紙の本
窮鼠の一刀
2015/09/10 11:27
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
≪幻影城≫の機械化聖騎士師団との死闘から生還したものの、倉本きずなとの信頼関係を失った武原仁が見たものは、魔術師公館本館が焼け落ちた姿だった。十崎京香は日本刀で腹を刺されて重傷。それらを成したのは、専任係官≪鬼火≫東郷永光だ。≪鬼火衆≫を引き連れて出奔した彼は、≪協会≫の秘奥である≪門≫を落すため、地下迷路へと侵攻していた。
十崎京香から東郷永光抹殺依頼を受けた武原仁は、鴉木メイゼルを連れて地下へと降り立つ。そしてそこで彼が見つけるのは、東郷永光の真意と、武原舞花が死ぬことになった理由だった。
≪協会≫と神聖騎士団の戦争に、日本と米国、≪地獄≫の政治闘争が絡み合い、破滅的戦争への序曲が奏でられる。そしてそこには、鴉木メイゼルの母イリーズ・アリューシャの最後が無関係ではないらしい。彼女と≪三十六宮≫の≪九位≫の間に何があったのか?
その謎を残しつつも、東郷永光の最後の戦いが描かれる。そして、武原仁も、自分が何のために戦っているのか、その根底を自覚して選択するのだ。
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2008/12/01
メイン筋の話もさることながら、主人公の心情的な部分がまったくもって分からない…俺の読解力ではついて行けてないデス、、共感できないので話も頭に残らない…
初めの頃は表現してる内容がイマイチわかりずらい文章の難解さを、その世界感とキャラクター性で補ってた感じだったのに、最近は情景表現の難しさよりも、各キャラクター達の”気持ち”を表現した文面が分かりずらい⇒よく分からないとなんだか流し読み になってしまって、ここ数巻分は印象にのこってなかったり…もう少し読みやすく・優しい文章なら大作なんだろうけどなー。
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これまで悩みに悩み続けていた仁がついにある一つの結論に辿り着く。また、新しい世代に公館を任せようと古い世代の自らの生に決着を付けようとした東郷。円環世界での罪について触れられてはいないが少しずつその謎の輪郭が現れ出したメイゼル、鬼火衆の刻印魔道師たち。核を利用して戦争を企てようとした九位。それぞれの様々な欲が絡み合っていた本作。
読み終わった今となっては説明することはできないが、読んでいる最中はその思惑の深さに驚き、闘う彼ら彼女らの姿に何度も背中を押されるような強い意志を感じられた。
そうなのだ。この作品は溢れんばかりの意志が詰め込まれている。矛盾してたって、倒錯してたって、変態チックだろうとも被虐趣向であろうともだ。様々な意思が文章という形をとってぼくらの胸の中に届いて魔炎のように人間には見えない火を灯す。それが後々の行動に変化を与えられていくのだろう。
しかし、それらの意志さえも潰してしまおうという大きな意思がある。今作は区切りだとあとがきにあるが、これからどのような意思が彼らの意志の前に立ちふさがるのか今から楽しみで、それとは別にメイゼルがどう成長し、仁とどのような別れをするのか、仁はきずなや京香と向き合うことができるのかということも気になって仕方がない。
「俺が、夢を見せてやる! おまえたちの仲間の犠牲が、おまえたちが闘ってきたことが無駄でなかったって思える世界を俺が作ってやる。だから、俺についてこい!!」
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東郷先生。すげー頑固な人なんだなっていうのと、いまどき古臭い人やっていうのもあるけど、こういう人だからついていくんだろうな、と思う巻。
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正直設定を把握しきれなくなっている。一度全部読み返したいが、あの密度・分量を思うとなかなか踏み切れず。
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いちいち説明されていない細かな部分があるけど、そこを読み解いていくと東郷の感情も少しは読める気がする。
雷神ヤバイな…というのが当時の感想だった。
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鬼火の最後
沈黙がふらついて、悪として立ち上がる
メイゼルとの深まる関係
古い公館の終わり
九位の登場 なぜ科学君が登場するんだ、よくわからん。
前巻から間が空いたが結構覚えていた。
相変わらず沈黙君はうじうじと悩んでいてもどかしい感じ
その後の戦闘はスピーディーで読みやすい
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組織の殺し屋だったのが追放され、無職の一個人となってしまった仁。戦場と日常の落差に心苛まれ、子供を救うためという正当化も通用しない、ただの"人殺し"だったと自覚するに至る。
そして決死の討ち入りの末、華々しく散った師・東郷の意志を受け継ぎ、鬼火衆の生き残りと共に鬼火一家を立ち上げることになるのだった。メイベルは姐さんになった模様…。
あれ?何だろう、この転落人生⁇ 要約が間違ってるかな? でも女の業の固まりなきずなが嫌いなので、変態(ロリコン)の仲間入りをしてしまえ‼︎とさらなる転落を望んでいます。