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紙の本
不登校(中学)という独房に閉じこもっているひろみは、メル友に誘われてまぶらいの島に行く。
2002/07/09 16:01
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投稿者:エーミール - この投稿者のレビュー一覧を見る
まぶらいの島とは、魂に護られている島ということ。死んだ人の魂が残された人の心の中で残された人を護るのがまぶらいということなのだそうだ。この物語では、奄美の加計呂麻島がでてくる。読んで、島に行きたくなる人が沢山でてきそうだ。
「平凡な一日がある日突然、非凡な日になっても、二日、三日とたっていくと、日々はそれなりにまた平凡な日常になることを、ひろみは不登校で家に閉じこもって知った。」とあるが、どんな不幸も非凡な日も、その当時者が抜け出すエネルギーを持てないでいるうちにあたりまえのようになってしまう世の中なのだ。その中で苦しんでいても…。
こういうテーマの物語は、結局はきれいごとになりがちなところをそうならずに、共に考えつつ癒されていくように描かれていて心に響く。重いテーマをいくつも盛り込んであるにもかかわらず、身近に感じられるし読みやすかった。ドラマのような構成だからだろうか。
ただ、登場人物が独白で(ひろみに話すのではあるけれど)自分のそれまでの人生を語る場面が何ヶ所かあったが、どうかするとサスペンスドラマで犯人が独白で謎解きをする、あの感じになりかねない。
読後感がとてもいい。人と心を通わせるということをもう一度考えてみたくなってくる。
第50回毎日児童小説コンクール中学生向きの最優秀賞作品であるという。それもうなずける。中学生にも大人にもすすめたい一冊だ。
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