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紙の本
喫茶店で“甘いモノ”を食べたくなりました。
2005/07/29 14:06
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
一応は長女を主人公に設定してあったようだが、看板娘三姉妹はそれぞれ性格が違い、またそれがハッキリしているので、誰もが中心人物であった。一軒の喫茶店とその近隣だけというごく限られた舞台は、話の幅を広げるのには適さなかったものの、身近な友人の話のような親近感を持て、うまく合っていたように思う。中盤以降からどんどん増えた強烈な個性の脇役達もピリリと辛いスパイスのようで、良いアクセントになっていた。
喫茶店といっても出てくる商品はスウィーツが多く、ストーリーも同様に甘いモノがほとんど。長女と取引先の会社員とのなかなか発展しない恋や、ライバル店の息子のクールな次女への熱烈なアタックなど、ほんわかした恋の話ばかりで重い話がなかったのも、気軽に楽しめて良かった。
何かが心に残る作品かと問われれば、残念ながら「違う」と答えざるを得ない。「イロイロと甘い話ばかりだったなあ」とは思うが、元気が出るとかなぐさめられるとか、そういった効能は期待できない。だが、賑やかな楽しさがある。ゴチャゴチャしていなくて、うるさくもなくて、適度に気の抜けた賑やかさ。だから、同じような内容の話が多くても、そう簡単には飽きない。前述したように、身近な友人とのおしゃべりに似ているのだ。
せわしない現代では、待ち合わせの場所程度にしか思われていないことも多い喫茶店。でも、この物語に登場する喫茶店になら、スウィーツやコーヒーを楽しむために通いたいと思う。読むたびにそんな気持ちにさせてくれた物語も、この巻が最終巻。ほどよい甘さを、ご馳走様。
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