、良い作品なのではないかと。読んでいてアニメの映像が思い浮かんだ。また、話が盛り上がるシーンでは、ED+スタッフロールのアニメの王道感動の流れが見えた。ただ小説としてだけ見ると、文章レベルからけっこう読むのが辛かった。